銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

空の上から感じたこと

2014年12月10日 | T字路をまっすぐ行ってみたら
来年の春で運行が終了となる寝台列車「トワイライトエクスプレス」。
銀のステッキでもなんとか8名様分のお席を確保し、
抽選の結果、幸運を手にされた方々とともに初冬の北海道へとご一緒してまいりました。

皆様を大阪駅へとご案内し、トワイライトエクスプレスの緑の車体にこちらまでうれしくなり、
テンションは上がりました。
先頭車両の写真を皆で撮り、
食堂車は、どうなっているんだろう。
サロンカーは?
あっ、厨房の扉が開いている、すごく狭い。この中で、調理するんだ。びっくり。
一番後ろの車両はどうなっているのかな?
車内に入ることはできませんが、写真だけでも…
など、あっという間に出発時間となりました。

皆様に車内から見送りをされながら、
プラットフォームに一人残された私は、
ひとりでも多くの方にトワイライトにご乗車いただくため
飛行機で北海道・札幌を目指すということになっておりました。

今頃、琵琶湖の近をっているかな、
この時間だったら、日本海が見えてきたのだろうか、
など、私の心は常に、トワイライトエクスプレスに揺られていました。

その中で、私の飛行機の出発時間となりました。
いつもは皆様と一緒に飛行機に乗るのが「日常」ですが、今回は違います。
なぜか、座席は窓側。
(添乗時は、前方の通路側)
真っ暗な世界に飛行機は飛び立ちました。
窓際に座ったのは、とても久しぶりでした。



大阪の街明かりを見ながら、まぶしすぎるなと思っていました。
光が続いていく先が気になって見ていると、
道路を走る車のライトのみ、光の塊から、一筋の光に変わっていきました。
どこまで、続くのかなと見ていると大阪の光よりもスカスカした光の集団が見えてきました。
どこかの街だったのでしょうか。
そして、また、光は一筋の光となりまた、大きな光に辿り着く。
その繰り返しが、なぜかとても私の気持ちをあたたかくさせました。

一人、飛行機に揺られながら、見ている光の行き先には、待つものがあるのだろうなと。

私も明日になれば、幸運のお客様8名様と合流して、私の旅が、始まるのだろうなと。

その繰り返しで、今日も大きな光がそれぞれの場所へと進んでいく。
私も、日々進んでおります。

今頃トワイライトは、、新潟に入り、夕食時間を迎えているんじゃないかな・・・

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幾つになっても

2014年12月09日 | Hの生きる喜び、それは
私の家族は旅行好き。
小さい頃から、よく連れて行ってもらいました

とは言っても、贅沢なものではなく
ただ、みんなで出かけて泊まれればそれで良し、
行き先にも宿泊場所にもたいしてこだわりはなし
それでも楽しかった思い出はしっかり残っています

そして、祖父と祖母、愛犬シロはいつも留守番でした

田んぼや畑が気になる祖父は、一日も家を空けたがらず
そもそも旅行が大嫌い
見知らぬ土地に行くのも、知らぬ人と話すのも苦手で
また、自分の家以外では寝られない人でした

対して祖母は、お出かけ大好き、おしゃべり大好き
家でじっとしているのが一番嫌いな性格

全く合わないふたりでしたが、
頑固者の祖父のお相手役の祖母は
否応なしに、留守番役なのでした

きっと、私たちを見送りながら、自分も一緒に
旅行に行きたかっただろうと思います

旅行から帰っても、私は愛犬シロには“ただいま!”
を連呼して飛びついていましたが、
祖父や祖母には感謝の気持ちもなく
留守番が当たり前、なんて思っていました

きっと、寂しかっただろうと思います

そんな祖父も昨年他界、
祖母も89となり、かなり身体の動きもにぶくなってきました

「そう言えばおばあちゃんと一緒に旅行に行ったことなかったな」
「おじいちゃんもいないし、連れて行ったろか」

そうふと、気付いたのが先月
どうして今まで気付かなかったんだろう、と悔やまれますが、
急きょ、温泉旅行を計画しました

こちらでは着々と準備を進め、祖母には内緒にしておき
出発のほんの数日前に、両親がサプライズで伝えると
それはもう、飛び上がるほど喜んだそうです

そして迎えた当日

とびっきりおめかしをして来たおばあちゃん

移動中の車の中で

「こんな箱みたいなとこに人が住んでんねやなあ」
 *箱…マンションのこと
「あの箱の中に人がいてパパッと計算してんねやろか」
 *ETC通過が不思議だったようです
「誰かこの車追いかけてるんやろか」
 *カーナビが不思議だったようです

「これ何?あれ何?何川?何ていう木、花?あれは二上山?」

もう好奇心旺盛の子どもみたい
「おばあちゃん何言うてんの、
ここは姫路やで、二上山は奈良の山、ここにはあらへんよ
これは○○、あれは○○」と、みんなで大笑い

祖母が、見たい見たいと行っていた姫路城も眺めて
買い物もして、
お茶休憩もして

行く先々で車椅子を借りたり、トイレの介助をしたりと
なんやかんやと大変なことも
なぜか楽しく思えてきました

温泉も入って、美味しい料理も食べて、
土産物もいっぱい買って…

さすがに帰りの車の中ではぐっすり休んで…

とはいかず!?帰りも同じテンポで
あれ何?これ何?あれ食べたい、これ見たい!が続きました

「ありがと、ありがと、世話かけたな」
と遠慮がちに言いながら

「来年の夏にまた…」

と言いかけている祖母に誰も笑わずにはいられませんでした

幾つになっても旅する喜びは変わらないものです
それは、私が今の仕事で教えてもらったこと

今まで行けなかった分、
90歳になっても100歳になっても
一緒に旅行に行こな
おばあちゃん

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20年目のルミナリエ

2014年12月06日 | のほほん同志Aの日常
明日は神戸ルミナリエの添乗予定。

会場のことはよくわかっているので下見は必要ないのですが、
明日はお客さまと一緒ですからきっと賑やか。

ひとりで静かに歩いてみたくなり、行ってみました。



鎮魂の祈りを込めて、阪神大震災の年から始まった神戸ルミナリエ。
今年でちょうど20年を迎えます。

その間にも日本の各地で大地震が起こり、
東日本大震災では原発事故まで。
でもまた、同じ道を繰りかえそうとする大勢。

ということは、阪神大震災とはいったい何だったのだろう。

そんな問いが頭をよぎりましたが、それは一瞬のことで、
いつものように思いはすぐに個人の記憶へと収束していきました。

下宿先の大阪での大きな揺れ。
その後の混乱と、胸のつぶれるような日々。

あの日から20年

…ということは、
阪神大震災がわたしの日々の折り返し地点になったわけです。

カップルや家族連れで大混雑の、土曜日のルミナリエ。

その光と賑わいのなかでひとり歩きながら、
震災後の20年を思いました。

会えた人より、会えなくなった人
得たものよりも、失ったもの
できたことよりも、しなかったこと

そんなあれこれが消えては浮かび、
なんだかたまらなくなって、賑やかな列を離れました。

あ~、人生はなんて早い
私だけでなく、きっと誰にとっても。


「日々を大切に」

言葉にすればけっきょく、ありふれた初心なのですが、
今年のルミナリエは、何やら重い宿題をつきつけてきました。


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スリランカの報告をする前に!

2014年12月03日 | 見かけだおしNのつぶやき
今週、スリランカの旅の報告会を予定していました。
でも、開催はもはや不要かも・・・

なぜなら、今日お二人の方から
それぞれにお電話をいただきました。

しかも、どちらの方も、視察前に、

「しっかり見てきてね。
その報告如何でキャンセルするかも・・・
膝が痛いから、無理はできないからね。
駄目ならいってよ!」
そう、確かに仰っていました。

なので、しっかり見てきました。

そして・・・

正直、ハイライトの世界遺産の岩山観光は階段も多く、
かなりハードコース。
お客様には、かなり厳しいかもしれません、と
そう、きちんとお伝えする予定でした。

ところが・・・
(私が説明を始めて、結論に言及しようかと思った瞬間

「私、行くから」

え~?!

かなり大変ですよ!の言葉を言う前に・・
突然の決意表明。

どちらの方も、別々にお電話したのですが、
ご自身が希望されていた、私の報告(事実)を聞く前に、
(というより、話を遮断するようにが正しいかも?)

「行きます!」とはっきり。
(これって先手必勝っていうのかしら???)


足の調子が最近悪いから、多分無理、
行きたいけど今年はパスかな。
・・・そんなお声をいただいていたはず。

お客様の微妙な心理・・・難しいな。

実際訪問してみて、確かにキツイコースでした。
さらにお客様のお顔を思い浮かべながら、
やっぱり、大変かなぁ~と。

でも、それを伝える前に、
「実はゆっくりなら、私、結構登りは平気なの」
または、
「駄目なら、一人だけバスに戻ってもいいんだから」
または、
「象を見るだけでもいいの」

私が、あれこれ提案する前に、ご本人から
打開策があがりました。

なるほどな~

よって、背中を押すことにしました。
「行きましょう!大丈夫ですよ!任せて下さい!」

『大丈夫』って言葉。
いいかげんかもしれませんが、
この言葉のあとの
お客さまの安心されたお声。

だいたい、銀ステのお客様は、ご自身のことより
「他の方に迷惑をかけたくない」
そんな思いで、色々おもんばかる方が多い。

だからこそ・・・

きちんと現地を伝えることはもちろん大事ですが、
本当のところは、

「大丈夫ですよ!」
ただそれだけを、声を大にしてお伝えすることの方が
お客様の安心に繋がるのかも。

その言葉を発するためには・・・
ますます責任が負荷されることを
もちろん、知っています。

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2日限りの夢

2014年12月03日 | Hの生きる喜び、それは
「鳳凰」とは
中国の伝説上の幻の霊鳥
360種の動物の羽をもつ動物の長で
平和な世にのみ姿を表すと言われる

その鳳凰の「凰」の字をもつ宝塚宙組トップスターの
凰稀かなめさんに出会えた(もちろん舞台上の)のはついこの前

宝塚歌劇なんて私には無理…と自然と遠ざかっていたのが
ふとしたことから、初鑑賞することに

宝塚歌劇の何も知らない
素人中の素人の私が初めて観させていただいたのが
初鑑賞にしていきなりトップスターの退団公演

そのトップスターが凰稀かなめさんだったのです

その衝撃ぶりは、以前このブログでもお話しした通り

チャンスあらば、もう一回、観に行きたいな~
と思うにも、残念ながら時すでに遅し
「白夜の誓い」のチケットはほぼ完売

一日限りの夢を観させてもらったんだから
ありがたく感謝しないと

そう結論づけていましたが、チャンスは突然やってきました

本日の「白夜の誓い」のツアー
直前でキャンセルが出て、チケットが一枚余ったのです

「はい!はい!私、チケット買います、行きます、観たいです!」
と飛びつき(本当は売らないといけないのに…)
「後学のために!」とあわてて付け足し
添乗も急遽自分に変わってもらい
行かせていただきました

観客としてショーを観ると、
知らぬ間に目がハートマーク

畏れ多くも、同じ「夢を売る仕事」のひとりとしてショーを観ると
どのスターも命を削るようにして
必死で、全力で演じている姿に敬服します

果たして私は、ここまで出来ているだろうか
と我が身を振り返ってみました
ひとつひとつのツアーで、声がかれるほどに
身体がくたくたになるほどに、全力疾走できているだろうか

“まだまだ!”とどこからか檄が飛んできそうです

それにしても、つい先日初めて出会った、宙組のスターの方々
センターで一際輝くトップスターの凰稀かなめさん

もう、鳳凰として自由な空へ飛び立っていくのですね

2日限りでしたが、いい夢を観させてもらいました
また、いい勉強させてもらいました

同じく「夢」を売る仕事に、あらためて誇りを持つことができました


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