徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

勝利の時も、敗北の時も

2008-05-07 19:52:09 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
たぶん人生と同じように、サッカーは立ち止まってしまったら後から来た者に追い抜かれてしまうものです。私はサッカー選手として一度たりとも立ち止まったことはありませんでした。(中略)肉体の衰えを止めるのは不可能です。でも現実にはそれ以前に、精神が衰えていく選手が多いものです。そういう意味では、私とともに歩んだエスパルスの選手はみな若かったのです。(中略)96年に初めて見た清水の試合は、自殺したくなるようなレベルのものでしたが、しかしすでに何人かの選手はタレントにあふれ、興味深いものを持っていることがわかりました。森岡などがそのひとりで、プレー自体は評価のしようがないものでしたが、その中に相当の才能が眠っていることがわかりました。そういう未完成の選手たちが日々信じられないペースで成長していく姿を見るのは、監督として大きな喜びでした。(中略)
清水エスパルスは私に自信を取り戻させてくれたと言わなければなりません。(中略)私は清水エスパルスが持っていた純粋さをとても心地良く感じていたのです。チームの誰もが持っていた、もっと上手になりたい、もっと学びたい、もっと前に進みたいという純粋さを、私は肌で感じることができました。(中略)私のことを愛してくれ、尊敬してくれる人々がいる場所に自分から別れを告げるのは、本当に辛かった。(中略)その後の試合で私は、大袈裟に言っているのではなく、エスパルスのサポーター2万人のひとりひとりに手を差し伸べなければなりませんでした。どこへ行ってもみんなが「どうか行かないでくれ、どうか行かないでくれ」と言ってくれ、泣いてくれました。空の上まで飛んでいきそうな気分でした。
『勝利の時も、敗北の時も』オスヴァルド・アルディレス/鍋田郁郎・構成/NHK出版

「最後までやる」クゼ監督が辞意否定(スポニチ 5月6日付
ついに…千葉がクゼ監督を解任(スポニチ 5月7日付

保留/第11節新潟戦

2008-05-07 05:27:44 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
健太「まあ良い形でこの試合に入って、で出鼻挫かれたというのはまず大きかったという風に思ってます」

山ちゃん「だってもうこんだけポテンシャルがあるわけだから……みんな。あとはそれをどういう精神状態で出すかでしょ。結局そういうのがダメなら力も出せないよってことだと思うんですよ。だからグラウンドに立ってやるのは選手だから、もっと選手が自覚持たないと」
(以上、Sの極み 5月6日付)

スカパーで「新潟対清水」
ダービーでの戦いで緊張感が切れたのか、ここ5ゲームと打って変わってストレスの溜まる、非常に不細工なゲームになってしまった。
先月26日から始まったGW5連戦の4戦目。内容としては決して悪くない展開だったとは思うが、中央を固めた新潟に対してPA周辺での崩しのアイデアやプレーの精度を欠き、無得点。さらに狙いをカウンター(セットプレー)に絞るホーム新潟の狙い通りのゲームプランで今季最悪の3失点。清水のようなチームが3点取られる状況というのは、はっきり言ってフォーメーションやら戦術的な分析では説明がつかないと思う(ましてや同じようなセットプレーから2失点ではお話にならない)。このような若く、甘い面が今後もゲームで顔を覘かせるようならば、このタイプの対戦相手には苦労させられそうだ。ただしプレーヤーが言ったら言い訳にしかならないが(だからオレは書く)、連戦とアウエーの疲れは間違いなく影響している。
まあ、ホームで戦える利は新潟にはあったが、ゲーム数は相手も同じわけだ。
やはり山ちゃんの言う通り、精神的な成長が今季最大のキーポイントになる。
状況(個の力量、戦力、選手層)は高いレベルで揃っているのにも関わらず、その力をコンスタントに発揮できないのでは観ている方にストレスがたまっても仕方がない。もう少しタフになろうよ。

と言いつつ、GW連戦シリーズも次が最後の5戦目。4日後にはリーグ中断前最後の大一番、鹿島戦。ACL予選を戦う鹿島の手負いの状況を見れば、極めて怪我人が少なく、ホームで戦える清水に当然分があるゲームだと思うが、この敗戦が鹿島戦の前で良かったと、正直思う。
この敗戦もどういう状況で6月のリーグ中断を迎えられるのかで評価は変わってくるだろうと思う。