「壊れていく自由民主党」・・こんな悲観的なタイトルにしなくても、「再生する自由民主党」でも良かったのかもしれません。
栄枯盛衰はこの世の常で、「驕れる者は久しからずただ春の夜の夢の如し」です。権力を驕り私欲に溺れた者に終わりが来ると言うのは、昔からの決まりです。
乱れた世を改めたいと最初は義憤で立ち上がっても、頂点に立つ者はやがて媚び諂う者に取り巻かれ、私欲と権勢欲の塊になって滅びると言うのが権力者の定めです。今はちょうどその過渡期にあるのではないかと、「ねこ庭」は考えます。
自由民主党も戦後79年を経て、権力と驕りの頂点に来ていると言えるのではないでしょうか。しかし反日左翼の人々と「ねこ庭」の認識が同じでないのは、次の点にあります。
・驕り高ぶった「自由民主党」に、やっと終わりの時が来た。
反日の人々は喜んでいますが、事実はそうでありません。
・驕り高ぶった「自由民主党」と戦後利得者だった反日左翼勢力に、やっと終わりの時が来た。
これが正しい事実認識です。自由民主党をここまで驕り昂らせたのは、反日左翼勢力が仲間だったからです。反対し攻撃する姿勢を見せながら、彼らは自由民主党の利権政治のおこぼれでうるおっていたのです。
日本の反日左翼勢力について「ねこ庭」は何度も述べてきましたが、息子たちのためにもう一度説明しましょう。
日本の反日左翼勢力は、次のように分類できます
1. 米国の反日左翼勢力に魂を売った日本人たち
2. ソ連・中国・北朝鮮の反日左翼勢力に魂を売った日本人たち
息子たちが混乱させられるのは、政治家と学者と言論人とマスコミが、きちんと二つに分かれていないという日本固有の戦後事情があるためです。
簡単な例を2つ挙げます。
1つ目の例は、軍人と保守系の人間たちです。
第二次世界大戦を戦った保守には、上記1.2.に区分される者がいないと普通は考えます。ところが復讐裁判と言われた「東京裁判」の様子を見て、変節した軍の将官や学者や評論家が何人もいました。
彼らは自己保身と私欲のため、信念を捨てた「変節漢」です。「ねこ庭」の過去記事で実名をあげていますので、今回は省略します。面倒というより、名前を思い出すだけで不愉快になるからです。
2つ目の例は、日本共産党と反日左翼系の学者・評論家たちです。彼らはもともと日本を愛する心がないのですから、2. の分類に入れる必要がなく、売る魂のない日本人です。
むしろ注目すべきなのは、彼らが米国の反日左翼勢力に魂を売ったと言う事実の方にあります。非合法政党だった日本共産党を合法化し、日常活動を許したのはGHQでした。GHQは共産党の反日活動を黙認し、共産党は以後本気の米国批判を止めました。
彼らに好都合だったのは、自由民主党の中で反日左翼勢力に協力する政治家や学者・評論家たちとのパイプができたことでした。
「右と左はケンカしているように見えているが、実はトップ同士では繋がっている。」
全学連の活動家が得意そうに話していたのは、こうこ言う事実です。色々な事情がありますが、単純化して言いますとこれが戦後の日本です。だから「ねこ庭」は、先ほど紹介したように言うのです。
・驕り高ぶった「自由民主党」と戦後利得者だった反日左翼勢力に、やっと終わりの時が来た。
終わりの時が来ているのは、日本国内の自由民主党と反日左翼勢力だけでなく、世界の主要国が似た状況あるという偶然の一致があります。
右と左の「変節者」が混じり合っている日本の特殊性を除外すれば、左翼グローバリストと保守自国主義国者が世界の各地で激しく対立しています。一番目立つ姿を世界に見せたのが、トランプ氏とバイデン氏のアメリカではなかったのでしょうか。
変化に目ざといトランプ氏が、「アメリカファースト」と拳を挙げていますが、左翼グローバリストと保守自国主義者のせめぎ合いそのものは、世界的な流れではないかと「ねこ庭」は観察しています。
国際政治の「大河」が激しい流れとなっているのか、まだ濁流の段階なのか分かりませんが、日本の「戦後史の大河」が無縁であるはずがありません。飛鳥、奈良、平安、鎌倉と日本の歴史を振り返りますと、「ねこ庭」は現在のマスコミの報道をそのまま受け止める気になりません。
彼らは「壊れていく自由民主党」を盛んに報道していますが、自分たちが同時に「壊れていること」を自覚していません。そして日本には、過激な右と左を見つめている「中庸の国民」が多数いることも理解していません。「物言わぬ多数の国民」、別名「サイレントマジョリティー」です。
「ねこ庭」は盛んに「独り言」を述べていますので、誰もそう思っていないのでしょうが、実は「ねこ庭」は「物言わぬ多数の国民」、「サイレントマジョリティー」なのです。
歴史を振り返れば分かることですが、日本を支えてきたのは「物言わぬ庶民」です。庶民がまとまって意思表示をした時、時代が大きく動いています。世の指導者たちが世界で引き起こす戦争を止める力はありませんが、戦争が終わった後の国の再建には力を発揮しました。
庶民は過去から現在に至るまで、何度も国難を経験し、何度も国を再建してきました。父祖の国を大切にし、大切な親や子や孫のため、恨みや憎しみを言わず日本を元通りにしました。
これが、ご先祖様から受け継いできた私たちのDNAです。外国かぶれの反日左翼学者たちが冷笑しますが、家族愛と郷土愛が一つになった「国への愛」、つまり「愛国心」が私たちには無意識のうちにあるのです。
フランス革命を経て個人が目覚め、個人の権利意識が生まれた。明確な個人意識のない日本、自我に目覚めた個人の存在しない日本に「愛国心」は存在しない。
こんなことを喋る者が、日本の一流学者と呼ばれる人々の中にいます。日本には日本の個人主義があり、愛国心のあることが、外国かぶれの彼らには見えないのです。こういう学者たちを相手にしていますと、ついつい話が横道へ入ってしまいます。
次回は、「壊れていく自由民主党」を支えるにはどうすれば良いのか、国民の一人として検討します。
テーマはこれだったのに、森の横道で時間を取ってしまいました。心に余裕のある方と日本を好きな方だけ、次回の「ねこ庭」へ足をお運びください。