【快速みえに初乗車】
所用のため、この日は乗換のため名古屋駅に降り立った。
これまで名古屋駅を通過することもあった気がするが、乗換のため名古屋駅を利用するのは、およそ35年ぶりのこととなる。
まあ、新幹線を使って名古屋で下車したのも人生初のことなのだが。
鉄道好き(鉄ちゃん)の時代は、中央本線(西)の乗換のために一度だけ乗換駅として利用したきり。
当時は、ホーム上の立ち食い店(きしめん)で麺をすすった記憶まである。
今回は新幹線からの乗換だったのだが、新幹線乗換口から在来線乗換口に最も近い13番ホームへ上がることとなる。
ホームにはすでに「快速みえ」が入線しており、小気味いいディーゼルエンジン音が響いていた。
思えば、気動車に乗るのも20年以上ぶりのような気がする。
【快速みえとは?】
実は35年も前の時代には、こんな快速なんかないことくらい鉄ちゃんとして知らないわけがないのだが、今回、津へ向かうにあたり、接続がそれほど良くなかったら利用すら検討もしていなかった。
たまたま、いい接続があったため今回利用することとなったのだが、おそらく近鉄線との競合でこんな列車を登場させたに違いないと誰しも考えるところ。
調べてみたら、今から28年前にそういった目的で登場したようなのだが、気動車での運行や2両または4両編成が原則運転されるということは、今でも近鉄上位の状態は変わっていないということだ。
事実、オレも近鉄で行こうと思っていたからね、今回はホントに興味本位よ。
だってわざわざ乗り心地の悪いといわれるほうを選択したのだから。
(名古屋駅でのJR→近鉄の乗り換えが評判悪すぎなこともある)
【指定席は基本完売】
そうはいっても色々調べると指定席券は320円と破格の安さであるため、利用者も多いようだ。
乗車日も、平日であるにもかかわらず名古屋発車時点で完売であることがアナウンスされた。
ただし、オレが乗車したみえ5号は、ビジネス利用は2割程度であって、そのビジネス客のほとんどは津で下車してしまった。
【津までなら乗車時間はほぼ変わらない】
近鉄特急で名古屋から津まで行こうと思うと、およそ50分の移動で乗車券のほかに900円を負担する必要があり、あわせて1910円。
快速みえは、45~55分の移動で乗車券のほか指定席320円の負担となり、1590円。
つまり、乗車券だけなら近鉄に軍配が上がるが、全車指定の近鉄線は320円ほどお高いことになる。
でも、決定的な違いが両者にはある。
だから、その差だったら近鉄を使うようなぁって、オレも思う。
【どんな差があるのか】
一言で言えば「快適性」に尽きるだろうな。
気動車ということでの騒音振動、座席間の狭さなどは、どうしても近鉄に比べたら落ちる。
そもそも特急車両を使用している近鉄と在来普通車両を利用しているJRとでは、車両におけるポテンシャルはだいぶ開きがある。
まあ近鉄特急もだいぶ老朽化が目立つ車両も多いけどな。
【それでもみえを使うなら】
旧伊勢線でもある伊勢鉄道およびJR紀勢本線・参宮線など、ほぼほとんどの区間が非電化区間であるため気動車(キハ75系)が使用されている。
したがって乗り心地に関しては、将来の期待できないことから、違う角度でいいところをピックアップしてみよう。
たとえば、単線の直線区間が多いので、先頭だとかなり見晴らしがいい。
ちなみに指定席のある1号車が南行きの列車の場合、先頭車両となるワケだから、かぶりつきでローカル線の味を楽しめる。
また、ワイドビュー的な窓のつくりとなっているキハ85系を使っているため、指定席を自由に取れるのだったら以下リンクを参考にされると良い。
http://collection-gallery.dreamlog.jp/archives/68709530.html
(無断リンクで恐縮です。引用させていただきました。)
おそらく、この配置図は1号車の半分が指定席の時代のものであるから、現在だと1号車の全車が指定となるので、この2倍量あることになる。
ポイントは、一番前の席と一番後ろの席が座席方向固定であるということ。
南行きの場合、この座席図で言うと自動的に1ABと2ABが向かい合わせになるっていうこと。
だから4人での旅ならボックスシートで利用できる。
ちなみにボックスにしたいのなら、最前列と最後列以外でも出来なくはない。
簡単に座席をエイヤと持ち上げるとアラ不思議、回転せずに反対方向の向きへ変わってくれる。
(背もたれ側のシートがリバーシブルなのよ)
あとは、南行きで話をするけれど、視界で選ぶなら4ADか6ADだ。
車窓がゆったり見れる。その代わり3ADや5ADは、視界が悪い代わりにPETボトルが2本くらい置けるミニテーブルがあるので活用されたい(笑)
【結論/おまけ】
蛇足が長く続いたが、やはり多少割高でも近鉄がオススメ。
総合的にも完封勝ちだろうね。
ただし、そんな近鉄にも弱点がある。
たとえば近ツーなどで買った特急券は、自動改札を使えない。
こうなると、磁気きっぷオンリーで改札を構える名古屋駅での相互乗り換えは、スムーズに行かないし、イライラするほど手間がかかる。
同様に近鉄単独駅でも似たような現象がおきやすく、磁気きっぷ以外はわざわざ駅員を呼ぶといったケースも多々ある。
まあコレは、ただの近ツーの怠慢なような気もするけど。
さいごにオマケね。
快速みえは、伊勢鉄道という別の鉄道会社線を跨いでいる。
都市部における別会社線へ乗り入れの場合は、必ずその会社線の乗務員が運転するのが常識。
ところが、このみえは違う。
JRの乗務員が伊勢鉄道線も乗務するし、車掌もそうだ。
旧国鉄線だからなのかどうかは定かでないが、とにかく不思議でならないこととして印象に残ったことは確かだ。
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