ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1986年12月20日付 ビリー・アイドル Billy Idol - To Be A Lover

2022-12-18 16:38:35 | 1986年ビルボードTop40
1986年12月20日付ビルボード All American Top40、またまたこの週も1位の交代です、2位から上がっての1位はThe Banglesの"Walk Like an Egyptian"。The Banglesの初のヒット"Manic Monday"が最高位2位を記録、続く"If She Knew What She Wants"は29位止まりでしたが、この曲が3曲目のTop40ヒットで、ついにNo.1獲得です。

1週のみの1位からダウンしての2位はBruce Hornsby & The Rangeの"The Way It Is"。Bruce Hornsby and the Rangeですが、デビューアルバムからのファーストシングルは、Top40ヒットにはならず、セカンドシングルのこの曲が初のTop40ヒットで、もちろん初めてのNo.1です。

3位は5位からアップ、Wang Chungの"Everybody Have Fun Tonight"。Wang Chungですが、デビューアルバムはヒットしませんでしたが、セカンドアルバムから、"Dance Hall Days"が1984年に最高位16位を記録するなど2曲のTop40ヒット、この曲が3枚目のアルバムからのシングルカットで、3曲目のTop40ヒット、初めてのTop3ヒットです。

4位は8位からアップ、Duran Duranの"Notorious"。アメリカでの初めてのヒット"Hungry Like the Wolf"がいきなり最高位3位を記録、その後は大ヒットを連発し、"The Reflex"と"A View to a Kill"の2曲のNo.1ヒットを含め、この曲で通算10曲目のTop40ヒットでうち8曲がTop10ヒット、この曲で7曲目のTop5ヒットです。

5位は9位からアップ、Gregory Abbottの"Shake You Down"。Gregory Abbottですが、この曲がデビューアルバムからのファーストシングル。デビューシングルで5位まで上がってきました。

この週6位はBilly Idolの"To Be A Lover"。最高位はこの12月20日付の1週間の第6位、年間チャートは67位。1984年に最高位4位を記録した"Eyes Without a Face"に続く大ヒットになりました。

Billy Idolですが、イギリス出身のロックシンガー・ソングライター。1976年、ブリティッシュパンクロック・バンド「ジェネレーションX」を結成、リードボーカルとしてデビューします。アメリカではヒットしませんでしたが、イギリスでは、2枚のアルバムがチャートに入り、シングルも数曲のヒットとなりました。

そのジェネレーションXは1981年に解散、Billy Idolはソロのロックシンガーとして活動を開始します。1982年にリリースした『Billy Idol』が全米で初めてヒットし、シングルカットされた"Hot in the City"が最高位23位を記録、続く2曲目のシングル"White Wedding"も最高位36位と、Top40ヒットを連続で記録しました。続く2枚目のアルバム『Rebel Yell』からの2枚目のシングル"Eyes Without a Face"が最高位4位の大ヒットとなりました。こちらをご覧ください→→→

"To Be a Lover"ですが、1986年にリリースされた3枚目のアルバム『Whiplash Smile』からのファーストシングルカット曲。
この曲は、1968年に発表されたWilliam Bellの曲で、"I Forgot to Be Your Lover"という曲名で発表されました。ビルボードで、最高位45位を記録しています。
曲の作者はWilliam BellとBooker T. Jonesの共作。William Bellですが、アメリカテネシー州出身のソウル歌手、1977年に"Tryin' to Love Two"という曲が最高位10位のTop40ヒットとなりました。この曲はTop10に入りましたので、私も覚えていました。Booker T. Jonesの方も有名ソウル歌手ですよね。Booker T. & the M.G.'sの名前で60年代から活躍、数々のヒット曲を持っています。

そのソウルバラードをロック風にアレンジしたのがこの"To Be a Lover"Billy Idolバージョンです。
原曲とは、全く違う曲にアレンジされていますね。迫力あるカッコイイロックになっています。そんなところが大ヒットに繋がったのでしょう。


こちらが原曲のWilliam Bellの"I Forgot to Be Your Lover"です。同じ曲とは思えないですね。


今週 先週 song / artist
1 2 WALK LIKE AN EGYPTIAN / BANGLES
2 1 THE WAY IT IS / BRUCE HORNSBY & THE RANGE
3 5 EVERYBODY HAVE FUN TONIGHT / WANG CHUNG
4 8 NOTORIOUS / DURAN DURAN
5 9 SHAKE YOU DOWN / GREGORY ABBOTT
6 7 TO BE A LOVER / BILLY IDOL
7 3 HIP TO BE SQUARE / HUEY LEWIS & THE NEWS
8 14 C'EST LA VIE / ROBBIE NEVIL
9 10 STAND BY ME / BEN E. KING
10 4 THE NEXT TIME I FALL / PETER CETERA WITH AMY GRANT
11 15 WAR / BRUCE SPRINGSTEEN & THE E STREET BAND
12 13 DON'T GET ME WRONG / PRETENDERS
13 17 CONTROL / JANET JACKSON
14 6 YOU GIVE LOVE A BAD NAME / BON JOVI
15 18 IS THIS LOVE / SURVIVOR
16 20 LAND OF CONFUSION / GENESIS
17 19 YOU KNOW I LOVE YOU DON'T YOU? / HOWARD JONES
18 21 VICTORY / KOOL & THE GANG
19 23 LOVE IS FOREVER / BILLY OCEAN
20 26 THE FUTURE'S SO BRIGHT / TIMBUK 3
21 28 SOMEDAY / GLASS TIGER
22 32 AT THIS MOMENT / BILLY VERA & THE BEATERS
23 12 WORD UP / CAMEO
24 11 LOVE WILL CONQUER ALL / LIONEL RICHIE
25 30 ALL I WANTED / KANSAS
26 16 HUMAN / HUMAN LEAGUE
27 38 OPEN YOUR HEART / MADONNA
28 34 COMING AROUND AGAIN / CARLY SIMON
29 31 YOU BE ILLIN' / RUN-D.M.C.
30 39 FALLING IN LOVE / MIAMI SOUND MACHINE
31 44 TOUCH ME / SAMANTHA FOX
32 40 CHANGE OF HEART / CYNDI LAUPER
33 36 GOLDMINE / POINTER SISTERS
34 37 FOR TONIGHT / NANCY MARTINEZ
35 24 AMANDA / BOSTON
36 27 WILD WILD LIFE / TALKING HEADS
37 42 THIS IS THE TIME / BILLY JOEL
38 41 TWO PEOPLE / TINA TURNER
39 22 TRUE BLUE / MADONNA
40 48 KEEP YOUR HANDS TO YOURSELF / GEORGIA SATELLITES

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26 コメント

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悪ガキ (hannah)
2022-12-18 18:28:45
星船さん、こんばんは。
相変わらずの悪ガキ風貌のB.Idolですね。
♪Eyes Withoiut A Face♪は顔ツキに似合わずソフトな部分もありました。
この曲のヒットはあまり覚えていないのですが、意外にもソウルナンバーのカヴァーですね。
約1年後には再びカヴァー曲で№1になるとは、予想もできませんでした。
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Unknown (blackmore1207)
2022-12-18 19:03:06
こんばんは。
ビリーアイドルといえば、現在も活躍するギタリストのスティーヴスティーヴンスを発掘したことで有名ですね。
どちらかいうと83年のイントロのリフもすごく印象的な1曲目「REBEL YELL」が好きで、当時ギターがフィーチャーされたアレンジが斬新でした。
因みにビリーがかつて在籍していた元Generation Xのギターのトニージェームズは後にジグジグスパトニックを結成し大コケしました(笑)
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Unknown (かんた)
2022-12-18 20:55:15
この曲、初めて聞いたのですが、ほんと、原曲の『I Forgot to Be Your Lover』とはえらい違いですね。

…ってことはですよ。
もしビリー・アイドルが、アノ名曲をカバーしたら、こうなるってことでしょうか?

https://www.youtube.com/watch?v=jfydAir-iOI
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Unknown (太ったボンジョビ ( `⌒´*))
2022-12-18 21:18:37
ガンさん、不覚にも感動してしまいましたぞ、ビリー・マイケルの「レベル・ウィスパー」!
ここまでウマく言葉を載せるなんてスゴいなあ。
オールディーズをポップに仕上げて6位にまでぶち込んだビリーアイドルも発想の天才ですが、レベル・ウィスパーを思い付いた人もかなりの変態ですなこりゃ。
とくに「ソアネバゴナダンサゲン…」がハモりになっているのもキュイン⚡🚨⚡であります。
年末にいいモノをご紹介いただきました、カードに入れたいと思います。
しかしマイケル、プリンス、オイットニーそして城島…
80年代を席巻したみなさんの早逝は改めて残念であります。
では明日はトゥビーエイラバーにつきまして…
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No.1ヒットが似合わない (星船)
2022-12-18 23:06:26
hannahさんこんばんは。
そうでしたね、この曲、意外なソウルナンバーのロックバージョンカバーでした。そして、反逆者ビリー・アイドルの、まさかの驚きのNo.1ヒットでした。ここまでNo.1ヒットが似合わない人も珍しいかもしれませんですね。
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"Top Gun Anthem" (星船)
2022-12-18 23:12:32
blackmore1207さんこんばんは。
ビリー・アイドルのファーストアルバム『Billy Idol』から、ギターはスティーヴ・スティーヴンスでした。
スティーヴ・スティーヴンスといえば、Top Gunのサントラから、"Top Gun Anthem"で、なんとカッコいいギター!と、ファンになったのですが、そうですか、ビリー・アイドルのファーストで初めて有名になったのですね。
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"Careless Rebel"ですか! (星船)
2022-12-18 23:15:16
かんたさんこんばんは。
イヤー、驚きました!"Careless Rebel"ですか!ビックリのこの曲でしたが、でも、しっくりくるのは、何でしょう?カッコいいですねー!是非ライブラリィに加えたいと思います。良いもの聞かせていただきました。
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驚きのコラボ (星船)
2022-12-18 23:17:58
太ったボンジョビさんこんばんは。
いやいや、私も不覚にも感動してしまいましたよ。これは驚きの、でも、すさまじくカッコイイコラボレーションでした。これは何度も聞きたくなる曲、良いものを教えて頂きました。
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Unknown (音時)
2022-12-19 06:33:49
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/35214003.html
この曲がカバーとは知らなかったです。ビリーも当初はウィリアム・ベルのオリジナルを知らなかったという話。タイトルも「To Be a Lover」という短縮されたタイトルをそのまま使用したとのことでした。ブルース・スプリングスティーンが2022年のカバーアルバム「Only the strong Survive」にて“I Forgot to be your lover”をカバーしています。
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Unknown (太ったボンジョビ (  ・`ω・´))
2022-12-19 19:44:19
これは前言撤回であります。
ジョージ・アイドルの「ケアレス・イエール」、お勧めできませんな。
車で聴いたらブレーキが甘くなるくらいに危険であります。ノリが本来のヘアレス・ウィスパーよりかなり速く、しかし元々の曲がどちらもイイだけに、知らず知らずのうちに視界が曖昧になってしまいますな。
特に二番に入ったあたりの「タイムキャンネバーメン」と変調部の「ツナイザミュージ、シームソラウ」のあたりはサイコーなんですよね、まさにベストヒット欧米であります。
ちなみにその他も聴いてみましたが、この組み合わせが一番冴えておりましたです。
ありがとうございました。☺️
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