明日から大型連休が始まる。毎日を仕事に追われるサラリーマンにとっては待望の連休だろう。
期間中人の動きは活発になる。海外旅行とまでは言わないが、毎年連休期間中に有田陶器市に出かけるのが我が家の恒例行事だった。だが、昨年4月、愛車のローバーを廃車してからは遠出が出来なくなった。連休中は少し衰えの目立ちつつある足に頼りながらの、市内見物に精を出すこととしようかな。
連休にあわせるかのように、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に政府が推薦していた「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)が登録される見通しとなった。6月15日からカタールで開かれる世界遺産登録委員会で登録が決まれば、国内では18件目の世界遺産となる。大変うれしいニュースだ。
26日未明にユネスコの諮問機関が「登録が適当」と勧告した効果は絶大、ニュースを知った沢山の観光客が製糸場を訪れたそうだ。入場者は4972人、過去最高だった3446人を大幅に更新した。製糸場周辺の道路整備や環境整備に市は頭を痛めているようだ。
製糸場と聞いてすぐに思い出したのは、1968年に発表された山本茂美のノンフィクション「あ々野麦峠」。同名で映画化もされている。
明治の初めから大正にかけて、当時の主力輸出産業であった生糸工業で発展していた諏訪地方の岡谷へ、飛騨の女性(多くは10代の少女)が女工として働くためにこの峠を越えた。「製糸業というと『ああ野麦峠』に代表される『女工哀史』の世界」。明治から大正にかけての民間紡績会社では、粗末な食事と低賃金で過酷な長時間労働を強いられていた。だが、富岡製糸は全く違う。とても先進的で労働条件にも配慮されていた。『女工哀史』とは無縁と地元の人は言う。
本当ですか!世界遺産に登録されても過去の歴史を振り返る謙虚さはいつまでも求められます。
富士山が「信仰の対象と芸術の源泉」として世界文化遺産に登録されたのは2013年6月22日、登録にあたり景観などについて幾つかの問題が指摘されていた。先に登録された屋久島では登山者が大幅に増え“し尿処理”が課題となっている。登録された世界遺産それぞれに課題があるようだ。
世界遺産に登録されると景観や環境の保全が義務づけられ、さらに、保全状況を6年ごとに報告し、世界遺産委員会での再審査を受ける必要がある。日本の世界遺産、指摘された課題の解消はもちろん、景観や環境の保全を怠ることのないよう、ますますの努力を望みたい。
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