ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

西田昌司議員の研究 - 7 ( 憲法問題 )

2024-08-18 20:26:03 | 徒然の記

 前回述べました通り、「憲法問題」の視点から西田議員の研究をいたします。 

 〈  憲法問題 〉

  1.  現行憲法は主権を喪失した占領下に、米国が数日で書き上げたものである

  2.  日本文化で一番大事なのは、教育勅語にある家族主義である

  3.  現行憲法を「占領基本法」として破棄し、明治憲法へ戻す「廃憲論」を唱える

  4.  憲法破棄を国会で決議すれば、憲法改正の手続き自体が不要と主張

  5.  主権は国民にはない。日本が長年培った伝統と歴史に主権があると主張

 意見が5つあり、一つ目は保守層の国民が共有する常識ですから問題ありませんが、残る4つは、氏の意見として読むのは初めてなのでびっくりさせられます。

 「教育勅語にある家族主義」とはどういうものかと、ここから調べなくてなりません。これが日本文化で一番大切なものだと、「ねこ庭」では考えたことがありませんでした。

 調べてみますと『教育勅語』は、昭和天皇の『玉音放送』と同じ漢文調で、読んでも私にはチンプンカンプン、どこで区切るのかも分かりません。しかし研究すると言ったからには、実行するしかありません。

 『教育勅語』は文部科学省のホームページで見つけましたが、解説はウィキペディアからです。それによりますと全文は315字で、長いものでありませんので自分なりに句読点を入れて紹介します。

 〈 教育ニ關スル勅語(明治32年10月30日作成)〉

 朕惟フニ、我力皇祖皇宗國ヲ肇ムルコト宏遠ニ、徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ、我力臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ、世々厥ノ美ヲ済セルハ此レ我力國體ノ精華ニシテ、教育ノ淵源亦實ニ此ニ存ス、

 爾臣民父母ニ孝ニ、兄弟ニ友ニ夫婦相和シ、朋友相信シ恭倹己レヲ持シ、博愛衆ニ及ホシ学ヲ修メ業ヲ習ヒ、以テ智能ヲ啓發シ徳器ヲ成就シ進テ、公益ヲ廣メ世務ヲ開キ常ニ國憲ヲ重シ國法ニ遵ヒ、一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ、以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ、

 是ノ如キハ獨り朕力忠良ノ臣民タルノミナラス、又以テ爾祖先遺風ヲ顯彰スルニ足ラン、斯ノ道ハ實ニ我力皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ、子孫臣民ノ倶ニ遵守スヘキ所之ヲ古今ニ通シテ謬ラス、

 之ヲ中外ニ施シテ悖ラス、朕爾臣民ト倶ニ拳々服膺シテ咸其徳ヲ一ニセンコトヲ庶幾フ

 『教育勅語』は明治天皇が、近代日本の教育の基本方針として下された勅語で、日本がGHQに統治されていた昭和43 ( 1948 ) 年6月19日、国会によって排除または失効確認がなされたそうです。

 『教育勅語』は、井上毅 ( こわし ) と元田永赴 ( ながざね ) が中心となって起草したと言われています。両氏について調べましたので、参考のため紹介します。

 井上毅・・・
 
  ・幕末・明治期の期の日本の武士 ( 熊本藩士 )

  ・官僚・政治家、大日本帝国憲法 起草者の一人。

   ・栄典は、正三位勲一等子爵

 元田永赴・・・

  ・幕末・明治期の期の日本の武士 ( 熊本藩士 )

  ・儒学者、男爵

 話が横道へ逸れたように見えますが、「西田氏研究」の大通りを進んでいるのは間違いないので、次回もこの続きになります。

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西田昌司議員の研究 - 6 ( 西田氏の政治信条 )

2024-08-18 12:31:00 | 徒然の記

 参議院議員3期目で議員歴17年の西田氏と、2期目で議員歴8年の青山氏には9年の議員経験差があります。

 「私は危機管理の専門家です」「私はエネルギー問題の専門家ですから」と青山氏は自分の動画で語りますが、西田氏は自己PRをしませんので、「ねこ庭」は氏が何を専門にしている政治家なのか知りません。

 何の仕事でも同じですが、仕事についた長さで違いが生じます。庶民の言葉で言いますと、「食べてきた飯の数」です。例えば会社の2年生と5年間勤めている社員には、差があります。

 学生時代に政治や経済、法律の資格を得ているからと、入社してすぐに力を発揮出来るのでなく、現実を学びながら専門知識が生きてくるのだと思います。

 自己を語らない西田氏と自分をPRする青山氏を見ると、ここにも議員像の違いがあります。自分の専門を常に説明しなくても、議員としての活動が自ずと語るのですが、青山氏はPRをします。

 政治信条についても、青山氏は動画の中で常に視聴者に語り、西田氏はあまり前面に出しません。人それぞれの個性だと思いますが、比較研究しますと両氏の長所と短所が見えてきます。

 今回は西田氏の政治信条を紹介しますが、私も初めて知ることが多く、感心したり驚いたりしています。ウィキペディアの情報から、そのまま紹介します。

 1.  憲法問題

  ・現行憲法は主権を喪失した占領下に、米国が数日で書き上げたものである

  ・日本文化で一番大事なのは、教育勅語にある家族主義である

  ・現行憲法を「占領基本法」として破棄し、明治憲法へ戻す「廃憲論」を唱える

  ・憲法破棄を国会で決議すれば、憲法改正の手続き自体が不要と主張

  ・主権は国民にはない。日本が長年培った伝統と歴史に主権があると主張

 2.  河野談話、村山談話

   ・いずれも「見直すべきだ」と主張

 3.  慰安婦問題

   ・日本軍による「慰安婦」強制を否定

 4.  財政金融・税制 ・・積極財政派

  ・デフレや復興需要が相交わる経済状況で、有効な財政出動・金融緩和を実施せずに増税路線に走るのは順序が違うと主張

  ・個人消費を萎縮させる、消費税の引き上げに反対

 5.  TPP

  ・TPPへの参加は、日本の農業だけでなく国内産業全般をその犠牲にすることになると反対してきた。

  ・しかし第二次安倍政権以降はグローバリズム政策を進める安倍政権を援護、TPPについては賛成派に転じ、採決では賛成票を投じた。

 6.  日本の核武装

  ・賛成

 7.  人権問題

  ・平成28年4月、ヘイトスピーチ対策法を発議者の一人として推進し、法案を成立させた。

 8.  同性婚問題 

  ・反対

 9.  LGBT法

  ・国柄に合わないと主張していたが、法案の採決では賛成

  10.  選択的夫婦別姓

  ・制度の導入に「反対」

 以上10項目は「ねこ庭」が重要視する課題ですが、説明を書いた人物が氏に好感を抱いていないのではないかと、そんな面白い発見をしました。

 「〇〇に反対していたが、法案の採決では賛成した」、という書き方がそれです。

 TPP法とLGBT法の説明なので、文章を読むと「権力に妥協する西田氏」と読めます。マスコミの報道で既に「ねこ庭」は氏をそのように解釈していますが、ウィキペディアでも似た表現がされていました。

 つまり氏の言動には、他から見ると変節と見えるものがあるということになり、「右か左かが不明確」という「ねこ庭」の疑問を裏づけています。

 「憲法問題」に関する国会での「無効宣言論 ( 廃憲論 ) 」は、都知事選挙での田母神氏の公約とそっくり同じです。都知事選挙の公約としては場違いですが、国会議員の氏が語るのなら妥当性があります。

 そのかわり氏が公に「廃憲論」を発言したら、マスコミが飛びついて大騒ぎすると思いますが、そうした報道に接した記憶がありません。

 前記 10項目のうち、「ねこ庭」が最重要視しているのが「憲法問題」で、しかも初耳の意見が多いので次回のテーマが決まりました。

 「憲法問題」の視点から、西田議員の研究をいたします。

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