銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

湖ふたつと広辞苑

2024年04月07日 | のほほん同志Aの日常

「私は分からないことがあると、すぐ広辞苑を引きます。」

――最近読んで、その博覧強記ぶりにひどく感心した著者の本に、
こう書いてあったので、真似してみました。


みずうみ【湖】(水海)の意):

 周囲を陸地で囲まれ、直接、海と連絡のない静止した水域。
 ふつうは中央部が沿岸植物の侵入を許さない程度の深度(5~10m以上)をもつもの。(以下省略)

 

なぜ今さら、「湖」を引いてみたかというと、湖行きがつづいたので。

ひとつは、浜名湖。
もうひとつは、琵琶湖。

まずは、1泊2日で訪ねた浜名湖。初日の浜名湖花博から。







翌日は、浜名湖に注ぎ込む天竜川沿いにある秋野不矩さんの美術館にも足を伸ばしました。

設計は、藤森輝信氏。斬新ななかにも、心落ち着く空間です。



「鉄印帳」を手に、天竜浜名湖鉄道に乗って、最後は掛川城へ。



というわけで、2日間にわたる旅行のうち、
浜名湖はちらりと目にする程度でしたが、こちらも広辞苑を引いてみると・・


はまなこ【浜名湖】:
 静岡県南西部に位置する汽水湖。面積65平方キロメートル。最大深度13メートル。
 今切(いまぎれ)により、遠州灘に通ずる。
 引佐細江(いなさほそえ)、猪鼻湖、弁天島、舘山寺などの名勝がある。
 養殖ウナギで有名。遠淡海(とおつおうみ)



つづいて、もうひとつの湖、というより日本一の湖、琵琶湖です。
こちらは、日帰りバス(と渡船の)旅行。
琵琶湖に浮かぶ沖島を訪ねました。


びわこ【琵琶湖】:
 滋賀県中央部にある断層湖。面積670平方キロメートルで日本第一。
 最大深度104メートル。風光明媚。
 受水区域が広く、上水道・灌漑・交通・発電・水産などに利用。
 湖中に沖島、竹生島、多景島、沖の白石などの島がある。
 近つ淡海(おうみ)。


ということで、浜名湖と琵琶湖、
海につながっているかどうかを筆頭に、大きさも、深さもずいぶん違います。
共通するのは風光明媚なこと、ぐらいでしょうか。

気になるのは、対のようなこの表記、
遠淡海(とおつおうみ)と、近つ淡海。

となると、次に引くべきは、この文字です。


おうみ【近江・淡海】(アハウミの転。淡水湖の意で琵琶湖を指す)
 旧国名。今の滋賀県。江州。


あらら、これだけ?
分厚い広辞苑なのに、割とあっさりしてますが、
淡い海である琵琶湖から、アハウミ→近江(オウミ)になったというわけで、なるほど納得です。

となると、次は


とおつおうみ【遠つ淡海・遠江】(トオツアハウミの転)
 浜名湖、または遠江(とおとうみ)の古称。 ⇔ 近つ淡海


もうついでに引いておきましょう。


ちかつおうみ【近つ淡海・近江】
 浜名湖を「遠つ淡海」というのに対して、琵琶湖の称。
 また、近江の古称。


あ~、、ということで、ぐるりとつながりました。
なるほど、私は、「遠つ淡海」と「近つ淡海」に行ってたんですね。
バラバラだったものがつながる、この快感!!

旅行のあとの広辞苑。
しばらくクセになりそうです。




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