私が肺気腫と診断されたのは、定年の歳ですから、もう17年前です。
煙草が原因です。体力には自信を持っていたのですが、50過ぎ頃から遠足に生徒を引率していくと、集団についてゆくのがやつとという有様になりました。
定年の2年前くらいから、煙草を吸うと咳が出るのです。それでも止めないでいました。
定年の年に、たまたま北大病院で、肺の検査を無料でやってくれるということがありました。肺の内視鏡検査、CT検査、機能検査など一式、研究材料にされるのです。それに応募して検査していただいたところ、肺気腫という診断をされました。煙草は止めたほうがいいといわれたのですが、止めなさいとまでいわれなかった。ところが、数日後、テレビを見ていたら、ある病院で、肺気腫の患者が何人もそろって酸素ボンベを引っ張って歩いている様子が出ました。それを見た、このまま煙草を吸い続けるとあのようになるのだと知り、即座に煙草を止めました。止めたらすぐに咳が止まりました。そして煙草のにおいだけで具合が悪くなるような有様になりました。
3年後くらいに、また北大から連絡があって肺の検査をさせてほしいということです。前と同じかと思って出かけました。今度は、要するに患者として継続観察したいということなのです。ここから、月一度の定期健診と、半年に一度のレントゲンと肺機能検査、1年に一度のCT検査を続けて受けてきました。
この病気は、そんなに急激に悪くなることは無いのですが、よくは決してならないのです。私の場合、治療はまったく必要が無く、テオドールという錠剤を朝晩一錠飲むだけです。ただ、一番よくないのは、風邪を引いて咳をすることで、注意するように言われています。一度、アレルギー性の喘息になりひどい目に会いました。
最近、やはりだいぶ進行してきているようで、坂道を歩くのがひどくつらい。飲みに出かけるとき、線路の上の歩道橋をわたらなければならないのですが、これが大変なのです。緩やかなのぼりなのですが、息が切れるので、靴片足分が一歩くらいで、ゆっくりゆっくり上るしかないのです。
不思議なもので、そんな状態でも、詩吟で声を出すのはまったく問題が無いのです。カラオケも同じ。歩くこと、走ることがだめ、その点、パークゴルフはいいスホーツです。これはまったく関係なしにできるのです。結構歩くのですが、休み休みだし、まったく困ることはありません。