手稲は最高!

手稲在住30年、手稲って本当にいいなって常々思っています。時に触れ、折に付け思いついた事を、取り留めなく書いてみます。

今日が旧暦の9月9日、重陽の日なのです

2009-10-26 19:03:53 | 身辺雑記

 五節句の一つ、「菊の節句」です。易(陰陽道)で「9」を陽の最上としていて、月と日にこの数字の重なる9月9日が重陽の日として祝いの日となっていたようです。

 中国では、この日、近くの小高い丘などに登り、菊を浮かべた酒を飲み、女性は赤い実のついた「グミ=かわはじかみ」の小枝を髪に挿して、家族そろって祝ったといいます。漢詩にでてくる「登高」は、望郷の詩です。異郷にあって故郷の家族がこの日を祝っているのを思い浮かべる望郷歌となっているのです。そんななかで、杜甫の「登高」という、晩年の詩は言いようのない寂しさにみちている。「百年多病独り台に登る/艱難苦だ恨む繁霜の鬢/潦倒新たに停む濁酒の杯」という部分は、「たった一人で高殿に登り、永い苦しみで髪も真っ白になり、老いさらばえた身は、好きな酒さえもやめなくてはならなくなった」と嘆くのですが、対局にはかつて、家族そろってこの節句を楽しんでいた時の思いがあるのでしょう。
 
 こんな詩を思い浮かべ、自分にもいつか来る道なのだと思うとなんとも言いようのない切なさが伝わってくる。
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