東京大学宇宙線研究所の藤本征史氏と大内正己准教授をはじめとする研究チームは、アルマ望遠鏡を使って、人類史上最も暗いミリ波天体の検出に成功し、これらの天体から放射される赤外線が、これまで謎だった宇宙赤外線背景放射の起源であることを解明した。。
さらに同研究チームは、今回の研究で見つかった暗いミリ波天体をハッブル宇宙望遠鏡やすばる望遠鏡の光赤外線の画像で調べた結果、暗いミリ波天体のうち約60%の正体は、これまで光赤外線の観測で知られている遠方銀河であったことが判明した。
一方、残りの約40%の天体は、光赤外線観測では姿が見えない天体であった。
今回の研究によって、宇宙赤外線背景放射の起源が銀河などの天体であることが明らかになった一方で、これらのうち40%については正体不明の新しいタイプの天体である可能性が出てきた。