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流れ流れてきた此処は、終の棲家にふさわしいのか?入ってみなきゃ分からない、それがリスク。

ブレイクスルー・トライアル

2014年05月20日 09時41分34秒 | 読書事
伊園旬さんです。

以前、氏の「問題解決室(ソリューション・ルーム)のミステリーな業務」を読んで、ちょっと違う、との感想を抱いた。

登場人物に「悪漢」感覚ではなく「悪」の感覚を覚えたからだ。

内容は、

孤立し、徹底的にセキュリティ強化された施設に制限時間内に侵入・脱出出来れば1億円を賞金とする企画に挑戦する2人組。

他のチームへの牽制や妨害、セキュリティ側との攻防の末に彼らは優勝できるのか?



冒険小説としては面白い。

犯罪者チームも「良い人」揃いで陰惨にならないように考慮されている。

主人公二人の生い立ちや裏側の描き方もスピード感もあり、良し。

ただ、いくつか回収されていない部分が残っているのが惜しい。

次作以降で回収するというのは反則だ。







それよりも、このジャンルのこの小説の作者が女性だったことのほうが驚きです。

安西水丸さん死去

2014年05月19日 00時30分14秒 | 思考事

<お別れの会>安西水丸さん=29日午後2時半、青山葬儀所

毎日新聞 5月19日(月)0時12分配信

 安西水丸さんのお別れの会=イラストレーター・3月19日死去=29日午後2時半、東京都港区南青山の青山葬儀所。

最終更新:5月19日(月)0時12分

毎日新聞



知りませんでした。

安西さんは、その昔、パルコ出版の「ビックリハウス」でお見かけし、独自の作風でお気に入りでした。

ご冥福を祈ります。

ラブ・ケミストリー

2014年05月15日 10時35分10秒 | 読書事
喜多喜久さんです。

以前「Dr.キュリー」を読んでいたので読んでみました。

内容は、死神が、死の迫った者に死の告知をする。自分の死期を知り、想いを寄せる理系草食男子のある能力を回復させるように死神に依頼する。彼は実験室秘書に恋をし、その能力を失ってしまっていたのだ。クリスマスまでに期限が迫ったが、秘書との恋は成就するのか?彼の能力は回復するのか?

宝島社の「このミステリがスゴイ」大賞の優秀賞受賞作です。

文体も軽く読みやすいし、人物造形も悪くない。







 。









ミステリじゃなかった







前回の「アルキメデス」はミステリとは前面に押し出しておらず、解説や作者ですら「悪漢小説」とジャンル分けしている。

が、これは「このミス大賞受賞作」って書いてあるし、ミステリだと思い込んでいた。

確かに半分弱まで読んだところで、もしかして「ミステリアスな事件」が起きず、フーダニット・オンリーの恋愛小説なんじゃないかって思ったのは事実。

良い恋愛小説だとは思います。

宝島社はのちに「日本ラブストーリー大賞」も作っているらしいので、需要は大いにあるのだと思います。

でも、これは反則。

アルキメデスは手を汚さない

2014年05月09日 11時51分32秒 | 読書事
小峰元さんです。

40年以上前に書かれたものです。

確か、中学か高校の時に読んでいたと思って再読。

の筈だったのですが、全く記憶にありません。

登場人物の名前も、エピソードも、事件自体も。

もしかしたら、アルキメデスだけ読まなくて、ソクラテスとか、ピタゴラスを読んでいたのかも、って思いながら読みました。

当時からベストセラーとか大人気作品ってあまり読まない主義だったので…。



内容は、女子高生は妊娠・中絶死し、真相を暴こうと父親が奮起するが、同級生の弁当に毒薬混入。さらに、彼の姉の不倫相手の失踪~姉の密室での死。担当刑事は、同級生達にあたるが価値観の違い・態度対応の世代間の違いに悩みながらも事件を追求する。



私の読書感としては、まあまあ面白い。

高校生たちは飛びぬけて異質でもないし、学生運動に走った人たちはあんな感じだったのじゃないかって推測できるし。

あの世代よりも下の年齢なので実感はないが、描かれる人物の造形に違和感はあまりない。

殺人だけに注力したら、刑事たちの努力が良く書けている。

書評を読んだら、東野圭吾とか、ミステリとか出てきてそれを元に、批判されている。

でも、小峰さんはちゃんと「悪漢小説」と自分で言っている。ミステリとして書いたわけじゃない。

そもそも、作家はジャンルの為に書くわけじゃない。自分の為に書くのだから。

また、東野さんのほうが面白いとか、東野さんに影響を与えているのが解るなど、全く意味のないことを書いている人がいる。

当時読書好きな10代は講談社の猛プッシュもあり「この本のタイトルは誰でも知っている」レベルです。

東野さん以外にも多くの作家に影響を与えた筈です。書いていないだけで。

それよりも。

「青春推理」というジャンルを発明したということのほうがすごいと思います。



で。

事件解決するまで平凡な話だなって思いながら読んでいたのですが、事件も解決した終盤、初読だったのかな?って思いました。

さらに読み進めたら「田中」君の株の話が出てきました。

読んでいました。

私の中では何故か「小峰元=株」だったのです。

また、この後の内容で私の本書への評価がぐんと高まりました。

すべては、これを描くために書かれた本でした。


天晴でございます。



後、10年後くらい後にまた読んでみたい本ですね。

その頃には、もう死んでるかもしれないけど。

テルマエ・ロマエⅡ

2014年05月09日 11時27分26秒 | 映像事
監督:武内英樹 出演:阿部寛・上戸彩・北村一輝・市村正親 他

原作漫画は3冊ほど読んでいて、映画1作目を観たら面白かった。

原作から離れず縛られず、阿部さんの演技にも光るものがあり良い出来でした。

また、女性主人公も良かった、と思っていたら「上戸彩」だと後で知ったくらいです。

テルマエ・ロマエは「風呂」という一点を基軸に、文化の違いや日本の物作りのこだわりを、比較して面白く見せたのが成功でした。

誇り高きローマ人ルシウスが、奴隷であろう「平たい顔」族の技術に対抗しつつも敬意を表している。

その微妙な心の機微の上にエピソードを載せているので、ルシウスの驚きや当惑が面白さを増幅させている。

阿部寛という俳優のなせる技でしょう。



今作は、ルシウスの活躍を描くのが主眼です。

つまり、前作とは主眼の置きどころが全く違っているので、前作の面白さを求める人たちは「がっかり」なのです。



つまり、私もがっかりでした。

TVの2時間枠で飯を喰いながら見るのには良いものでしょう。

北京原人の日

2014年05月09日 11時13分52秒 | 読書事
鯨統一郎さんです。

長編です。

銀座の空から降ってきた老人。そのポケットには北京原人の化石が。偶然居合わせたフリーカメラマンが、その謎を追う。

作品の構造は良いのだけれど、登場人物が描けていない、キャラが立っていない。

登場人物のほとんどが、時間経過とともに性格や行動に変化が起きている。

成長という意味で無く、都合の良い方向にである。

話の流れもかなり強引ですし。



実際に北京原人の化石が紛失しているってことを今まで知りませんでした。


隕石誘拐―宮沢賢治の迷宮

2014年05月09日 11時03分55秒 | 読書事
鯨統一郎さんです。

初期作品ですが、初期の長編を読んだことがなかったのでちょっとびっくり。

鯨さんてエロも描いてたんですね。

妻子を誘拐された主人公が宮沢賢治の謎を解き明かしながら誘拐犯に迫る。

って書くとアレですが、筋は30年まえくらいに流行った大藪春彦か西村寿行かっていう感じ。

でも、鯨さんの主人公はキャラが立っていません。

もしかしたら、出版担当の強い押しでこういう作品になったのかも?

作品は非常に残念なレベルだと思います。

その後の「鯨」スタイルが確立できてよかったと思います。