アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

今年はじめてのこめこなクラブの作業

2013-04-24 15:54:11 | こめこなクラブ
   2週間近く前、今年初のこめこなクラブの作業を行ないました。

   稲武地区大野瀬町大桑の筒井重之さんの畑で、昨年作らせていただいた小麦畑の整理作業です。

   昨年初夏に収穫したまま、ほとんど放置していた畑は、枯れ草がぎっりしはびこっていました。防草シートやマルチシートが見えなくなるくらい。

   草を刈ったり抜き取ったりして、シートをはがす作業、けっこう時間がかかりました。もう、太いミミズや、小さな蛇がこの畑には住み付いています。

   子供たちは、ふかふかの土に、シートを押さえる太いピン?をブスブス突き刺す遊びに夢中。この土はどれくらいの力で刺すとすっと突き刺せるのか突き刺せないのか、そういうことを知るのは、とてもだいじなことです。土や石、植物や動物をさわったりなめたりつかんだりけったりすることで、こどもは現実感を得て行くのだと思います。とにかく、彼らは真剣に遊んでいました!

   今年は、こめこなメンバーが少し増えました。これまで、メンバーの都合がつかなくてなかなか筒井さんのお手伝いができなかったのですが、今年はメンバー以外にもイネのはざかけ作業を手伝って下さる方々も見つかりそう。ほんのささやであっても、大桑の自然のかたすみで、遊んだり働いたりして気持ちのいいひとときを過ごすことができたらいいなと思っています。

   昨年は、諸般の事情から、秋に小麦の種をまくことができませんでした。今年はこのあと、耕運してシートをしきなおし、秋口に小麦の種をまきます。わずかでも、一から作った小麦を口にできるのは、ほんとにうれしいこと。ことしもまた、来年の収穫に向けて、少しずついそしみたいとおもいます。
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菊芋せんべい

2013-04-24 15:02:07 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ
   前に紹介した、桑の葉と菊芋茶を発売している稲武の小澤商店が、今度は菊芋せんべいを出しました。

   ピーナッツせんべいみたいに、キクイモの薄切りがたくさん入ったせんべいです。最初食べたときは、なんという印象も持たなかったのですが、何枚か食べるうちに、なかなかいいではないか、とおもうようになりました。

   普通のせんべいだと砂糖の甘さがどうも口に残ります。こちらのせんべいはそれがない。ということは、かなり砂糖を押さえているか、キクイモのおいしさで、甘さが際立たないかのどちらかだとおもいます。

   菊芋は、このところ急速に脚光を浴びた野菜らしいのですが、稲武では昔から味噌漬けにして食べられています。うちでも、植えたつもりもないのに、崖のあちこちに背の高いキクイモの花が咲いていました。他の雑草に負けていつの間にか姿を消しましたが、花が染色に使えるので、残念に思っていました。

   先日、豊橋のベジフェスで、玄米ご飯のお弁当にキクイモのコロッケが入っていました。初めて食べたのですが、水っぽさがなくて、おいしいものでした。利用価値が高そうなこの植物、花も芋も使えるなら、種か苗を手に入れたい。

   

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玄米粉でおこしもの~西三河の雛菓子

2013-04-24 14:18:51 | 手作りのたべもの
   私の雛を12年ぶりに飾りました。フェイスブックや実際に見た人たちから異口同音に、「わあ、昔のお雛様だ!」「歴史を感じる!」「今のお雛様と違う顔だ」と言われました。

   よそのお雛様をじっくり見たことがないので、4歳の女の子を持つ友人宅にいき、見せてもらいました。違う! 今の雛は顔立ちがどこかの子供のよう。リアリティーがあります。昔のものは人形そうろうの顔です。でも、なかには、「昔の雛のほうが好き」といってくださる若いお母さんもいて、しばらくあれこれひな談義に花が咲きました。

   稲武は旧暦でひな祭りをします。新暦では桃も梅も咲かないから、昔どおりに祝っていると聞きました。

   どんぐり工房の福寄せ雛(コチラ→)を何度も見に行ったり、よそのお宅の雛のはなしを聞く機会があったりしたので、今年は久々に自分の雛を出してみたくなり、3月中ごろ並べました。ひな壇がなぜか見当たらなかったので、その辺にあったダンボールの段で代用。込み合っていますが、いちおう、飾れました。


    今年の旧暦のひな祭りは4月11日。その日までには、雛のご馳走と雛菓子を作ろうと思っていたのですが、なかなか暇がなくて、ご馳走もお菓子も供することができたのはひな祭りを過ぎてからでした。

    さて、その雛菓子、このあたりはからすみを作ります。米粉に砂糖を入れて練り、蒸したもの。聞いた話では、塩の道を通って海辺からやってきた品の中に、ぼらの卵で作ったからすみがあり、そのからすみを見たやまがの人たちが、からすみに似た形のものを米粉で作ったのだとか。真偽のほどは知りませんが、こちらに来た当初、地元の人がお菓子のからすみの話をしてくれたとき、「よそには、これとは違うからすみがあるらしいね」と言ったのに驚いた記憶があります。

    わたしが知っている雛菓子は、おこしもの。木にいろんな形を掘った型に、米粉を熱湯で練ったものを入れ、型から出して蒸した菓子です。豊田市街地、みよし、名古屋などでは、こちらを作るようです。昔母の手伝いをしたことが数回あるだけなのですが、今年はみよしに住む友人に型を借りて、作ってみました。

    米粉は玄米粉を使いました。だから、真っ白ではありません。普通、おこしものは、よく練った生地を型に詰めてから、まな板の上などで型ごとぽんと打ち付けて中身を取り出し、表の好きな箇所に水で溶いた色粉を塗ります。あらかじめ熱湯で溶いた色生地を何色か作っておいて、型の一番底にちょっとずつおき、その上に白い生地を詰める、という方法もあります。

    うちには色粉はないので、手近な天然素材で色生地を作ってみました。上の写真、左はクチナシ、真ん中はタカキビの殻を煮出した液で練った生地です。

    左側がクチナシとタカキビの殻の漉したカス。右は、借りた木型です。上はタケノコ、下はモモです。古いお宅にはいろんな型が残っていて、友人宅には、たしか自動車もあれば、天守閣も合ったように思います。大正時代に流行った漫画、「ノンキナトウサン」の型が家にある、と言った人もいました。昔の型のほうが細工や木の質そのものがよいのか、生地離れがいいという話です。

    夜なべ仕事に作ったので、あれこれ下手なのが目立ちますが、なんとかそれっぽくできました。15分から20分、強火で蒸してできあがりです。素朴な飽きない味です。

    すぐに固くなるので、蒸しなおしたり焼いたりしていただきます。子供のころは砂糖醤油で食べましたが、今回は、醤油をつけました。玄米粉だから味があるのか、みよしの友人に食べてもらったら、「何もつけなくてもおいしい」といってもらえました。

    今回は突然思いついて始めたので、色生地を2種類しか用意できなかったけれど、カボチャ、ニンジン、抹茶、ヨモギなどでも、自然染色のおこしものができそう。からすみとちがって砂糖を入れないので、こねるのがとても楽。朝ごはんにちょうどいいので、雛祭りのときでなくても、ときどき作りたい。でも、型がないので、どこかで入手したいとおもいます。
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