震度7の地震が2度も続いて発生した熊本地震から3年がたった。死者は237人。今も避難生活を送る人は1万6千人を超えるという。
地震で、熊本城の天守閣はもちろんのこと、城を取り囲む楼門や多くの石垣、櫓などが崩壊し、見る影もなくなってしまった。
それよりも、震度7の地震の揺れの怖かったことは、なにようにもたとえようがない。16日午前1時過ぎに起きた震度7の本震では、一瞬、下から突き上げるような強い揺れの後で、立っておられないほどの横揺れが来た。寝ていたベッドが浮いた。体が飛びあがった。どうすることもできない。その恐怖といったらない。ベッドの上で震えていた。揺れがあってから約20分間くらい、震度5以上の余震が間断なくまた切れ目なく続いた。
地震発生から3年が過ぎるが、その時の恐怖はいつまでも忘れることができない。
全国各地からたくさんの支援をいただき、復旧工事は着々と進んでいる。熊本城の天守閣は今年10月には一般公開できそうだと発表された。不通となっているJR豊肥線も来年中には開通するという。閉園中だった動植物園や博物館も開園した。地震と水害で壊滅的被害を受けた南阿蘇村の地獄温泉「スズメの湯」も開業する。
3年たっと嬉しいニュースはふえてくるが、地震などの災害はいつ起こるかわからない。我が家の安全対策は十分だろうかと考えると、地震の恐怖を忘れたかのように不備なことばかりが目につく。昨夜、阿蘇山が小爆発した。災害の起こらないことを祈るだけでなく、日頃からの心構えが大切だとつくづく思う。