「あ、おかえり! オーロラ、見えた?!」
カナダ・イエローナイフへの旅を終えて出勤した今日、
お電話口でたくさんの方から声をかけていただきました。
「はい…見えるには見えたんですが…」と、少し口ごもる私。
オーロラベルトの真下に位置するイエローナイフ。
でも滞在中、ずっと雪雲が出てしまい、
絵葉書で見るような、色鮮やかなオーロラはご覧いただけなかったのです。
では、さぞやガックシかというと、
お客様も私も、必ずしもそういうわけではなく…。
お客様にとってはもちろん、添乗員の私にとっても
今回は初めてのオーロラへの旅でした。
そんな私が旅の前に抱いていたオーロラのイメージはというと、
ガイドブックで使い古された言葉ですが、
「天空にゆらゆらと舞う、光のカーテン」。
ポストカードや写真集にも、たいていそんな写真が載っています。
でも、私たちが見たオーロラは、ぜんぜん違いました。
三晩にわたってつづいた雪空。
今日が最後のチャンスという夜、
「あ、今、真上に出ていますよ!」との声に
あわてて空を見上げると、雪雲の向こうから
白く強い光をはなつ何か巨大な生き物がいました。
え? なに、アレ!?
光を追って、どれくらいポカンと空を見上げていたのでしょう。
細くなり、太くなり、
消えたかと思うとまた現れて、
空を縦横無尽に走り回ったその生き物は、
やがてふたたび雪雲に吸い込まれていきました。
気づくと、あまりにまっすぐ真上を見上げていたため首が痛く、
その間も絶え間なく降りつもる雪で、顔はびちゃびちゃでした。
しんしんと降る雪と、雲を突き破る力強いオーロラの共演だったのです。
オーロラは雲よりうんと上空に現れますので、
ふつう、雲が出たときには見えません。
地元の方も、「雪がふるときにオーロラが見えるなんて…」と驚いておられました。
この間、ニュースでも報道されていたように、
やはり相当、太陽の活動が活発だったのでしょう。
そして、不思議な生き物のような、あの形。
何かに似てる、何かに似てる…とずっと気になっていて
帰国後ようやくわかりました。
「ツチノコ」です。
あの日のオーロラ。
思い描いていた優雅な光のカーテンとはぜんぜん違いましたが、
私にとっては、いい意味で期待が裏切られました。
(だって、はるばる出かけて「あ~絵葉書と同じ」という感想より、
ずっと良いと思いませんか)
しんしんと雪のふる空を駆けめぐった、巨大なツチノコ。
いつか夢に出てきそうです。
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