午前5時、ホトトギスの鳴声で目がさめた。外はすっかり明るくなっている。うぐいすの声も聞こえてくる。
今朝は町内自治会の早朝草取り。団地内にある南と北の2つの公園の掃除を団地の住人総出で行う日。掃除が終わると年に1度の防災訓練。
昭和48年オイルショックの年に我が家の建つ団地は造成された。工事を行ったのは当時勤めていた会社の子会社。
そのため宅地の分譲は社員を対象に抽選が行われ、最終的にその土地を購入したのは同じ会社に勤める同僚かOBばかりとなった。
造成された土地は約100戸分、またたくまに家が建てられ新しいコミュニティーが誕生した。その雰囲気はまさに職場の延長だった。
その後の40年は少子高齢化の時代。入居時は現役バリバリだった団地の方々にも高齢化の波が押し寄せ、団地の雰囲気を激変させた。何人かの高齢となられた方が団地を去り、変わって若い部外の方が入ってきた。空家もいくぶん増えつつある。
そのため触れ合いの機会がだんだんと少なくなってきた。それにあわせるかのように会話の機会も少なくなっている。
午前6時30分草取りが開始された。青空の見えるよい天気。気分は爽快。
草取りは年に3度行うと決めてあるが、日ごろ顔を合わす機会の少ない団地の方々が集まる絶好の機会。だが参加される方はほとんどが高齢の方ばかり。若い方はあまり出たがらないようだ。
みんながわき目も振らず草取りに夢中になっていたとき、「おたがいよぼよぼになったな」とふたりのお年寄りが大きな声で話している。多分、作業しているみんなに聞こえたことだろう。愉快な方たちとにっこりほほ笑んだ方もいらっしゃるのでは、とたんにその場の雰囲気が明るくなった。
早朝草取りは団地の住人の数少ない触れ合いの場、日ごろ不足がちとなる会話を補うことのできる大切な場所。
これからも大切に「元気で参加できるよう」健康に留意しなければと、改めて思った草取りだった。
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