ももすけの日記

きゃあと言ふ声あちこちで穴まどひ
ああ面白かったと言って死ねたらいいな

さくら・その2

2006年04月10日 01時51分00秒 | 日記
  ことしも生きて
  さくらを見ています
  ひとは生涯に
  何回ぐらいさくらをみるのかしら

2月に亡くなった茨木のり子さんの詩の一節。

ばかものよ、とか束ねないで、とかちょっとこわい人のイメージがありました。

実際、突然に死んだときのことをちゃんと用意していたなんて、やはりこわい人だったのかもしれません。

でも、よわいぼくのおかあさんはそんな彼女にちょっぴり憧れています*(青ハート)*

  さくらふぶきの下を ふらふらと歩けば
  一瞬
  名僧のごとくにわかるのです
  死こそ常態
  生はいとしき蜃気楼と

明日から雨のようです。
だいぶ膨らんだお月さんがぼんやりしていましたから。
おかあさんは夕飯の塩焼きにしたアマダイの目がとてもかわいかったのを思い出して、今のうちに桜の木のあるところに行ってみようか、とぼくのほうを見ています。

いやだー、こんな真夜中にー
ぼくはコタツ布団のはしっこにもぐりこんでもう寝てるよ。
行くなら、ひとりで行ってほしい*(ラブリー)*




2006年04月08日 01時52分00秒 | 日記
桜はきれい
桜はあやしい
桜は人間をまどわせる

でも、人間が綺麗と思い
勝手に妖しがり
勝手に惑うだけ

桜はそんなこと知っちゃあいない

夜、ぼくはおねいちゃんとおかあさんと3人で
近くの公園の桜を見てきました*(桜)*

もう満開近く、花びらが足元にちらちら散っていました。

お向かいのお寿司やさんが例年、自分の店から電線をつないでライトアップしてくれている枝垂桜は五分咲きくらいかしら。

その大きな桜の下に立って見上げると半分以上に膨らんだお月さんがのぞいていました。

今年も望月の頃には死ねないみたいです*(ロケット)*

垣間見る垂れ桜に月満つる





寿命

2006年04月07日 20時03分00秒 | 日記
腹部大動脈瘤破裂で緊急手術を受けてから、途中大量の吐血もあったけれど術後は順調に回復ということで先週、めでたく退院の義兄。

退院の日、義兄は弱々しく「ももちゃんにはお世話になったね」とお礼を言ってくれました。

長姉が亡くなった時もその旦那さんの義兄(彼もすでにない)が同じことを言ったのを思い出す。

お世話も何もしていないけれど、とりあえずはよく車で駆けつけたこと*(車)*

ぼくのおかあさんは早くに運転免許を取っていたので、年の離れている二人の姉たちからはうらやましがられていました。
車社会になってきても、旦那さんがどこに行くにもアッシー君をしてくれるのでよかったのです。

退院した義兄がなんだか元気ないなぁ、と思いつつ、先日、ゴルフの帰りに近くを通ったのだけれど、まぁいいかと寄りませんでした。

もし、長姉であれば立ち寄るけど、なんて。血のつながった姉妹でも相性があるみたい。

その次姉から昨晩電話「今日、退院後の検診に行ったら腎臓の機能が落ちているので透析をしなければならないから、またそのまま入院したの。透析を続けていくと残りの寿命が半分以下になるらしい・・・」

近くには次兄のお嫁さんがいるけれど、彼女に話するとみんなに言うだろうし、これからは先生のいうことをきいて治そうという気になっている本人の耳にでも入ったら、と誰にも話していない。けど、ももちゃんにだけは聞いてもらいたくて、と。

寿命。。おかあさんの両親は二人とももういないけど87歳以上生きた。

一番早かったのは、本当の姉より好きだった長兄のお嫁さん。55歳だった。
その長兄は70歳。長姉は60歳。

好きな人たちは早く逝くのか*(涙)*




潔いといふこと

2006年04月03日 10時31分00秒 | 日記
『戦犯学徒兵 死刑待つ獄中日記』という朝刊の見出しが、ぼくの目にとまりました。

太平洋戦争中、沖縄石垣島で捕虜となった米兵を殺害したとして死刑になった元学徒兵の獄中日記が、彼に思いを寄せていた女性に遺族から譲り渡されたとある。

戦争のことも、戦後どのように戦犯が扱われたかも知らないぼくにとって『巣鴨プリズン』とは、何かものめずらしい、新鮮なひびきすら感じるが。。

上官の命令で、その米兵のひとりの首を日本刀ではねた。

戦争では何人の人をも殺す。罪の無い一般市民まで残虐に殺す。

『小生のことを心配してくれることをしみじみ思ふにつけて人情という美しい匂ひが数千里離れたこの巣鴨の一角の住人にまで来たりて感激の涙を催せしめるのである』

事件への思いや命令した上官へのうらみは書かれていないそうだ。
『たとへ戦争に勝ったとしても人的物的資源の損失は莫大・・・・・戦勝国においてすら表面に現れないところの悲劇はいかほど多いことか』


辞世の歌『ひとすぢに世界平和を祈りつつ円寂の地へいましゆくなり』