随筆「かくれ里」の著書白洲正子さんは、
銀のステッキのお客様からも人気があり、
ゆかりの地を巡るツアーは人気でこれまでもよく行っていたと
先輩から聞いていました。
今回は少し久しぶりとなる「かくれ里」を訪ねる旅です。
向かった先は、「かくれ里石の寺」に紹介された紅葉うるわしい教林坊です。
小堀遠州が手がけた名勝庭園、
石と苔の庭に真っ赤な紅葉の絨毯が敷き詰められた様子は圧巻です。
けれど街道筋からはずれてひっそりたたずむ...かくれ里の姿はいずこへ、
今やすっかり有名に、そして人気の紅葉スポットになっていました。
なのでほんとうのことを言えば、
写真に人が入らないように角度を工夫して撮りました。
大型バス、たくさんの人、フランスからテレビ取材の人まで、
それも納得の美しいお庭なのですが、
久しぶりにこられた方は「もうかくれ里じゃないね」となんだか寂しそうでした。
ところで、お昼は湖香六根(うかろっこん)という、
名前もユニークな湖国の旬のお料理を楽しめるお店へ。
バスが入れない小道にあるので、地図を頼りに歩いて向かったのですが
あれ?
お店がない...
それもそのはず。
お店は、民家にひっそり溶け込んでいました。
親戚の家に遊びに来たような、そんな気持ちにさせられるアプローチも
期待値が上がっていきます。
縁側から見える中庭も素敵で、
京都が引き算のスッキリしたお庭に対して、
商人の街、近江ならではの足し算盛りしたお庭が特徴と教えてもらい、
その象徴がお化け灯籠、そんな近江のお話を聞きながら
湖国ならではの食材や、ご近所さんの栗、芋を使ったやさしいお料理を
楽しみました。
近江では「アメさん」の愛称で親しまれているビワマス
薬膳黒米にゅうめん
清水芋(シュウズイモ)のフリット
糠漬け近江牛の出汁茶漬け、などなど。
あまりに居心地がいい空間に気づけば予定よりだいぶ長く寛いでしまいました。
どなたかが、ぽつり。
「こここそかくれ里ね」
思いがけず素敵なかくれ里に出会い、
白洲正子さんもこんな風にして近江に魅了されていったのかな、
なんてちょっと気取ってみたのでした。
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