塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

米国ワールドカップに見られるディアドラの佇まい

2021-12-27 22:50:55 | 日記
 1994年ワールドカップ。

 酷暑の米国で開催された今大会は、セレソン・ブラジレイラが1970年以来24年ぶり4度目の世界王者になった光景よりも、その決勝戦でPKを外し空を仰ぐ、イタリア代表ホベルト・バッジョの姿が皆の記憶に焼き付きました。

 この大会からスパイク競争が激化し、従来のアディダスとプーマという2強に、リーボックとナイキが割って入るようになります。

 一方で老舗のロットとディアドラも影響力が強く、アジア代表ですと
 
 「砂漠のマラドーナ」

 と讃えられたサウジアラビア代表のサイード・オワイランは、ロットの愛用者でした。

 実はこのワールドカップ、ディアドラが他社に先駆けて本革でありながら、カラースパイクを選手に提供しています。

 ベルギー代表のエンゾ・シーフォには赤一色
 イタリア代表のホベルト・バッジョには青一色

 最後、バッジョは従来のイエローラインの「マッチウイナー」を履いたと思いますが、予選ラウンドではこの青色を履いていました。

 それらはジャージの色と連動しており、ベルギー代表とイタリア代表は、ディアドラがジャージを支給していたためです。

 コロンビア代表 ファウスティーノ・アスプリージャ
 イタリア代表 ジュゼッペ・シニョーリ。

 他のディアドラ契約選手が通常の黒革スパイクでしたから、カラースパイクを提供された両選手は、ディアドラにとって尊重すべき存在なのでしょう。

 特にシーフォはイタリア系の選手であり、ASモナコ、インテル・ミラノなど老舗に在籍し、ミッシェル・プラティニが

 「現在のサッカー界において、背番号10が務まるのはシーフォだけだ」

 と語ったことをはよく知られています。

 しかし、その背番号10を経由するサッカーは過去の代物であり、カラースパイクも当然の形となりました。
 
 ディアドラの開発力は当時から秀でていましたから、アドミラルのように再度日本市場参入の日がくるかもしれませんね。
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ル・コック、カメルーン代表新作ジャージを公表へ

2021-12-27 21:36:23 | 日記
 ル・コックスポルティフが面白い試みをしています。

 ル・コックはアフリカ選手権開催国のカメルーン代表と引き続きパートナーシップを結んでしますが、その新作ジャージには何と

 「ライオンの爪痕」

 がデザインされているのです。

 この情報は専門サイト「QOLY」で閲覧できますが、なるほどル・コックとしてはかめるー代表の代名詞である「不屈のライオン」をジャージで改めて表現したかったのでしょう。

 興味深いのは前任者プーマもカメルーン代表と共に、様々な実験をした点です。

 1・2010年のアフリカ大陸統一ジャージ
 2・2000年代のノースリーブとワンピース型

 この際の印象が非常に強く、カメルーン代表とは通常縁のない僕たちでも驚きましたよね。

 これらは恐らく、プーマ契約選手でありカメルーンで最も名声のある選手、サミュエル・エトーの存在が大きかったはずです。

 FCバルセロナの2006年、インテル・ミラノの2010年、2回のUEFAチャンピオンズ・リーグ優勝
 FCバルセロナとインテル・ミラノではリーグ優勝も経験
 マヨルカでは師匠となるルイス・アラゴネスとの出会い

 などエトーの選手生活は、偉大なるオマンビイクとロジェ・ミラをも超えている感があります。

 当然チェルシーやアンジなど、彼の移籍が全て好成績となったわけではありませんが。

 プーマもル・コックもカメルーン代表とこれだけの仕掛けができることは、それだけ協調関係が優れているという意味合いなのでしょう。

 ただ、大事なのはホスト国としての責務です。

 新型コロナウイルス「オミクロン」の影響が英国も強いですが、アフリカ各国もそれ以上に強いようですから、選手たちには細心の注意が不可欠です。
 
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時代と合致する幸運

2021-12-27 20:44:48 | 日記
 皆さんはソビエト連邦崩壊直後の代表、独立国家共同代をご存じでしょうか。

 この独立国家共同体を挟み、ソビエトが現在のロシア代表としてサッカー活動を開始します。

 2002年ワールドカップでもロシア代表の中軸であったヴァレリー・カルピンとアレクサンドル・モストボイは、あまり知られてはいませんが1994年のワールドカップに、ロシア代表としてエントリーしています。

 この独立国家共同体からロシア代表という、選手にはどうしようもないうねりの中で、

 「実にエレガントなプレイヤー」
 「攻撃でも守備でも全くそん色無い動きが可能だ」

 と讃えらたのがイゴール・シャリモフでした。

 彼が同じくロシア代表のイゴール・コリバノフと共に、当時はセリエAのクラブ「フォッジャ」に移籍し、指揮官ズネスク・ゼーマンの薫陶を受けます。

 シャリモフは1992年、解約解除金15億円という破格の金額でインテル・ミラノに移籍し、50試合の出場で11得点と、当時同じくインテルに在籍していたオランダ意表のデニス・ベルカンプに匹敵する攻撃力を見せます。

 インテルは1993年、首位のACミランに次ぐ2位でしたが。シャリモフはさほどファンの信頼を得られず、ブンデスリーガのデユイスブルクに移籍し、最終的にはナポリとウディネーゼでもプレイします。

 シャリモフが時代の趨勢に合わなかったのは、ロシア代表でも同じでした。

 実は彼を含む代表の中軸、例えばマンチェスター・ユナイテッドのカンチェルスキスがそうですが、ロシア代表監督のサツイリンに対し、ボーナスの金額でもめてしまい、間柄が完全にこじれてしまいワールドカップ94の出場ができなかったのです。

 現代最高のエレガントなミッドフィルダーと讃えられたシャリモフですが、96年の欧州選手権の参加は叶いました。

 1992年のインテルには、マケドニア代表のダヴィド・パンツエフが在籍していましたが、91年トヨタカップ優勝を経験している名手とは思えない不調で、インテルファンから常に痛罵を浴びせらます。

 この時期はミランの黄金期でもあり、シャリモフとパンツエフは時代と迎合できずに終えた選手、という見解が可能と感じます。
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Jリーグどうして盛り上がらないのでしょうかね

2021-12-27 20:33:44 | 日記
 三浦知良は既にjリーグを超越した存在なのでしょうか。

 55歳のFWに少なくとも8クラブ(J1クラブはありません)が獲得打診を示していると言います。

 キング自身は

 「全てのクラブと話をします」
 「年内に移籍先を決める予定です」

 とマスメディアに語ったようです。

 僕はキングの事が大好きですし、著作もすべてではありませんが買って読んできました。

 それでもこの移籍話が現在のJリーグ最大の話題というのは、やはり何かが間違っていると思いますよ。

 例えば浦和レッドダイヤモンズからヴィッセル神戸に移籍が決定したのが槙野智章。

 2018年ワールドカップにエントリ
 2017年AFCチャンピオンズ・リーグ優勝
 2021年天皇杯優勝

 というように、多くの優勝トロフィーを獲得し、日本代表での場数を持つ彼に欠けたクラブがヴィッセル神戸だけだとすれば、むしろ彼に対してのもっと獲得希望クラブがあるべきでしょう。

 バイエルン・ミュンヘンは常にブンデスリーガを制圧していますが、一方で

 宿敵からどんどん主力を引き抜き、骨抜きにする
 指揮官も定期的に後退させる

 という形で代謝を促します。

 マリオ・ゲッツエはそうでもありませんしたが、ボルシア・ドルトムントからマッツ・フンメルス(現在はドルトムント)、そしてポーランド代表のホベルト・レバンドフスキを獲得したことは、まさに特大のヒットといえますよね。

 指揮官もユップ・ハインケス。ペップ・グアルディオラ、ハンジ・フリックなど優勝をもたらす監督がいる一方で、ニコ・コバチのようにクラブを掌握できていないと判断すれば、すぐに解任させる決断力。

 Jクラブも例えば

 1・川崎フロンターレの指揮官鬼木達監督を宿敵が引き抜く(つまりFC東京)
 2・横浜F・マリノスの得点王、前田大然を名古屋グランパスエイトが獲得する

 くらいの動き、必要ではないでしょうか。

 安住は無意味とバイエルンが考えているならばな尚の事真似てみてはどうでしょうか。
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お金の切れ目はやはり縁の切れ目でしょうか。

2021-12-26 20:19:58 | 日記
 世間ではお金の切れ目がご縁の切れ目と目さることが多いですね。

 中国スーパーリーグが金銭的にすべてのクラブが瓦解する中、習近平国家主席に対してオーナーや選手たちが意見を申し出ることができないのは、政権からの拘束や言論の自由がないと指摘される、中国ならではの光景なのでしょか。

 エウケソンを筆頭にブラジル国籍から中国国籍へと変更し、日本代表と同じ最終予選グループBで戦う中国代表。

 その帰化選手たちが報酬の影響があることは当然ですが、既にブラジル・リーグへ移籍しています。

 もし通常ならば長距離移動でも代表に合流することになるのでしょう。

 ただ彼らにとってある意味都合がよいのは

 「オミクロン株の影響でブラジルからアジア予選に向けて旅立てないのだ」
 「したがって代表招集に呼応することが難しい」

 と言えることでしょうか。

 ではもし、Jリーグに在籍する外国籍選手が同様に帰化したならば、報酬やクラブ運営の問題を理由に帰国するかといえば、僕は案外そこまで薄情ではないように思えます。

 それは日本のサービス残業や、無駄で無意味な居残りというわけではなく、選手が自主的に道を模索するように感じるためです。

 横浜フリューゲルスの存続問題が明らかになった1998年もゲルト・エンゲルスやセザール・サンパイオなどは、前田治など日本人選手たちと共に署名活動に参加して、クラブが存続できるように協力しましたよね。

 そこにはお金も大切ですが

 「日本人に助けてもらったことがあるから」
 「来日した以上は僕らにも責任があるよ」

 と考えた為ではないでいでしょうか。

 お金は明日を生きる糧ですし、病気や事故の時必須です。

 それでも「真心」「親切心」という人間が持つ感情も大切にしたいですね。
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