宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2017年12月23日に打ち上げた超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS)の「初期段階フェーズ」を今年の3月に完了し、大気抵抗を用いて少しずつ軌道高度を降下させていく「軌道遷移フェーズ」へ移行していることを明らかにした。
超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS)は、超低高度での新たな衛星利用の可能性を拓くことを目的として、小型高分解能光学センサによる撮像や、超低高度域における大気データの取得等の技術実証を行う。打ち上げ時の質量は383kg。
現在は、380km付近の高度で順調に運用を続けており、以下に示す3種類のミッション機器を用いて観測運用を行っている。
(1) 小型高分解能光学センサ(SHIROP)
(2) 光学センサ(OPS)
(3) 原子状酸素モニタシステム(AMO)
今後も大気抵抗を用いて除々に高度を降下させていき、イオンエンジンを用いて軌道保持を開始する超低高度268kmに到達するのは、2019年4月頃になる見込み。