アートセラピー「心のお絵かき」の世界

アートセラピストで妻で母で女の、楽しく豊かでゆるい人生後半日記。

カラバッジョの絵

2016-03-18 13:22:49 | 美術・芸術
今までにも、カラバッジョの作品は見ているんだけど、
「なんか激しい絵だなぁ」
くらいしか感じていなかったのですよ。

実際ハゲシイし。

が、この展覧会のおかげで、まとめて彼の作品を見ることができ、そのすごさを
はっきり認識することができました。

それまでは、なんでそんなに評価が高いのか、いまひとつわからなかったです・・・。

なにがすごいって、とにかく外も内も、これ以上無いほど描ききっている感じが、たまりません。

外と言えば、衣装やら皮膚の感じやら、背景の果物や植物やら、もうすぐそこに実在しているがごとき
筆でして、思わずうーむむと唸ってしまうほどなのです。

で、内側。

これまた、もう、登場人物の内側がえぐり出されてしまうというか、さらけだされてしまうというか、
見ていると、自分は、この人の外側を見ているのか内側を見ているのかわからない感覚に
なるわけなのです。


なにかこう、声とか吐息とかが、聞こえてきてしまうような、生々しい感覚なのです。

これ、すごく不思議な感覚ですよ。

それで、もうびっくりしてしまって・・・カラバッジョって、ただ者では無いと思ったのでした。

カラバッジョ展

2016-03-17 17:20:56 | 美術・芸術
国立西洋美術館に「カラバッジョ展」を見に行きました。

バロック美術の幕開けにして、いきなりの頂点(のように私には思える)。

天才の中の天才。

カラバッジョがいなければ、ルーベンスもベラスケスもフェルメールもレンブラントもいなかったろうと
言われるほどの、巨匠の中の巨匠です。

その反面、その生涯は血と暴力にまみれ、人殺しをして逃亡し、その果てに病気でのたれ死ぬという、
これまたウルトラ級の破滅型芸術家でもあります。

しかし、その作品の美しさは、ただものではありませんでしたよ。

圧倒的。言葉も無いわ。


5年目の鎮魂

2016-03-11 10:08:54 | パステルシャインアート
東日本大震災から5年目にして、やっと鎮魂の絵を描くことができました。

辛すぎて描けないというか、私なんかが描いてどうなの・・・みたいな感情が動いて
どうしても描く気持ちになれなかったのですが。

犠牲になった方々のご冥福を、心からお祈りいたします。

あの世で、光に包まれていてほしい・・・。

忘れない。

亡くなった方々の無念の分まで、誠実に一生懸命に生きる。

これが、生かされている自分の、自分なりの供養で務めだと思っています。

ボッティチェリ展

2016-03-09 13:30:38 | 美術・芸術
な、なんと久しぶりなのでしょう。

あんまり長い間書かないでいると、自分のこのブログを開けてみることが恐怖になってしまいましてね。

どんなに荒廃してしまっているのかな・・・と。

でも、開けてみたら、意外に大丈夫でした。

よし、また、少しずつ書いてみよう・・・。

まずは、やっぱり美術の話題から。

今年は、日本イタリア国交樹立150周年ということで、素晴らしい展覧会が来ていますね。

昨日は、その「ボッティチェリ展」に行って参りました。

まさに、イタリアルネサンスの幕開け、という感じの華やかさでした。

ボッティチェリ自身の絵は、フィレンツェの歴史と共に変化していきますが、やはり彼の功績は大きい。

何ともいえない柔らかい線で表現された聖母子。

ううう・・・とうなってしまうほど美しく繊細な衣装の描写。

ここから、レオナルド・ダヴィンチ、ラファエロ、ティツィアーノへと、美の系譜がつながっていくのだと思うと、
「よくぞ描いてくれました!」
と、絵の前で拍手喝采したくなってきます。

ブラヴォー!