今回は音楽記事です。
最近、音楽カテゴリーではパンクの話をしていて、エピタフなんかのほうに寄っていっていました。
そこからさらに延長で、今回のテーマはNOFX。
エピタフと並ぶハードコア系インディーズレーベルの雄として、ファット・レック・コーズがあります。
そのファット・レックの総帥、エピタフでいうバッド・レリジョンにあたるバンドが、NOFXです。
なぜだか、ここでもまた、最近の訃報がからんできます。
先日ハイスタンダードのドラム、恒岡章さんが亡くなりましたが、ハイスタのデビューは、ファット・レックからでした。
NOFXは、まさに、そのハイスタにも通ずる暴走・爆発・無軌道系ハードコアといえるでしょう。
路線としては、フーやラモーンズの側といえます。決して小難しいことはいわない。しかし、そのあり方自体がラディカルな反逆になっているという、そんな存在です。
その方向性は、エピタフとは一線を画しているようでもありますが、案外エピタフとも友好関係にあるようです。エピタフは、パンク・オー・ラマというコンピレーションアルバムを出していますが、そこにNOFXが参加したり、逆に、ファット・レックのコンピレーションアルバムにバッド・レリジョンが参加していたりします。
NOFXの代表曲といえば、Linoleum でしょう。
NOFX - Linoleum (Live at Resurrection Fest 2014)
超高速ギターリフ。直球のメロコアサウンド。
そして、「財産なんて俺には何の意味もない」からはじまる歌詞……このカラッとした空虚さが、いかしてます。
この曲は多くのアーティストにカバーされており、それをまとめた動画があります。
NOFX - Linewleum [Featuring Avenged Sevenfold] (Official Video)
この動画には、アヴェンジド・セヴンフォールドが登場。
アヴェンジド・セヴンフォールドといえば、超高速シュレッダーとして知られるシニスター・ゲイツ。こんな人からもリスペクトを受けているのです。
そんなNOFXですが、40周年を迎える今年で活動を終了することになっており、ファイナルツアー開催を発表しています。
まだ引退するような年齢でもないと思うんですが……やはり、これだけの高速メロコアになると、ほかの音楽ジャンルよりも年齢の影響が大きいんでしょうか。
あるいは、純粋に経営学的な話かとも考えられます。
配信の比重が高くなっていく状況はインディーズレーベルにとってかなり深刻な問題らしく、ファット・レック・コーズの経営が苦しくなっているというような話も仄聞しました。昨年川本真琴さんのツイートで話題になったサブスク問題がここでも……ということかもしれません。
しかしながら、バンドのNOFXが終了するとしても、中心人物であるファット・マイクには、プロデューサーとしての顔もあります。最近では、フィッシュボーンを手がけるなどといったこともあり、おそらくそうした活動も続けていくでしょう。
そして彼は、すでに新たなプロジェクトを始動させています。
その名は、Codefandants。
Codefendants - Suicide by Pigs (Official Music Video) Episode 1
「ヒップホップ、ニューウェーブ、フラメンコ、ビートルズを掛け合わせた、ジャンル流動的な音楽集団」ということです。なんとも興味深い謳い文句じゃないでしょうか。この新たな試みにも、要注目です。