フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

能動的ニヒリズム

2011年12月13日 08時56分12秒 | 社会・政治・思想哲学

 真理や価値を求めていくと、ある時そんなものが全くないことに気づく。道徳や法律は、トラブルを回避するためのものであって、真理とは関係ない。だから、社会が混乱すれば法律は役に立たなくなる。
 
 ニーチェが言ったように、真理を求めればいつかニヒリズムに陥る。簡単にいえば、「神は死んだ」ということだ。
 
 ただ、ニヒリズムには受動的ニヒリズムと能動的ニヒリズムがある。
 
 受動的ニヒリズムは、予測不可能な事態が起こり一切の価値が信じられなくなり、無気力になってしまうことである。震災後、関係ない東京で自殺が増えたが、この人達はこのニヒリズムに陥ったのではないかと思う。
 
 一方、能動的ニヒリズムは、積極的にどのような真理や価値も一切認めず、今この瞬間を生き抜くことに集中するという態度である。

 この能動的ニヒリズムは、無気力になりがちな現代の生活を生き抜く方法として優れていると思う。
 ニーチェは、仏教を虚無主義といったが、今この一瞬を問題にする生き方という意味では、両者の考え方は重なる部分が多い。
 

コメント
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