アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

至福のビール

2011-08-13 10:26:15 | のみもの
  こちらに来てしばらくの間、真夏でもビールを冷やしたことはありませんでした。常温でちょうどいいくらい。麦茶もそう。氷はほとんど作らないでもすみました。ところが、昨年あたりからそうは行かなくなりました。暑い! とうとうお茶もビールも冷蔵庫に入れるのが当たり前になりました。

  ところで、お酒の中で私が一番好きなのは、ビールです。それも、ドイツやベルギー、イギリスのビール。味もアルコール度数もさまざまで、飽きない味です。街に出たときしか買えないのですが、最近買って飲んだビールは、以下のとおりです。

   下の写真、左からベルギーの「ギロチン」、同じくベルギーの「サタンレッド」、一番右がドイツの「エク・28」。

   いずれも麦芽とホップだけの正真正銘のビールで、アルコール度数がとても高い。断頭台の絵が描いてある「ギロチン」は8.5度、サタンがビールを注いだグラスを持って悦に入っている絵の描かれた「サタンレッド」は8度。エクに至っては、なんと11度です。一般の日本のビールはだいたい5度程度なので、かなりきついビールです。「ギロチン」は画期的な処刑器具・ギロチンを考案したフランスの医師の名からつけられたそうですが、ビールごときとあなどるなかれ、サタンが微笑み、断頭台に立ったときのような刺激が味わえるよ、とでもいうのでしょうか、おいしさもアルコール度数も並みではありません。

   上3本よりおだやかではあるけれど、ベルギービールらしいうまさと癖があるのがこちら。左は「ゴールデンドラーク」で大麦麦芽とホップ、右は「デリリウム」というな名で、こちらも大麦麦芽とホップのみ。どちらもこれまた10.5度と8.5度という高さです。

   下の左は、イギリスの「サミエルスミス・ペールエール」。今回はじめて飲みました。度数は5度と低め。味も穏やかでした。右は、はじめておいしいと思ったアメリカビール。「アンカースチームビール」です。小さな醸造所で作られているけれど、世界中にファンのいるビールだそうです。

   どれも一口飲むたびに、「ああ、おいしいなあ」とついいいたくなるのですが、なかでも私がこのごろ一番気に入っているのは、こちらです。

   イギリスの「セント・アンドリュース」。とても上品でおだやかで、うっとりするような味わいなのです。アルコール度数は低く、4度以上5度未満。このビールがいいのは、食べ物の味をそこなわないこと。最近、近くのコンビにでも売られるようになった「よなよなエール」は安価であってもなかなかおいしい地ビールなのですが、味がありすぎて、食べ物とけんかしそう。「セント・アンドリュース」はおいしいのに、けんかしないのです。

   ところで、グルメと骨董の薀蓄が満載されているマンガ「おせん」は、日本酒はかなりとことん高価でいいものを紹介しているようなのですが、なぜかビールはたいていヱビス。本格的ビールの中では、ヱビスは合格ぎりぎりのラインにあると思うのですが、ダイコンでもきのこでも最高の食材を使って、そのよさを生かす最高の料理法を探求している主人公・日本料理屋の女将おせんが、なぜかビールには点が甘いのです。

   作家があまりビールを好まないせいかもしれませんが、日本料理の分野では、料理の味を損なわないビールであることが第一条件で、その条件にかなうのが、ヱビスビールなのかもしれません。
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おいしいオーガニックワイン

2011-02-17 14:50:59 | のみもの
  友人の紹介で、安くておいしいワインを手に入れました。10本、まとめて送ってもらったワインは、すべてオーガニック。ビオワインともいうのだそうです。

  ワインはすきなのですが、その辺で売っている安ワインだと味はやはりそれなり。かといって、一本何千円もするワインはめったに買えません。2000円から3000円出すとたまに掘り出し物があって、うれしい思いをするのですが、名前をメモしておかないので忘れてしまい、結局いつも当たったり外れたりして一喜一憂しています。 

  入手したビオワインはどれも1000円から2000円前後の品ばかり。でも、おいしいのです。いまのところ、4本飲んだので、4本だけ紹介します。

  写真左は「パッラ ソーヴィニヨン・ブラン・モスカテル」。スペインのラマンチャ地方のワインです。ラベルに、ラマンチャの男、ドン・キホーテが描かれています。10本のうち最も値段は安いのですが、それにしてはおいしい。うまみというか深みはないのですが、フレッシュ。十分飲めます。

  真ん中は「アフロス ヴィーニョ・ヴェルデ ロウレイロ」。ポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデ地方の白ワインです。口に含んだとき渋みを感じましたが、すぐに消え、甘みとすっきりした味わいを感じます。すっぱい品種のぶどうを使っているのか、酸味も感じます。一風変わったおいしさがあります。

  右は「カベルネ リソン・プラマジオーレ `センツァ・ソルフィティ`」。イタリアのヴェネト州の赤ワインです。こちらもとてもしっかりした深い味わいがあります。栓を抜いてから1時間置いて飲んだら、もっとおいしくなりました。

  昨夜飲んだのはこちら。

  「ソアヴェ・クラシコ」という、上記のワインと同じくイタリアはヴェネト州の白ワインです。さわやか! たまたま買ってきたカキをニンニク風味のソテーにして、ワインを飲みながらほおばったら、カキと白ワインが、それはうまく調和してすばらしくおいしかった! でも、カキは一人2個しかなかったので、幸せな気分は長続きしませんでした。

   4本ともみんな満足。これらのワインを取り扱っているのは、eurovin(ユーロヴァン)・株式会社岸本です。酒・しょうゆの卸問屋だったこの会社は、90年代にワイン専門店として再出発してから、積極的にオーガニックワインを取り揃えているとのこと。Hpには、こう書いてあります。

  「多くのオーガニックワインの生産者は、小家族で努力を重ね、大きな情熱と努力を持ってワイン造りをしています。少人数ですので、多くの場合生産量はそれほど多くありません。そこでは、大規模な生産者とは全く異なった考えでワインが造られています。『オーガニックワインはおいしくない』と言われたのも昔のこと。 今では、この人達の努力によって美味しく、かつリーズナブルな価格のワインが沢山造られています」

   野菜でも米でも同じですが、安全だからおいしいとは限りません。安全でしかもおいしいのが理想。そういうワインが日本で手軽に入手できるとはうれしい限りです。店のHpには、こんなことも書いてあります。
  
   「私達の店のワインは、とても多種多様です。というのも長い歴史の中では、実に多くの種類のぶどうが世界各地で育てられ、それにもまして多様なワインが造られてきたからです。 みなさんがよく耳にされるぶどうの種類や飲まれるワイン以外にも、世界各地に育つ、その地方固有のぶどう、そしてそのぶどうから造られるおいしいワインが驚くほど沢山あります。 中には強く自己主張をしているなーと感じさせるものに出会うことがあり、そういうときには嬉しくなります」
  
   いいワインとの出会いを、心から楽しんでいる様子が伺えます。このお店の人たちが集めた世界のワイン、いつか大阪にあるお店に行って、眺めてみたいものです。
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越後のお酒・越乃景虎

2011-01-30 16:46:55 | のみもの
  新潟県長岡市の旧栃尾という地域は、上杉謙信が若い時代に過ごした場所だそうです。その謙信の青年時代の名前を取った日本酒がこれ。創業150年の諸橋酒造株式会社が醸造元です。

  私が買ったのは、「名水仕込 特別純米酒 越乃景虎 洞窟貯蔵酒」というもので、限定販売なのか、ネットには載っていません。

  「全国名水百選指定の栃尾「杜々の森湧清水」を仕込み水に求め、良質な新潟県産米を磨き、低温でじっくりと時間をかけて端麗タイプの純米酒を醸しました。その酒を母なる自然の大地のふところ深く、地表下10m地中約30mの昔ながらの横穴洞窟に永い時間静かに眠らせ、そして今、目ざめました」
  
   瓶の裏のラベルにこう書いてあり、「洞窟貯蔵は初めての試み」と、書き添えてあります。以前、鳳来泉吟醸工房でも、「トンネル貯蔵酒」というのを売っていた事があります。寒いところの、しかも石や土で囲まれた場所においておくと、よりおいしいお酒ができるのでしょうか?

  数年前大河ドラマで見た謙信は、たびたび洞窟にこもって考えにふけっていました。精米歩合は55%。それにしてはとてもすっきりしているのは、洞窟貯蔵のせいかもしれません。あまくはなく、厳しい感じがあります。若き日の謙信のイメージをお酒に託したのかな、と思われるような味。値段はさほど高くなかった気がします。鳳来泉のいいお酒とはまた違ったあじわいのある、おいしいお酒でした。
  
  

  
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蓬莱泉吟醸工房のお酒

2011-01-19 15:26:22 | のみもの
  岡崎、豊田方面から稲武に至るあちこちの道に、「空」とかかれた巨大な一升瓶が設置されているのが目に付きます。最初は空き瓶集積所ではないかと思ったのですが、その建造物?、実は設楽町の醸造元・蓬莱泉の看板で、「空」はその醸造元一押しの純米吟醸酒だと知ったのは、だいぶ経ってからでした。

  でも、意表をつく看板ではあるけれど、センスがいいとはいいがたいこともあって、蓬莱泉にも「空」にも興味を持ちはしなかったのですが、7年ほどまえだったか、大阪の知人がグルメを自認する仲間たちを数人連れて、この地にやってきたとき、それまでの偏見がいっさいなくなりました。人の勧めで、「山武喜」という地元の素材を使った和食屋に彼らを案内し、そこではじめて「空」試飲のチャンスを得たのです。

  そのおりは、ほんの少し、舌先でちょっとなめただけでしたが、その味は、今まで飲んだどの純米酒とも違う、すっきりしたおいしさでした。山武喜の料理に舌鼓を打った大阪の一行は、「空」にも大満足してくれました。その後、彼らの依頼で何本も買って送りました。それくらい気に入られたのです。私もそのおり、はじめて買って飲んでみました。

  おいしい! ほんとにおいしいとおもいました。私はふだんあまり日本酒を飲まないのですが、それでもこれならつい飲んでしまいます。それからです。鳳来泉のファンになったのは。あちこちで見つけるたびにいろんな銘柄を手に入れ、蓬莱泉の純米酒を一通り飲みました。といってもまだ最高級のお酒、「吟」だけは飲んでいませんが。

 その後、稲武にある蓬莱泉の吟醸工房を見学する機会に恵まれ、よりいっそう好きになりました。4合で3000円前後というけっこうな値段なので、そうやたらには買えないのですが、たまによそのお酒を飲んでも、蓬莱泉の酒に勝ると思ったものにはほとんど出会えず、今日に至っています。

  さて、年末、久しぶりに吟醸工房に行って見つけてきたお酒が下の3本です。

  すっきりしていて、のどにまったくさわらないお酒です。吟醸工房で作っているお酒はここ以外では市販していない、特別のお酒です。量り売りの酒もおいしいけれど、こちらもいい。

  ところで、吟醸工房では、私が染めた蓬莱泉のオリジナル手ぬぐいも売っています。今は在庫切れなので、この冬、たくさん染めためて桜の季節に納品する予定でいます。
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野生のコーヒー

2011-01-09 15:39:41 | のみもの
  面白いコーヒーを見つけました。「リム エチオピアの森で育った野性のコーヒー」、アンドロメダエチオピアコーヒーの商品です。

  エチオピアはコーヒー発祥の地といわれているそうです。そのエチオピアの森の中で育った野生のコーヒーがこれ。

  
  野生なら青臭いかも知れないと思いましたが、そんなことはまったくなくて、とてもすっきりした味です。くせがないのに、いままで飲んだことのないような独特のこくがあります。おいしい!

  袋には、「エチオピアでは煎じだすことをカフアといい、人の手を加えていない森での収穫をフォレスト、刈り入れなど一部手を加えている森での収穫をセミフォレストとしてどちらも森林または野生のコーヒーと呼びます」と書かれています。

 豆ではなく粉でしか販売していないのが残念です。なお、このコーヒーの販売会社は、飢餓に苦しむエチオピアの人々を支援する活動の一環として立ち上げたそうです。
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濃厚なぶどうジュース

2010-08-25 12:03:43 | のみもの
  とにかく濃厚なぶどうジュースに出会いました。

  ラベルには、「数量限定 ぶどうジュース 信州塩尻産 コンコード100%」とあります。材料表示の箇所には「名称:ぶどうジュース(ストレート)」とかかれており、濃縮還元ではないという意味の「ストレート」なのでしょうが、もしかしたらぶどうをただ絞ってつめただけではなかろうか、水も何も加えていないから、「ストレート」としているのではなかろうか、とおもわれるほど濃いのです。

  味はというと、すっぱい。けれども、果物の味はこういうものだ、と思わせる力強さがあって、そそられるおいしさを感じます。甘ったるくないのでそう思うのでしょう。コンコード種は、ジュース加工用としてはこれに勝る品種はないといわれている種類だそうです。

  よく振って飲んだつもりが、最後の一杯は、まるでお汁粉のようにどろっとした液体になりました。色もお汁粉そっくり。なにかちょっと加えてやれば、このまま立派なスイーツになりそう。智里農事組合法人Mが販売しています。

  
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酸化防止剤の入っていない缶入りリンゴジュース

2010-06-18 14:19:30 | のみもの
  リンゴジュースにはほとんどといっていいほど、ビタミンCが添加されています。相当おいしいと思われるものでも、酸化防止剤としてのビタミンCは欠かせないらしく、残念ながら入っています。

  以前紹介した「木村さんのリンゴジュース」は原材料はリンゴだけ。何の添加物も入っていません。中身のよさだけでなく、リンゴジュースとしてはめったにない無添加飲料だという点もすぐれているところです。

  さて、木村さんのジュースほどのうまさはないけれど、リンゴの味がちゃんとする100%果汁のジュースで、ビタミンC無添加の商品を見つけました。それも缶入り!

  「信州のピュアりんごジュース」です。長野県産のリンゴを使用。さらに、「本品は酸化防止剤(ビタミンC)を私用しない製法でつうりました。一般的なビタミンC を加えた製法と比べその品質に特色のあることが認められた製品です」とあります。

  びん入りのリンゴジュースでは、木村さんのものだけでなく、たまに無添加のものもあるようですが、缶入りでは私は初めてお目にかかります。

  いろいろなところで、研究開発が進んでいるみたい。うれしいことです。長野興産農業株式会社NN10の製品です。  
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「奇跡のリンゴ」のリンゴジュース

2010-05-20 11:37:00 | のみもの
 農薬も化学肥料も施さないでりんごを栽培している、木村秋則さんのリンゴジュースを飲みました。

 ジュースはいつも、果汁100%の、濃縮還元でないジュースを選んで飲んでいます。100%果汁といっても味はピンからキリまでありますが、おいしいと思えるリンゴジュースにも何度も出会っていました。

 でも、木村さんのリンゴジュースはいままで飲んだどのリンゴジュースとも違っていました。とても甘いのに、すっきりしているのです。澄んだ味とでも言ったらよいのでしょうか。口の中でじわっとおいしさが広がる感じです。

このリンゴジュースを飲んだ翌日、別のリンゴジュースを飲みました。低農薬のリンゴをつかった100%ジュースで、前はそこそこおいしいと思っていたものです。ところが、飲んでみて驚きました。刺激的なのです。酸味がきつくて渋さも感じられます。

 木村さんのリンゴジュースはいってみれば水みたい。体の中を染みとおるようなここちよさがありました。じわっとくるのです。刺激的ではないので、のんだとき「おいしいリンゴの味がする」としか言いようがなかったのですが、あまり間をおかずに他のジュースを飲んでみて、違いがはっきりわかりました。

 木村さんの「リンゴが教えてくれたこと」(日経プレミアムシリーズ)には、無農薬無肥料でのリンゴ栽培を始めてからの苦闘のあとがつづられていて、壮絶な話がたくさん載っています。ようやく実ったリンゴは、今では「奇跡のリンゴ」と呼ばれています。呼ばれている理由は、いつまで経っても腐ることなく、ただしおれるだけだからなのだそうです。


 木村さんは本書でこう語っています。

 「自然を見る、それも長く観察するということは、百姓仕事にとって一番大事なことです」

 「私は「農薬を使わないと虫が来て困る」とか、「無農薬なんかで、できるはずがない」とか様々なことを言われてきました。でも、山へ行ってみてください。山にそれほど虫がいるでしょうか。山では肥料も農薬も除草剤も何も使っていません。にもかかわらず農地ほど虫はいないのです」

 「自然の山の姿を手本にし」ている木村さん。だから彼の畑で実ったリンゴで作ったリンゴジュースも、刺激の少ないやわらかい味がするのでしょう。
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「大七皆伝」福島の日本酒

2009-12-11 15:10:33 | のみもの
 精米歩合59%なのに、すっきりした味の日本酒を見つけました。福島県の大七酒造株式会社の「大七皆伝」という吟醸酒です。

 この会社は、超扁平精米技術というものを独自に開発していて、その技術によって、「雑味を徹底除去し」ているのだそうです。一般の精米では、米粒を球状に削るため、米の長い部分を削りすぎ、短い部分は削り足らないことになります。この方法では、雑味の原因になる成分を十分取り除けません。なにより、お米がもったいない。

 超扁平精米とは、玄米を球状でなく扁平に削りとっていく方法で、この会社は効果的な精米を可能にする技術を開発したのだそうです。

 だから、精米歩合は低いのにぬかくさくないすっきりした味に仕上がっているのです。納得! 

 いままで、精米歩合が高いお酒のほうがとりあえず口に合う、と思っていたのですが、この技術を知って、なんでも簡単に決め付けてはいけないなと、改めて思ったことでした。
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「酒蔵の忘れもの 熟成酒」

2009-12-11 14:47:05 | のみもの
 数十年前から、日本酒なら純米酒しか飲まなくなりました。それが、純米酒であっても精米歩合にこだわるようになり、45%か50%ならすっきりしているけれど、55%ではぬかくさい、と思うようになりました。もっとも、45%の精米歩合のお酒でも、こくがなくてあっさりしすぎていてがっかりしたこともありますが。

 写真の日本酒は、愛知県常滑市の澤田酒造の「酒造の忘れもの 熟成酒」という名前。精米歩合は55%。720ml2100円。だいたい2000円以上出せば、さほどまずい日本酒にはでくわさないですむ、というのが、最近出した結論なのですが、この酒、開けて口に入れたとたん、後悔しました。「ぬかくさい!」

 翌日ちょっとだけ飲んでみました。料理酒にするには惜しい値段ですから。すると、昨日よりまろやかに感じるではありませんか。さて三日後、また飲んでみました。なんと、さらにコクが出ています。その翌日、色までが変わっていました。黄色みを帯びて、まるでみりんのようです。味もあまくなっていて、昔飲んだことのある「肥後の赤酒」に似ています。

 結局、数日かかって、この酒は満足のうちに飲み終えました。ワインは開けて30分ほどしてから飲めといわれますが、日本酒にも似たようなことがあるのでしょうか? とにかく、面白い体験をさせてくれたお酒でした。

 
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