「働かないアリには意義がある」という本で、有名になった反応閾値という言葉があります。
反応閾値とは、どのくらいの刺激で行動を起こすのかという値です。
分かりづらいですね。例えば、掃除を例に取りましょう。
10段階あったとします。
ちょっとのホコリがあっただけで掃除をする人は、反応閾値が1です。
ゴミ屋敷になってからやっと掃除を始める人は反応閾値が10くらいですかね。
世の中には、ちょっとの刺激で行動を起こしてしまう人やなかなか行動を起こさない人がいます。
その値のことを反応閾値で測るわけです。
アリの集団は、このさまざまな値のアリが適当に分散されているそうです。
つまり、すぐに働くアリと、なかなか働かないアリが適当な割合で存在しているわけです。
なぜ、そんな分散が行われているのか?
それはですね。アリだって疲れるからです。
全部が真面目なアリで働きすぎていたら、どうなるでしょうか?
みんなが疲れて一定の時間誰も働けない空白の時間が生まれてしまいます。
アリの卵はカビが生えやすく、働きアリが常に舐めていないとダメになってしまうそうです。
だから、空白の時間を作れない。
そこで、一定のアリを働かない状態にしておいて、
何かあったときに動いてもらえるように、待機させておくわけです。
それを遺伝子レベルでコントロールしているのがアリの集団なんです。
人間の社会もそうかも知れませんね。
ほら、仕事怠けてばっかりいる人っているじゃないですか。
どうなんでしょうかね。その点については、僕が聞きたいくらいですけど。