今日5月24日は、ボブ・ディランの誕生日です。
また、横溝正史の誕生日でもあり、私としてはどちらについて書こうかと迷うんですが……今年は、ディランのほうで。
去年はビートルズやストーンズでカバー曲特集というのをやっていましたが、5月24日には横溝正史降誕120周年という記事を書いていました。そのために流れてしまったボブ・ディランのカバー特集をやろうと思います。
ボブ・ディランともなればカバーは星の数ほどあるわけですが、そのなかでもえりすぐりの歌たちを……
Playing For Change プロジェクトの Knockin' on Heaven's Door。
いろんな人がカバーしていますが、最近の記事ではよくPFCの話が出てきていたので、そのバージョンを。
Knockin' on Heaven's Door | Afro Fiesta w/Twanguero & I-Taweh | Playing For Change
PFCには、ディランの曲がほかにもいくつかあります。やはり、そういう文脈でも評価される人なのです。
フィル・コリンズによる「時代は変わる」。
これまたいろんな人にカバーされている歌ですが、最近の記事でフィル・コリンズの名前が出てきたので。
Phil Collins - The Times They Are A-Changin' (2016 Remaster Official Audio)
今の価値観はいつまでも通用するわけじゃない、ということを歌った歌です。
ロックは新陳代謝だ、というのが私の持論ですが、それを端的に表現した歌といえるでしょう。
ローリングストーンズによる、Like a Rolling Stone。
The Rolling Stones - Like A Rolling Stone - OFFICIAL PROMO
今でこそロックの歴史を変えた曲のようにいわれていますが、レコード会社の人間が最初にそのデモ音源を聴いたとき、「こんな曲が売れるわけがない」といってお蔵入りにしていました。
事務所の引っ越しの際にそれが引き出しから出てきて、試しにクラブで流してみたら大ヒット。それでレコード化された、という経緯があります。
当時業界にいた人たちは、そのことに困惑したといいます。これが大ヒットするというんだったら、もう自分たちの感覚を信頼できない、と……それがつまり「時代は変わる」ということなのです。
The Rolling Stones - Like A Rolling Stone - OFFICIAL PROMO
今でこそロックの歴史を変えた曲のようにいわれていますが、レコード会社の人間が最初にそのデモ音源を聴いたとき、「こんな曲が売れるわけがない」といってお蔵入りにしていました。
事務所の引っ越しの際にそれが引き出しから出てきて、試しにクラブで流してみたら大ヒット。それでレコード化された、という経緯があります。
当時業界にいた人たちは、そのことに困惑したといいます。これが大ヒットするというんだったら、もう自分たちの感覚を信頼できない、と……それがつまり「時代は変わる」ということなのです。
ブラジルのロックレジェンド、カエターノ・ヴェローゾによる It's Alright Ma。
It's Alright Ma (I'm Only Bleeding)
この方は、かつてブラジル軍政を批判して投獄、亡命という経験がある反骨のアーティストだということをこれまでにも書いてきました。レジェンドはレジェンドを知る、ということでしょう。
ピーター、ポール&マリーによる「くよくよするなよ」。
Don't Think Twice, It's Alright
PPMは、ディランとはまさに同時代のグループ。
あのニューポート・フェスティバルでのビン投げつけ事件の際にも、現場に居合わせていました。
「見張り塔からずっと」。
ジミヘンのカバーが有名ですが、さらにそれをU2がカバーしたバージョンもあります。
All Along The Watchtower (Live - Rattle & Hum Version)
ビリー・ジョエルによる Make You Feel My Love。
比較的最近の曲ですが、珠玉の名曲といえるでしょう。普通のラブソング、といったら語弊があるかもしれませんが、ディランはこういう歌も歌うのです。
Billy Joel - To Make You Feel My Love (Official Video)
女声として、プリテンダーズによる Forever Young。
Forever Young
名曲を、80年代風のきらびやかなサウンドに仕上げています。
クリッシー姐さんの声でこれをやると、あざとさみたいなものがなくていいですね。
ちなみに、ベースを弾いているのは先日死去した元スミスのアンディ・ルーク。プリテンダーズもかなりメンバーの出入りが激しいバンドですが、このときはアンディ・ルークがサポートしていました。
パール・ジャムによる「戦争の親玉」。
この曲も、これまでにこのブログでいろんなバージョンを紹介してきました。
"Masters of War" - Pearl Jam | Songs That Inspired Fahrenheit 9/11 | David Letterman, 9/30/2004
これはテレビ番組での演奏ということですが、司会者がその収録アルバムを紹介しています。マイケル・ムーア監督の映画『華氏911』にインスピレーションを与えた曲を集めたアルバム。このブログでも、何度か紹介しました。そこに収録されているということで、ムーア監督のチャンネルにこの動画があるのです。
バーズによる My Back Pages。
バーズといえば、ディランのカバーということではお得意さまです。
The Byrds - My Back Pages (Audio)
一昨年の記事でも書いたように、ディランが「戦争の親玉」のようないわゆるプロテストソングをやっていたのは60年代前半のごく一時期で、それ以降はそうした方向性から離れていきました。
My Back Pages は、プロテストソングをやっていた時期の自分に対する自己批判、訣別という意味合いがあるともいわれています。
最後に、日本代表として小室等さん。
曲は、「風に吹かれて」。
この歌はいくつものバージョンを紹介してきましたが、小室等さんが歌うと説得力があります。
風に吹かれて~WE SHALL OVERCOME
We Shall Overcomeとのメドレーとなっています。
どちらも、60年代フォークを代表する名曲。ディラン自身は必ずしもこういうテーマをメインに歌うアーティストではないわけですが、そこは器の大きさということでしょう。