ネタバレなし。
<テルマエ・ロマエ 公式HP>
<テルマエ・ロマエ goo映画>
前評判は上々だったためなのか、封切が4月28日であるにも関わらず、館内7割以上の入りだった。
で、オレが何故観るに至ったかというと、前段のことに加え、この作品がイタリアにも逆輸入(?)したという話題があったためである。
最初にオレの個人的評価点を述べちゃうと、70点くらいだと言うことにしておこう。
キャスティング的にも異論はないが、わかっちゃいたけどSFっぽいシナリオが、どうしても素直に受け入れられなかったので、この点数となった。
劇中の前半は、CMでも流れているように古代ローマ人扮する阿部寛が、現代の銭湯(日本)等に何度かタイムスリップするというもの。
阿部寛扮するローマ人が、今で言う風呂職人の職に就いており、現世で偶然見てしまったモノを持ち帰って古代時代に生かすという設定になっていて、驚く様や反映の様子がコメディタッチで実に面白い。
前半は、そのような展開が続いて、とにかく笑えるストーリーになっており、正直オレも2度ほどプププときたほど。
ところが、前半から登場していた上戸彩扮する「売れずのしがない漫画家」が、古代ローマにタイムスリップしてしまう中盤から、ストーリーが急転する。
急転以降は、笑いの部分は完全にシャットダウンされ、ただの感動ストーリーへの流れへと変わってしまう。
言葉の違いの克服は、作品中うまく対応できていると思うが、あくまでも邦画対応だろう。
上戸彩が古代ローマ人に対してペラペラだという設定がちょっとリアル感に欠け、オレ的に冷めるところでもある。
コメディならコメディで通して欲しかったし、歴史を反映するストーリーなら、コメディ要素はそんなにいらなかったようにも思う。
原作はもっと長編で濃い面白さを持つ作品らしいんだけどね。
で映画化するにあたり、言葉の壁問題もあるから、大部分が吹き替えになるだろうから逆輸入したほうは、あまり面白くないような気もする。
コメディ映画として観るつもりなら、それは違うということを申し述べておこう。
ちなみにちゃーんと観たいんだったら、古代ローマ史を勉強してから観れば別の視点からも見られるだろうが、まったく知らない方が単純に面白いかも。
残念ながら邦画特有の流れである後半は、確実にダレてしまい、最後に感動を引っ張り上げるというストーリー構成は、オレ的に評価を上げられない理由であったと総括する。
なお、エンドロール後のサプライズはないが、エンドロール中に出現するキャストアップに、ちょっと面白ポイントがあることを申し添えておこう。