三浦しをんの『まほろ駅前多田便利軒』を読んだ。直木賞受賞作。
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架空の街まほろの駅前に構える多田便利軒。なんでも引き受ける街の便利屋さんなのだが、そこへ高校の同級生が転がり込んできて・・・。2人していろんな依頼をこなすといろんな事件にかかわるみたい・・・。
依頼からつながる事件や出来事はちとミステリー仕立てで、意外な真相があるのが面白い。が、この作品のキモは主人公2人の過去とそこから生まれる彼らの苦悩。軽妙な会話と軽い文体で語られるので楽しく読めるのだが、なかなかに奥深くて読み応えあり。