田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

汗牛充棟、本棚の床が陥没直前。 麻屋与志夫

2015-12-15 11:31:11 | ブログ
12月15日 火曜日

●きのうは、黄昏の薄明かりのなかベニマル、
とヤオハンにお惣菜を買いにでかけた。
ヤオハンの駐車場で停車していた車の前を通った。
ふいにエンジン音が起こり、驚いた。
カミさんは小さな悲鳴をあげた。
別にスタートするわけでもないのに、
ひとが前を通っている時に――と思うのだが、
なぜそういうことをするのか、わからない。
たまには、警笛を鳴らされることさえある。
なぜなのだろう。

●帰ってから一階の書棚へ。
いつも迷子になる。
広さ、空間のことではなく、こころの問題だ。
書棚から必要な本をとりだそうとして、
おもわず他の本に手が伸びてしまう。
一冊、いっさつ、それぞれの思い出があり、
70年も前に読んだ本などとりあげると、
おもわず感傷に耽り、ついつい立読みしてしまう。
GGのなかにいる少年が感激する。
他の古い本にも手が伸びる。
もう、こころはどこをさまよっているのか、
わからなくなる。
GGは書棚の前で迷子になっている。

●いったい何冊位蔵書があるのだろうか。
数えたことがないからわからないが、
汗牛充棟の体たらくだ。
書棚の上に、
もう一段オプションでついている棚を一段かさねてある。
重量だって、
特に西端の部屋の書棚は床が華奢なので、
既に部分的にではあるが落ちている。
そのうち陥没するだろう。

●本を読むのが好きで、小説をかきだしたのか。
小説がかきたくて、本をよみつづけてきたのか。
わからない。
いくつになっても、じぶんのことは不可解だ。

●もういちど、
これらの本を読み返すことは不可能だが、
ピエール・ガスカールだけは再読したい。
何冊あるのだろうか? 

●特に、「けものたち・死者の時」には思い出がある。
長いこと絶版になっていた。
神田の古本屋で探してもみつからなかった。
名古屋の図書館に勤めていたともだちに、
頼んで借り出してもらった。
ノートに全文筆写した。
60年近くまえのことだ。
いまなら、家にコピー機がある。

●岩波文庫でつい最近上記の本は購入した。
いま再読したら、どんな感想をもつのだろうか。


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