月曜日は地域ミニコミ誌のバスツアーで(85人)。
火曜日は銀のステッキのツアーで(43人)。
初訪問だった昨年にひきつづき、今年は2日連続で、
三重県は鈴鹿山脈のふもと、しだれ梅で知られる「鈴鹿の森」へ行ってきました。
私はこちらのしだれ梅と相性が良いようで、
昨年も今年も、見ごろバッチリ。
こちらの梅は、ラン栽培で知られる赤塚グループさんが所有する
しだれ梅の研究栽培農園です。
なので、手入れが十分行き届いて、枝ぶり、花つきは抜群です。
お見事です!
…でも、去年も感じた、なんとなくの違和感。
まだ若い木も、相当、古そうな木もあるのに、みんな、似たような大きさ。
どうして?
最近、気づいたのですが、自分の特技はこれだと思うようになりました。
道でも何でも、一番的確に教えてくれそうな人を瞬時に見分けられること。
そう広くはない園内をざっと見わたし、
受付のところで、AKATSUKAのジャンパーを着た、忙しそうな男性スタッフに目星をつけました。
お客さんが途切れた、一瞬の隙をつかまえて質問。
「この梅、なんでぜんぶ同じサイズなんですか?」
すると、こんな答えが返ってきました。
「どれも、幅3.5mにそろえてるんですよ。
2.5プラス、50と50で、3.5ですから。」
と、そこまで聞いたところで、あ~、またお客さんが来てしまいました。
前日、テレビの情報番組で紹介されたこともあり、この日はお客さんがひっきりなし。
じりじりと、波が途切れるのを待って、再質問。
「いまの、ぜんっぜん分かりませんでした!
3.5って、なんですか?」
まだおったんか、という目でちらりと見られましたが、
今度はもうちょっと詳しく教えてくれました。
「最後にはトラックに積み込んで、どこかに運搬せなあかんでしょ。
そのときの車両のね、最大幅が2.5m。
そこから、左右に50cmずつははみ出てもいいという規定があるんで、
だから、最大3.5mまでに縮めるんです。」
なるほど!
だから、3.5m。納得です。
でも、最後のことばがひっかかりました。
「いま、縮めるって言いました?」と訊きなおしたら、
言いましたよ、と。
「大きくするよりも、縮める方が、うんと難しいんですよ。
切る枝を間違えたら、新芽が出てきませんから。」
ふぅん。
「桜は縮めやすいんです。柔らかいから。
でも梅の木は硬いから、縮めるとポキッといきやすいんで。」
へぇー。
わかったような、わからんような。
もっともっとお聞きしたかったのですが、残念、ここでバスツアーが到着してしまいました。
団体のチケットをもぎりながら、「つづきは、また明日」と。
2日連続で来たことを覚えていてくれたのでしょう。
「もう今年はこれが最後です。また来年。」
と答えながら、去年も同じ質問をしたことを思い出しました。
そのとき掴まえたのも、たしかこの人だったような…。
ということは、きっと来年も、また同じやりとりを繰りかえすのでしょう。
「3.5ってなんですか?」
(「地の龍」と名づけられた一本。
「呉羽枝垂(くれはしだれ)」という種の最古のものと思われるそうです)
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