アートセラピー「心のお絵かき」の世界

アートセラピストで妻で母で女の、楽しく豊かでゆるい人生後半日記。

大地の芸術祭 その6

2015-09-06 10:51:55 | 
今回の旅では、現代アートについて、いろいろ考えさせられました。

現代アートって、あんまり好きじゃなかったです、実は。

「オレを見ろ」的な感じが強かったり、メッセージ性がありすぎたり、あるいは難解で??だったり・・・。

平たく言うと
「なんでこれがアートなの? どこが美しいの? わからなーい・・・。」
という感じです。

が、どうしてそう感じてしまうかの原因がわかった気がしたのです。

つまり、そういう作品を美術館の中で見てしまったからなんじゃないか?

この大地の芸術祭では、キナーレ以外では、すべての作品を、美術館以外で見ました。

あるものは棚田の中で。あるものは雑木林の中で。そしてあるものは古民家や、廃校になった校舎の中で。

そういう中にあった現代アートの作品達は、美術館の中で見るとげとげしさややかましさが、
うまい具合に中和され、そぎ落とされて、自然にすうっと心の中に入ってきました。

「現代アート」と聞くとつい構えてしまう私が、全くそういう感覚にならなくて、むしろ、作品達を
すごく楽しめました。

不思議なことでした。

思うに、現代アートっていうのは、今まさに私たちと共に生きている、同時代のアートなのだから、
美術館の中に入れてしまってはいけないんじゃないかしらね。

作家と鑑賞者、作る人と見る人、に分けてしまってはいけない。
だって、今この時を生きている作家の作品なんだもの。

現代アートは、街中や公園や里山や海辺にあって、今を生きる私たちと共にあるのがいいんじゃないのかな。

そんな風なことを、強く感じた「大地の芸術祭」でした。