
見たことの無い花に遭遇するとかなり嬉しい。自生しているものではないが「赤城自然園」(渋川市赤城町)の野草園に“ヒメサユリ”が数本咲いていた。淡いピンクの花は艶やかで、今の時期では際立っている。所有している図鑑2冊ともに掲載が無く、ネットで調べてみると新潟、山形、福島の各県のほか、宮城県の一部ぐらいにしか自生していないのだそうだ。
「ヒメサユリ」はユリ科ユリ属の多年草。草丈は20-60センチほどと高さに差がある。ユリの中では一番早く咲くのだそうで“ハルユリ”の別称があるほか“オトメユリ”“アイヅユリ”などと呼ばれることもあるようだ。
雪の多い所に自生し、春から初夏にかけ園芸種に負けないほど艶やかなピンクの花を咲かせる。八重咲のユキワリソウからドクダミまで、園芸種は野生種に色や形など何か派手さを加えて差別化(改良?)することで価値を増す。この花の園芸種が登場しているかどうか知らないが、改良の余地が無いぐらい見栄えのする花だ。
存在が珍しく、艶やかな花だがユリはユリ。球根は食べられるようだし、薬効まであるようだ。こんな可愛い花の球根を掘って食べる人はいないとおもうのだが・・・。