似鳥鶏さんです。
今回はちょっと意外。
作品ではなく、まぁ個人の事情での意外ですが。
洋菓子が美味しい喫茶店プリエールは、店主の兄・季と、元警官でパティシエ役の弟・智が切り盛りする隠れ家的お店だ。優秀な警官だった智を連れ戻そうと店に詰め掛けるのは、県警秘書室の直ちゃん。彼女が持ち込む未解決事件を、兄弟で捜査することになって――。四つの奇妙な殺人事件を、名探偵の兄弟の絆と甘いケーキが解決に導く。ほろ苦く切ない傑作ミステリー。 by Amazon
今回はAmazonではなく「楽天ブックス」から買いました、諸事情により。
途中まで読んでいて似鳥さんの「戦力外捜査官」シリーズを思い浮かべた。
刑事事件の捜査は組織で行うのでトップの方向性と違う行動は現場の捜査官にはできない。
それを捜査から外された刑事が事件を追う、のが同シリーズの下地。
今作は4話からなる連作短編集でしたが、4篇目を読んで「?」となった。
なんか、読んだ記憶がある。
それまでの3篇は、全く既読感なしだったのに…。
アンソロジーの一篇としていたのを読んだのか?とも思ったくらいだ。
似鳥さんの本は、読んだ数が10冊程度なので被るわけないし…。
で。
最後まで読んでみたら、
『パティシエの秘密推理 お召し上がりは容疑者から』の 改題本でした。
これを書く際にAmazonを見たら最後に
『パティシエの秘密推理 お召し上がりは容疑者から』 改題
と入っていました。
「楽天ブックス」には、全くその記述はなし。
昔、どこかの作家さんが
「既存の小説を加筆訂正して、題名を変えて出版することはしない。間違えて読者が買ったら落胆するから」
というような内容のことを書いていた。
本当にその通り。
かなりの落胆でした。
間違えてダブって買うのは許せるが、知らないで買って後で同じものだと知らされるのとでは、精神的な破損個所と度合いが異なる。
これは2015年6月に読んでいた作品でした。
今回の落胆は、3作目までの内容を全く覚えていなかったことと相まって非常に大きい。