Motörhead – Ace Of Spades今回は、音楽記事です。このカテゴリーでは、最近「UK版BIG4」について書いてきました。アイアン・メイデンにはじまり、ジューダス・プリースト、ブラックサバス――そして今日、い......
過去記事です。
モーターヘッドについて書いています。
最近書いた記事のいくつかで、モーターヘッドにつながってくる話があったので……例によって、思いつくまま気の向くままにそのへんのことを書いていきたいと思います。
モーターヘッドについて書いています。
最近書いた記事のいくつかで、モーターヘッドにつながってくる話があったので……例によって、思いつくまま気の向くままにそのへんのことを書いていきたいと思います。
先日、ジェネシスの記事でピーター・ガブリエルがデヴィッド・ボウイの Heros をカバーしているという話がありました。
この曲を、モーターヘッドもカバーしています。
Motörhead "Heroes" (David Bowie Cover)
この曲を、モーターヘッドもカバーしています。
Motörhead "Heroes" (David Bowie Cover)
ジェネシスの記事では、古典期ロックンロールの名曲としてBlue Suede Shoes が出てきました。
そのカバーがあります。
ただしこれはモーターヘッドとしてではなく、その派生バンド。
モーターヘッドとストレイキャッツが融合したバンド、その名も「ヘッドキャット」です。
レミー・キルミスターと、ストレイキャッツのドラムであるスリム・ジム・ファントム、そこにギタリストのダニー・ハーヴェイというメンバーで、Blue Suede Shoes をカバーしています。
Blue Suede Shoes (Live)
ストレイキャッツがやるぶんには違和感がない、というか実際にブライアン・セッツァーがソロでやってます。これがモーターヘッドとなると意外に思えるかもしれませんが、やはりここが、ロックンロールの故郷なのです。
モーターヘッドの音楽からは想像しにくいですが、レミー・キルミスターはロカビリーも大好きだったそうで、そこでストレイキャッツと接点ができたのでした。
そのカバーがあります。
ただしこれはモーターヘッドとしてではなく、その派生バンド。
モーターヘッドとストレイキャッツが融合したバンド、その名も「ヘッドキャット」です。
レミー・キルミスターと、ストレイキャッツのドラムであるスリム・ジム・ファントム、そこにギタリストのダニー・ハーヴェイというメンバーで、Blue Suede Shoes をカバーしています。
Blue Suede Shoes (Live)
ストレイキャッツがやるぶんには違和感がない、というか実際にブライアン・セッツァーがソロでやってます。これがモーターヘッドとなると意外に思えるかもしれませんが、やはりここが、ロックンロールの故郷なのです。
モーターヘッドの音楽からは想像しにくいですが、レミー・キルミスターはロカビリーも大好きだったそうで、そこでストレイキャッツと接点ができたのでした。
ジェネシスの記事で同じく古典期ロックンロールの名曲として、Needles & Pins も出てきました。ラモーンズがこの曲をカバーしているということも別の記事で書きましたが、ラモーンズもモーターヘッドとは深い関係があります。
ラモーンズの記事でも書いたように、彼らのバンド名をタイトルにしたR.A.M.O.N.E.Sという曲は、モーターヘッドのレミー・キルミスターが作ったもの。そのモーターヘッド版は当該記事で紹介しましたが、モーターヘッドは他にもラモーンズの曲をカバーしています。Rockaway Beach です。
Rockaway Beach
ラモーンズの記事でも書いたように、彼らのバンド名をタイトルにしたR.A.M.O.N.E.Sという曲は、モーターヘッドのレミー・キルミスターが作ったもの。そのモーターヘッド版は当該記事で紹介しましたが、モーターヘッドは他にもラモーンズの曲をカバーしています。Rockaway Beach です。
Rockaway Beach
Needles & Pins は、メガデスの曲でも引用されているという話でした。
そのメガデスの振り返り記事では、ヴィック・ラトルヘッドとゴジラが戦う動画がありました。
あの動画は日本公演にあわせてということなんでしょうが、それを抜きにしても、ゴジラはロック方面で大人気。Heroesがハリウッド版Godzilla(1997年のほう)でテーマソングに使われていたというのがあるわけですが、モーターヘッドはGodzilla Akimbo なんていう曲もやっています。
Godzilla Akimbo
ゴジラつながりでもう一曲。
ジューダス・プリースト、Breaking the Law のカバー。
Breaking The Law
この曲、ジューダスのオリジナルが、モンスターヴァースシリーズのほうの『ゴジラVSコング』で劇中に使われていました。
そのメガデスの振り返り記事では、ヴィック・ラトルヘッドとゴジラが戦う動画がありました。
あの動画は日本公演にあわせてということなんでしょうが、それを抜きにしても、ゴジラはロック方面で大人気。Heroesがハリウッド版Godzilla(1997年のほう)でテーマソングに使われていたというのがあるわけですが、モーターヘッドはGodzilla Akimbo なんていう曲もやっています。
Godzilla Akimbo
ゴジラつながりでもう一曲。
ジューダス・プリースト、Breaking the Law のカバー。
Breaking The Law
この曲、ジューダスのオリジナルが、モンスターヴァースシリーズのほうの『ゴジラVSコング』で劇中に使われていました。
ジューダスといえば、モーターヘッドと並んでUKメタルBIG4に名を連ねるバンドです。
この英国BIG4はいずれ劣らぬ猛者揃いということでこのブログで記事を書いていましたが、ここでその一角であるブラックサバスにも触れておきましょう。
オジー・オズボーンはレミー・キルミスターと友人で、レミーが死去した2015年、ともにツアーを回っていて、レミーが世を去った当日の朝に電話で話していたそうです。
そんなオジー・オズボーンとレミー・キルミスターの共作曲として有名なのが、 Hellraiser。
オジーのバージョンとモーターヘッドのバージョンがあるんですが、1991年に発表されたこの曲が2021年に30周年を迎えたということで、二人のデュエットバージョンが作られました。
さらに、新たなアニメMVも制作。亡きレミー・キルミスターがアニメキャラとして復活を遂げています。
Hellraiser (30th Anniversary Edition - Official Animated Video)
レミーがオジーとともに戦う姿は、泣けてきます。
このMVを見ていると、モーターヘッドスタイルの宇宙船が、私にはなんだかアルカディア号のように見えてきました。
抗う力……惰眠に陥った世界が危機にさらされたとき、戦う力をもっているのは無法者たちであり、そしてそれこそが、ロックンロールなのです。
この英国BIG4はいずれ劣らぬ猛者揃いということでこのブログで記事を書いていましたが、ここでその一角であるブラックサバスにも触れておきましょう。
オジー・オズボーンはレミー・キルミスターと友人で、レミーが死去した2015年、ともにツアーを回っていて、レミーが世を去った当日の朝に電話で話していたそうです。
そんなオジー・オズボーンとレミー・キルミスターの共作曲として有名なのが、 Hellraiser。
オジーのバージョンとモーターヘッドのバージョンがあるんですが、1991年に発表されたこの曲が2021年に30周年を迎えたということで、二人のデュエットバージョンが作られました。
さらに、新たなアニメMVも制作。亡きレミー・キルミスターがアニメキャラとして復活を遂げています。
Hellraiser (30th Anniversary Edition - Official Animated Video)
レミーがオジーとともに戦う姿は、泣けてきます。
このMVを見ていると、モーターヘッドスタイルの宇宙船が、私にはなんだかアルカディア号のように見えてきました。
抗う力……惰眠に陥った世界が危機にさらされたとき、戦う力をもっているのは無法者たちであり、そしてそれこそが、ロックンロールなのです。
さて、ここまで、UKメタルBIG4のうち3つの名前が出てきました。
となれば、残る一つであるアイアン・メイデンにも触れないわけにはいかないでしょう。
過去にこのブログでアイアン・メイデンの記事を書いた際に、Brave New World という曲に言及しました。カバーではありませんが、モーターヘッドにも同タイトルの曲があります。
Brave New World (Official Video)
そのタイトルは、オルダス・ハクスリーの小説からとったものではないかということをメイデンの記事で書きました。
メイデンのほうは、ハクスリーが描いたディストピアをモチーフにしていることが明確ですが、モーターヘッドはいかにもモーターヘッドらしく歌ってます。
2002年に発表されたこの曲は、こんなふうに始まります。
新たな始まり 新しい世紀の夜明け
世界は皆にとってよりよい場所となるでしょう
酒も煙草も汚らわしいポルノもいけません
キリストを信仰していれば
神があなたを自由にしてくれるでしょう
この歌詞は、もちろん皮肉です。
レミー・キルミスターともあろうお方が、こんなことをおっしゃるはずがありません。
こんなうわっつらの道徳が語られる世界の裏通りでは、貧困やエイズが蔓延し、罪もないものが日々撃ち殺されている……ということがこの後に続いて歌われます。まさに、モーターヘッド風のディストピアといえるでしょう。
最後は、こんなふうに歌われます。
神はあんたの側にいるかもしれないが
あんたは神の側にはいない
もし今イエス様がおでましになったら
来週には監獄の中だろうぜ
いわゆる“テロとの戦い”をやっていた頃のアメリカで、現代の世界に復活したイエスが牢屋送りになるというコメディがありましたが、それを思い起こさせます。救済をもたらそうとアメリカにむかったものの、殉教を望むパレスチナ人であることが判明したために、テロリストの疑いをかけられてグアンタナモに送られるという……この歌は、イラク戦争によって“テロとの戦い”が本格化する前のものですが、そこがレミー・キルミスターという人の慧眼なのです。
皮相な正義や道徳が語られる一方で、何かが失われていく世界……これは21世紀の予言であり、アイアン・メイデンが歌う Brave New World に通ずるものがあるでしょう。
となれば、残る一つであるアイアン・メイデンにも触れないわけにはいかないでしょう。
過去にこのブログでアイアン・メイデンの記事を書いた際に、Brave New World という曲に言及しました。カバーではありませんが、モーターヘッドにも同タイトルの曲があります。
Brave New World (Official Video)
そのタイトルは、オルダス・ハクスリーの小説からとったものではないかということをメイデンの記事で書きました。
メイデンのほうは、ハクスリーが描いたディストピアをモチーフにしていることが明確ですが、モーターヘッドはいかにもモーターヘッドらしく歌ってます。
2002年に発表されたこの曲は、こんなふうに始まります。
新たな始まり 新しい世紀の夜明け
世界は皆にとってよりよい場所となるでしょう
酒も煙草も汚らわしいポルノもいけません
キリストを信仰していれば
神があなたを自由にしてくれるでしょう
この歌詞は、もちろん皮肉です。
レミー・キルミスターともあろうお方が、こんなことをおっしゃるはずがありません。
こんなうわっつらの道徳が語られる世界の裏通りでは、貧困やエイズが蔓延し、罪もないものが日々撃ち殺されている……ということがこの後に続いて歌われます。まさに、モーターヘッド風のディストピアといえるでしょう。
最後は、こんなふうに歌われます。
神はあんたの側にいるかもしれないが
あんたは神の側にはいない
もし今イエス様がおでましになったら
来週には監獄の中だろうぜ
いわゆる“テロとの戦い”をやっていた頃のアメリカで、現代の世界に復活したイエスが牢屋送りになるというコメディがありましたが、それを思い起こさせます。救済をもたらそうとアメリカにむかったものの、殉教を望むパレスチナ人であることが判明したために、テロリストの疑いをかけられてグアンタナモに送られるという……この歌は、イラク戦争によって“テロとの戦い”が本格化する前のものですが、そこがレミー・キルミスターという人の慧眼なのです。
皮相な正義や道徳が語られる一方で、何かが失われていく世界……これは21世紀の予言であり、アイアン・メイデンが歌う Brave New World に通ずるものがあるでしょう。
ここまでUKメタルのBIG4について書いてきましたが、メタルBIG4は、米国にも存在します。
メガデスはその一角ですが、米国BIG4の筆頭格といえば、メタリカ。そのメタリカの曲も、モーターヘッドはやっています。
最近、Enter Sandman のアニメMVが公開されました。
Motörhead – Enter Sandman (Official Video)
メガデスはその一角ですが、米国BIG4の筆頭格といえば、メタリカ。そのメタリカの曲も、モーターヘッドはやっています。
最近、Enter Sandman のアニメMVが公開されました。
Motörhead – Enter Sandman (Official Video)
最後に、モーターヘッドの曲をほかのアーティストがカバーしている動画を二つ紹介しましょう。
まず、モーターヘッドでギターを弾いていたフィル・キャンベルが自身のバンドで Born to Raise Hell をカバーする動画。
Phil Campbell and the Bastard Sons - Born To Raise Hell feat. Michael Monroe - London
ハノイロックスのマイケル・モンローがゲストとして参加しています。
レミー・キルミスターは、自分が死んだ後にはその遺灰を弾丸にして友人に贈ってほしいという遺言を残していました。それは実行され、マイケル・モンローは銃弾を受け取った一人です。
そして、ロバート・フリップと妻のトーヤが モーターヘッドの代表曲Ace of Spades をカバーしている動画です。
Toyah And Robert - Most Shared!!!
この夫婦は、Sunday Lunch と銘打って、二人でロックの名曲をカバーするという夫婦漫才みたいなことをずっとやってるんですが、ネット記事などでこの企画が紹介される際には、Ace of Spades のサムネが画像として使われることが多いんだそうです。たしかに、パンチ力のある絵です。まあ、もっと過激、というか笑えるコスチュームのものも過去にあったとは思いますが。
まず、モーターヘッドでギターを弾いていたフィル・キャンベルが自身のバンドで Born to Raise Hell をカバーする動画。
Phil Campbell and the Bastard Sons - Born To Raise Hell feat. Michael Monroe - London
ハノイロックスのマイケル・モンローがゲストとして参加しています。
レミー・キルミスターは、自分が死んだ後にはその遺灰を弾丸にして友人に贈ってほしいという遺言を残していました。それは実行され、マイケル・モンローは銃弾を受け取った一人です。
そして、ロバート・フリップと妻のトーヤが モーターヘッドの代表曲Ace of Spades をカバーしている動画です。
Toyah And Robert - Most Shared!!!
この夫婦は、Sunday Lunch と銘打って、二人でロックの名曲をカバーするという夫婦漫才みたいなことをずっとやってるんですが、ネット記事などでこの企画が紹介される際には、Ace of Spades のサムネが画像として使われることが多いんだそうです。たしかに、パンチ力のある絵です。まあ、もっと過激、というか笑えるコスチュームのものも過去にあったとは思いますが。
さて、勘のいい方ならもうお気づきでしょうが……ここでロバート・フリップが登場したのは、布石です。
次の音楽記事では、いよいよあのバンドが登場します。
次の音楽記事では、いよいよあのバンドが登場します。