晴耕雨読とか

本読んだり、いきものを見たり。でも、ほんとうは、ずっと仕事してます。

なかなかおもしろいです

2011年01月19日 | 
電車本として認定して、日々の通勤で読んでいる『群れのルール』(東洋経済新報社)ですが、
なかなかおもしろいです。



たしかにこれはビジネス書としてもぎりぎり成立しているようです。

ミツバチやアリの群れとしての意志決定、、、たとえば巣を決めるとか、どこで蜜やエサを集めるかとか、
どうして彼らは、群れとして正しい判断を下しているのか? 頭はよくないのに。。。

そこに何か学ぶことがあるのでは?というところから、
それをビジネスというか人間社会の意志決定やコンピュータのシステムなどに利用しようというものです。

まず最初に生き物の生態の話があって、それを具体的に利用している人間社会の話が続く構成になっています。
まだ2章の途中ですが、文章の平易で、わかりやすく興味深い内容になっています。

前に読んだ『ヤモリの指』(早川書房)は、ナノテクをベースにした「バイオミメティックス」の話で、
それは生物に学ぶ「ハード」だと言えそうですが、本書で展開されているのは「ソフト」という感じですね。

ミツバチの「みんなの意見で賢い判断を下す」というテーマで、
①知識の多様性も求める
②友好的なアイデア競争を促す
③選択肢を絞り込む効果的な方法を使う
・・・ということで、一部の専門家が判断するのではなく、「集合知」の優位性を説いています。

ミツバチの意志決定を利用したボーイング社のB787の開発遅れに対しての対応が、
結局、生かされず、最近またまたローンチが延期されたニュースが流れたばかりなのは、まぁ、愛嬌でしょうか?

続きが楽しみです。