小田原市本町から南町にかけての海岸では30年程前から海岸保全施設の整備が行われている。御幸の浜近くの海底には人口リーフが平成14年に完成し、一昨年からは西側の荒久海岸の海底で人工リーフ整備事業が進んでいる。荒久海岸の人工リーフ整備工事が始まったのは平成30年。春から夏にかけて海上部分の作業が行われていて、今年は8月31日までの工期で工事が進んでいる。荒久海岸の人工リーフ整備工事の大まかな概要は幅165mの人工リーフを2基整備するもので、昨年度まで約26m、今年度で約71mほどの整備が進む見込み。作業にあたっているのは大型のクレーン船で、波打際から目測で50mほど沖合に停泊しているので結構迫力がある。甲板には1基16tの被覆ブロックが積まれていて、クレーンで吊り上げて水中に据え付ける作業を行っていた。人工リーフ整備の目的のひとつか高潮被害の防止。荒久海岸は台風接近時に大波が発生する海岸で、海岸背後地には家屋が隣接している。荒久海岸の人工リーフが全て完成するまで10年前後はかかる見通しのようなので、その間に被害が出ないことを願うばかり。荒久海岸人口リーフ整備工事は神奈川県環境農政局西部漁港事務所の発注で、工事の正式名称は令和元年度小田原特定漁港漁場整備事業(公共)人工リーフ整備工事で工費は税込177,477,300円。まだ未完成の人工リーフ部分が250mほどあるので、荒久海岸では春から夏にかけて大型クレーン船が作業しているのを目にすることになりそうだ。
| Trackback ( 0 )
|