手稲は最高!

手稲在住30年、手稲って本当にいいなって常々思っています。時に触れ、折に付け思いついた事を、取り留めなく書いてみます。

・・・・もれいづる月の影のさやけさ

2008-09-03 20:11:13 | 随想

 9月、長月にはいった。旧暦では8月になる。中秋なのだ。

 まだ残暑が厳しいこのごろで、おまけに今日は雨模様の一日でした。いつもなら酔い覚ましに外に出て秋風を楽しむところなのですが、外にも出れません。

 これからの暮れ方は、楽しくなる。月が一日一日姿を変えて、高く輝くようになり、虫の音を聞きながら月影を眺めるのはいい。

 「秋風にたなびく雲の絶え間よりもいづる月の影のさやけさ」 百人一首にとられている和歌で誰もが知っている歌だ。満月のころ生憎雲に月が隠れている。
心地よい秋風がそよいでいる。雲が切れて月が顔を出すのを待ちわびる。そうしているうちに雲の絶え間から月が顔を出す。でも忽ち亦雲に隠れるのかもしれません。待ちわびただけに、その一瞬の月の輝きは一際さやかに感じられるのでしょう。平安貴族の風流、「雅」、"出た出た月が"と言った庶民性を離れた王朝の生活を連想させられる。

 今も、尾花を飾り、お供えを飾ったりして月見をしたりしますが、純粋に月を楽しむ、いわば風流とは縁遠い物となっているように思います。

 
コメント
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