前回述べました通り、「憲法問題」の視点から西田議員の研究をいたします。
〈 憲法問題 〉
1. 現行憲法は主権を喪失した占領下に、米国が数日で書き上げたものである
2. 日本文化で一番大事なのは、教育勅語にある家族主義である
3. 現行憲法を「占領基本法」として破棄し、明治憲法へ戻す「廃憲論」を唱える。
4. 憲法破棄を国会で決議すれば、憲法改正の手続き自体が不要と主張
5. 主権は国民にはない。日本が長年培った伝統と歴史に主権があると主張
意見が5つあり、一つ目は保守層の国民が共有する常識ですから問題ありませんが、残る4つは、氏の意見として読むのは初めてなのでびっくりさせられます。
「教育勅語にある家族主義」とはどういうものかと、ここから調べなくてなりません。これが日本文化で一番大切なものだと、「ねこ庭」では考えたことがありませんでした。
調べてみますと『教育勅語』は、昭和天皇の『玉音放送』と同じ漢文調で、読んでも私にはチンプンカンプン、どこで区切るのかも分かりません。しかし研究すると言ったからには、実行するしかありません。
『教育勅語』は文部科学省のホームページで見つけましたが、解説はウィキペディアからです。それによりますと全文は315字で、長いものでありませんので自分なりに句読点を入れて紹介します。
〈 教育ニ關スル勅語(明治32年10月30日作成)〉
朕惟フニ、我力皇祖皇宗國ヲ肇ムルコト宏遠ニ、徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ、我力臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ、世々厥ノ美ヲ済セルハ此レ我力國體ノ精華ニシテ、教育ノ淵源亦實ニ此ニ存ス、
爾臣民父母ニ孝ニ、兄弟ニ友ニ夫婦相和シ、朋友相信シ恭倹己レヲ持シ、博愛衆ニ及ホシ学ヲ修メ業ヲ習ヒ、以テ智能ヲ啓發シ徳器ヲ成就シ進テ、公益ヲ廣メ世務ヲ開キ常ニ國憲ヲ重シ國法ニ遵ヒ、一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ、以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ、
是ノ如キハ獨り朕力忠良ノ臣民タルノミナラス、又以テ爾祖先遺風ヲ顯彰スルニ足ラン、斯ノ道ハ實ニ我力皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ、子孫臣民ノ倶ニ遵守スヘキ所之ヲ古今ニ通シテ謬ラス、
之ヲ中外ニ施シテ悖ラス、朕爾臣民ト倶ニ拳々服膺シテ咸其徳ヲ一ニセンコトヲ庶幾フ
『教育勅語』は明治天皇が、近代日本の教育の基本方針として下された勅語で、日本がGHQに統治されていた昭和43 ( 1948 ) 年6月19日、国会によって排除または失効確認がなされたそうです。
『教育勅語』は、井上毅 ( こわし ) と元田永赴 ( ながざね ) が中心となって起草したと言われています。両氏について調べましたので、参考のため紹介します。
・官僚・政治家、大日本帝国憲法 起草者の一人。
・栄典は、正三位勲一等子爵
元田永赴・・・
・幕末・明治期の期の日本の武士 ( 熊本藩士 )
・儒学者、男爵
話が横道へ逸れたように見えますが、「西田氏研究」の大通りを進んでいるのは間違いないので、次回もこの続きになります。