産業技術総合研究所(産総研)は、地球観測衛星データを処理した付加価値プロダクト「ASTER-VA」を、平成28年4月1日から無償で一般に提供を開始した。
産総研は、米国航空宇宙局(NASA)が運用する地球観測衛星TERRAに搭載された経済産業省開発の光学センサーASTERで観測された衛星データを、NASAからインターネット回線を通じて取得・処理し、わかりやすいインターフェースで提供する。
ASTER-VAは、産総研独自の擬似天然色画像合成技術を適用した画像データのほかに、地質情報を含む地図との重ね合わせのために地形の凹凸やずれをあらかじめ補正(オルソ補正)したデータ、標高データで構成される。また、様々な地理空間情報の閲覧ソフトウェアなどで使用できるように、2種類のファイル形式から選択することができる。
ASTER-VAは全世界のデータを備えており、防災や環境、農林水産業など広範な分野で利活用できる。また、利用制限のない公的データ(知的基盤データ)として、地理空間情報を活用したビジネスでの利用も期待される。