ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

追憶35 2014・8・8 「第6回平和を考える勉強会・映画終わらない戦争」

2014-12-25 22:12:58 | イベント


  故 高仁鳳さんを通じて知り合いになった岡田さんのご案内を受け行って参りました。


 大阪商工会議所東支部・異業種交流会フォーラム・アイ

「第6回平和を考える勉強会・映画終わらない戦争」

日時 2014年8月8日(金)午後6時半から8時半

場所 大阪市立東成区民センター601号室 

   日本軍慰安婦にされた4か国5人の被害者の証言をもとに、被害体験やその後の人生を再構築したドキュメンタリー映画「終わらない戦争」の鑑賞。





  その後、日本軍「慰安婦」問題関西ネットワーク共同代表・方清子さんに慰安婦問題を巡る最近の動き、またその強制性について分かり易く説明して頂きました。





  
   昨年の5月26日、金福童ハルモニ,吉元玉ハルモニに会いに行きました。


   ドキュメンタリー「終わらない戦争」と方さんのお話を聞き、ソウルでの1000回目の「水曜デモ」の日朗読された詩「謝れ」が頭の中をぐるぐる回りました。



   モノローグ「謝れ」

           イヴ・エンスラー作

私たちの話は私たちの頭の中にだけ存在する。
蹂躙された私たちの体の中にだけ
戦争の時間とがらんどうの空間の中にだけ
どの様な公式的な記録も文書も跡形も無い。
ひたすら良心だけ。
ただそれだけ。

私たちが約束されたこと:
私が彼らについて行けば父を助けられる。
仕事につくことができる。
国のために働ける。
行かなければ私を殺すという。
そこがもっと良いという。

私たちがみつけたもの:
山も無く
木も無く
水も無く
黄砂 砂漠
涙でいっぱいの倉庫
数千名の心配事だらけの少女たち
私の編んだ髪は切られ
下着をつける時間も無かった

私たちがさせられたこと:
名前を変えさせられ
ボタンの外しやすいアッパッパを着せられ
一日に50人の軍人の相手をさせられ
生理の時もさせられ
服も脱がず男根だけを出す軍人ともさせられ
あまりにも多くの男を相手にして歩けなくなってもさせられ
足を伸ばすことも体を曲げることができなくてもさせられた。

彼らが私たちに繰り返ししたこと:
ののしり 殴り
血まみれになるまで腹をえぐり
消毒して 注射して
また殴り
穴をあけ 穴をあけ

私たちが見たこと:
浴室で化学薬品を飲んだ少女
爆弾に当たり死んだ少女
銃に撃たれさらに撃たれた少女
壁に頭を打ち付けた少女
溺死するように川水に放り投げられた栄養失調になった少女の体

私たちに許されなかったこと:
体を洗うこと
出歩くこと
医師に診察を受けること
コンドームを使うこと
逃げること
赤ん坊を守ること
やめてと言うこと

私たちが貰ったもの:
マラリア 梅毒 淋病 死産 結核 心臓病 精神発作 憂鬱症

私たちが食べたもの:
飯 味噌汁 たくわん 飯 味噌汁 たくわん 飯 飯 飯
私たちがなったもの:
破壊され
道具になり
不妊になり
穴になり
血だらけになり
肉の塊になり
追放され
沈黙され
1人ぼっちにされ

私たちに残されたもの:
決して消すことのできない衝撃
死んだ父
無賃金
傷跡
男への憎悪
子もなく 家もなく
空っぽになった子宮
酒癖
罪の意識と羞恥心
何も 何も!

私たちにつけられた名前:
慰安婦
堕落した女たち

私たちが感じたこと:
私の胸は今も震えている

奪われたもの

私の生。

私たちは今、74歳
82歳
93歳

目は見えなくのろいけど準備はできている。
毎週水曜日日本大使館前で
これ以上恐れること無く

私たちが願うこと:
今すぐに
私たちの話がこの世から消える前に
私たちが死ぬ前に
日本政府よ
謝れ どうか

慰安婦の女性たちに悪かったと
私に謝れ
私に悪かったと謝れ

私に
私に
私に

謝れ
悪かったと謝れ
悪かったと。



*イヴ・エンスラーは <ヴァギナ・モノローグ>の作者

        許玉汝・小川和子  共訳
          
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追憶34 2014・8・2 「中大阪の納涼大会」

2014-12-25 22:07:42 | 日記



  8月2日、何日も前から、子供も大人も楽しみに準備を重ねてきた、中大阪の納涼大会の日なのに、あいにくの雨です。





  屋根の下の花たちに水やりしながら空を何回も見上げましたが、どんより曇った空からは雨がシトシト降っています。





  チビたちのオンマは唐揚げ当番です。昨日の夜もオンマは学校へ出かけました。夕食はうちでお好み焼きにしてチビたちを遊ばせました。


  今日は午後から残り半分の唐揚げを家で揚げるので、昼食はハンメの家で準備をして持っていきます。


  ジャンボハンバーグを作りお握りも作りました。







  お昼の心配は無用なのでオンマは安心して納涼大会の準備が出来ることでしょう。

  いえいえ、それは甘い、赤ちゃんのスファちゃんには通じません。いくら抱いても泣いてばかりです。

  雨の中、唐揚げができるまで傘さしておんぶして公園に行きました。


  4時には出来上がった唐揚げ持って、オンマは学校に行かねばなりません。スファちゃんがあんまり泣くのでオンマはスファちゃんを抱っこ帯で抱っこして学校に出かけました。残りの子供たちは。5時半までに学校に行けば良いのです。


  5時半、学校到着です。雨が降っているのに人でいっぱいです。玄関ロビーでは舞踊部の子供たちが衣装を着替えて出番を待っていました。孫のユナ(4年生)の舞踊部初デビューです。




  テントが運動場内全部立てられています。やはりテントを立てた舞台では子供たちのミニ公演が始まりました。





















  いろんな団体のコメントのあと、「共に歩む会」の皆さんも紹介されました。










  皆さん頑張って焼きそばを30食完売してくださいました。私も二つ買いましたよ。なかやまさん。




  大阪吹奏楽団の1部の皆さんさんの演奏が始まりました。


  アボジ会代表、オモニ会代表の方々も準備期間から今日までのことを色々お話くださいました。


  オモニ会ではオンマたちの癒しの空間である「ファニ」を新設したお話、アボジ会ではトイレを自力で修理し、部分的に洋式に変えた話やトイレ寄金を募ったところ予定より2倍の寄金が集まったこと、それも一人、二人じゃなく大勢の皆さんが出してくださったことなど感動的なお話が多々ありました。

   いよいよ今日の目玉の登場です。3か月ぐらい前から練習を始めた、全国でただ一つの父母会ロックバンドの登場です、それに先立ち花火が打ち上げられましたがしけっていたためあまり効果は無かったようです。趣向を凝らしたのに残念!




  セットが組まれていきます。




  後ろの方にうちの長女も見えます。おチビちゃんなのに前に大男たちがいるので前からは影も形も見えません。舞台裏から1,2枚撮りましたが暗いので良く見えません、ごめんなさいね。







  演奏の始まりです。バンドの名前は「ノリオッ」に決まったそうです。名前の理由は又今度・・・


















  3曲演奏しましたが、「オンヘヤ」が人気あったのかアンコールでも「オンヘヤ」をひきました。お客さんたちもノリノリであちこちでダンスを披露していましたよ。





   最後はやはり大阪の誇り歌舞団登場です。




















  歌舞団の公演も最後まで観たかったのですが、ヒジョン君が限界です。

  途中ですがチビだけ連れて帰ることになりました。

  応援に駆けつけてくださった長崎さんを見つけカシャ!




  暗くてごめんなさい。上の子たちはお片付けみんな済んで、アッパと10時半に帰りました。


  雨の中、大人も子供もご苦労様でした。
   


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追憶33 2014・7・13   文芸同(在日本朝鮮文学芸術家同盟)大阪支部 第21期総会

2014-12-25 21:54:52 | イベント
 文芸同(在日本朝鮮文学芸術家同盟)大阪支部 第21期総会が、コリアタウンすぐ近くの新しい会館で行われました。




  尹委員長の20期の活動報告に続いて、4人の方々が素晴らしい討論をされました。











  舞踊部、文学部、女声コーラス「響音」、歌舞団から選ばれた4人の方々は20期の活動の中で感じた芸術活動の素晴らしさを余すところなく語られました。生活に密着した芸術活動から得たものは大きかったようです。


  舞踊一筋だった歌舞団団員が零下20度近いピョンヤンの野外で、チョコバナナ販売の担当になり、祖国での奉仕活動を通じて「チョコバナナ女王」と呼ばれるようになるまでの話は、笑いの中にも大きな感動を呼び起こしました。


 


  歌舞団団長の軽妙な司会で始まった食事会兼の2部では大勢の方々がひとことコメントをされました。























  舞踊部では長い間役員をされ今回役員を引退された部長、副部長への花束贈呈もありました。

  他の部の役員はほとんど留任です。







  2部では再選された尹委員長の力強い決意や、李顧問の楽しい詩の朗読等があり和やかな雰囲気に包まれました。







  思い起こせば私が文芸同に加盟したのは18歳の時でした。


  歌舞団、文芸同専従を経て33歳で教員になりましたが、今日まで文芸同の活動を休んだことは一度もありませんでした。


  いつの間にか50年近い歳月が流れました。文芸同一筋の悔いの無い人生でした。


  教え子や文学仲間たちと共に、今日も文芸活動ができる私は本当に幸せ者だと思います。


  これからも若者たちと手を携え、地味でもコツコツと前進していこうと思います。


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追憶32 2014・7・11  映画「チスル」を見ました。

2014-12-25 21:49:40 | イベント
 今日11時55分より、布施駅前のラインシネマにて済州島4・3事件を扱った映画「チスル」を観てきました。





   「チスル」とは済州島の方言で「ジャガイモ」のことです。「チスル」が何回も登場します。

   全編に流れる済州島の方言はとても心地の良い物でした。幼いころ祖父とはいつも済州島の方言で会話をしておりましたから・・・


  息ができないほど苦しい映画でした。残虐なシーンが絶えず出てくるわけではありませんが、場面場面が想像を掻き立てます。


  なぜ殺されるのかわからず死んでいった人々、なぜ殺すのかわからず殺した者、両方の視点で描かれたこの映画は私の胸にずっしり重いものを突き付けたようです。


  人間が描かれていました。死の直前まで家族を思う、自分よりも相手を思う無償の愛が描かれておりました。


   なぜそんな良い人々が3万人も無差別に殺されなければならなかったのでしょう。


   涙を流すことさえ憚れました。でも時間が経てばたつほどオ・ミョル監督が描きたかったことが心の奥底に迫ってきました。映画は記録するだけのものではないこと、しっかり教えてくれました。


  是非ご覧になってください。勿論フイクションですが済州島出身の監督だからこそ描ける映画だとも思いました。


  オ・ミョル監督のお名前は漢字で「五滅」と書きます。勿論ペンネームです。

  
  岸野令子さんの解説によれば


  「「五滅」とは 「それは中国宋代の朱新仲という学者が書いた五計の中の死計(死ぬに際しての心構え)にある言葉である。


  すなわち


  減財 (人生に未練があるような財は最少にする)

  減怨 (恨みを解いておく)

  減債 (物質的精神的負債を精算しておく)

  減情 (様ような執着をなくす)

  減亡 (死んだ後も人々の中に生きる)

  というようなことである。」(岸野令子)


  物足りなかったと仰っていた友人の皆さん、是非もう一度ご覧ください。息ができないほど苦しいけど、ちゃんと見て下さい。きっと何かが見えるはずです。


  誰がこんなにも悲しい事件を引き起こしたのか、その元凶を見抜いてください。


  18日(金)まで1日2回上映です。





  藤井幸之助さんが1回目の上演後トークに出演されました。15分ぐらいの短いお話でしたが、感じることが似ていたのには驚きでした。

  又いつかじっくりお話を聞きたいと思いました。

  皆さん、布施駅前のラインシネマ3階です。是非お運びください。

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追憶31  2014・6・29  男声合唱団サナイ・大阪朝鮮民族器楽団 伽樂 2014発表会

2014-12-25 21:03:29 | イベント
男声合唱団サナイ・大阪朝鮮民族器楽団 伽樂 2014発表会(6/29)



  6月29日午後2時より、布施駅前リージョンセンター・夢広場大ホールにて「2014発表会」が行われました。

  合唱あり、独唱あり、混声2重唱や男声4重唱、混声重唱まである多様な演目は観客たちを退屈させることなく最後まで楽しいコンサートになりました。写真が多いので解説は控えます。




  1.男声合唱 舟歌  サナイ合唱団  指揮 金主休 伴奏 金文淑 






 黄団長がソロ部分を熱唱しました。




  2.バリトン独唱 孤独  独唱 金秀泰  伴奏 高祥子








  3.混声重唱  10月の或る素敵な日に  成昌浩 姜智順(友情出演) 伴奏 金文淑










  4.テノール独唱 トスティ (薔薇) 金敏幸  伴奏 高祥子

    金敏幸さんが薔薇の花を一輪手にして歌いました。歌った後、なんと奥様に捧げたのです。幸せだなぁ。







  暗くて奥様のお顔が見えないでしょう?最後にアップがありますから乞うご期待!


  5.男声四重唱  兵士の栄誉  田元浩 ・金秀泰・安寿福・成昌浩  伴奏 高祥子














  7.混声重唱 モーツアルト レクイエムより ラクリモーサ ・故郷の歌  友情出演 コールアリラン











  団長が1部の終わりをつげ15分間の休憩を伝えました。




  控室の前で記念撮影です。




 「サナイコンサート2014」第2部です。





  大阪朝鮮民族器楽団 伽楽の登場です。


  8。民族器楽重奏  春がきた 歓喜   「伽樂」































 少しの間休団した「伽樂」ですが、再建された後、ぐんぐん水準が高まったように思いました。個々の水準が上がることに依り、音色に艶が出てきました。

  「歓喜」は伽耶琴の重みのある演奏とほかの楽器との調和が良くて踊りたくなるほどでした。


  (私事ですが、この曲には思い出があります。18歳の時、「中央芸術団と地方歌舞団の第一回 新人団員講習会が3か月間、今の歌劇団の会館で行われたのですが、その時の舞踊の卒業試験がこの「歓喜」だったのです。アレグロの部分が難しくて練習場で夜を明かしたことが昨日の様に蘇りました。奇しくもその時、舞踊の指導をしてくださった歌劇団の任秋子先生に昨日東京で再会いたしました。)





   コンサートは続きます。




 黄団長が挨拶をされました。いつも会場の雰囲気を和らげてくださいます。


 「伽樂」の伴奏に合わせ独唱が続きます。贅沢な演奏会です。

  9.男声民謡独唱  山川歌(サンチョンガ)  独唱 高元秀









  10.男声民謡独唱 豊年歌  独唱 高知司








  11.男声民謡独唱 キョンサンドアリラン 独唱 金原賛 チャンゴ伴奏 高嶺雨

     チャンゴ以外の伴奏はありません。アカペラです。なんと素晴らしいことでしょう。彼の歌声に魅了され会場がシーンと静まり返りました。天性の美声と音感です。「うまい!」








  踊り出すオモニもいらっしゃいました。




  続いて12.テノール独唱 「アムロッカン2千里、星は光りぬ」 田元浩  伴奏 高祥子








  歌を本格的に始められてそんなに長い年月が経っていないそうですが、甘く良く通る美声です。マスクも甘くて女性客がうっとり見惚れていましたよ。今は粗削りだけど将来性を感じました。




 13.男声四重唱 「稲刈りの歌」 金原賛・姜 賢・安寿福・高知司 伴奏 高祥子









  ベテランの登場です。

  14.バス三重唱 「東海の月夜」  文春一・崔大弦・韓哲秀  伴奏 金文淑

   ベテランのお二人に囲まれ哲秀さんも安心して歌われたのか、緊張されたのか知りませんが、音程もびしっとあってとても素敵だったのです。崔さんの太鼓が歌を引き立ててくれました。コールアリランも客席で三重唱に花を添えました。













 
  15.女声独唱と男声四重唱  「豊年の国」  金里美と 男性4人   伴奏 高祥子








  最後の演奏です。

  16.男声合唱と民族器楽  「牛追い歌」   指揮 高元秀















   拍手喝采のなかコンサートが終わりました。多種多様な演目でとても素晴らしい演奏会でした。

   全国に誇れる男性合唱団や民族器楽団が大阪に存在することは我々みんなの誇りです。

   帰路に着く前に入り口で友情出演された姜智順さんと薔薇の花をご主人の金敏幸さんから贈られた、幸せな奥さんと偶然お会いしました。





  気分よく孫二人と帰りながら神路公園の傍を通るとトランジロウさんが云ってたとおり、神路公園には「ねむの木」が全盛期を迎えていました。素敵な日です。








  
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