人生で最初の敗北感を感じた思い出です。大学の4年でした。
私は、大学に行きながら地元の青年団にも在籍していました。その青年団の弁論大会で、優勝して、全町の大会に出場したのです。
町の公民館は満員でした。私の順番になりました。張り切って出たのですが、第一声を切り出したところで、痛烈な野次がきました。未だ経験したことの無いこの野次で、張り倒されたようなショックを受けて、弁論に程遠い、しどろもどろの、誰にも聞いてもらえないような弁論をしてしまいました。
ひどい屈辱わ味わい、以来、人の前で話すことが極めて弱くなりました。
終わって、旭川の大学の寮に戻ったのですが、小雪がちらつき、それで無くても落ち込んでいた私には、たまらない寒さでした。そのとき、旭川まで送ってくれ、ひと時コーヒをすりながら慰めてくれた人、その人が懐かしく思い出されます。