田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

23、432歩

2007-10-08 04:03:59 | Weblog
10月7日 日曜日 晴れ
●所用ができてオペラシティまででかけた。新京王線を初台で降りた。街を歩きだして気がついた。昨日ブログに書いた文芸首都の保高徳蔵先生のお宅のあった地名だ。そして、カミサンは、代々木山谷町の生まれだ。この偶然に彼女も驚き、興奮していた。幡ヶ谷小学校の時の厚い色眼鏡をしていた担任の女の先生の思い出などを話し始めた。今度は小田急線に乗ってきて、参宮橋で降りよう。ここからどれくらいの距離なのか歩いてみよう。空襲で焼けてしまったろうから、小学校を訪ねても、なつかしクラスメイトの消息なんて全くわからないだろう。そんなことを話し合いながら、地名だけ知っていて、見知らぬ街を歩いた。カミサンの家は幡ヶ谷で乾物屋をしていた。母が仕入にいくとき、リヤカーをひいていた。のりなさい。そういわれても、恥ずかしくてのれなかった。さもありなん。いまでもひかえめで恥ずかしがりやな性格はのこっている。彼女の中にはまだ戦中戦後がのこつているのだ。

●新宿に戻った。和食で食事をした。

●帰途。電車の中づり広告で古河邸で秋のバラ祭りがあるのを知った。バラ好きのカミサンだ。見逃す手はない。お供をする。カミサンはバラのアイスクリーム。わたしは冷たい物には弱い。ホットなものを買ってきてくれた。お茶だ。秋のバラはきれいだつた。なにか、はりつめた美しさがあった。カミサンはこんどは予約して邸宅の中、豪華な部屋をみたいといっていた。リヤカーを引いている人にあった。いまどき田舎町でも見られない真新しいリヤカーだった。その荷台に六十年前のカミサンを乗せてみた。想像することは楽しい。

●想像にふけるわたしをおいて、プラスチツク製のイスから立ち上がったカミサンは、シャカシャカ写真を撮っていた。そんな彼女の姿を遠目に眺めていてた。いつまで、こうして二人で歩けるだろう。

●歩行数。23、432歩。