-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

隣の細野(巨木と阿弥陀仏)

2017-12-14 17:20:34 | その他

 延沢から畑沢へ行く場合、荒町を過ぎたところで、左右の視界が広がります。左側には遠くに細野地区が続いています。さらにその奥にスキー場のようになだらかな草原らしき景色が見えます。細野地区の人の話によりますと、それはワラビ園だということでした。ワラビ園だと分かっても、それでもこの目で確かめたい気持ちが納まりません。そこで、実際に行くことにしました。ただし、もう一か月以上も前の話です。

 荒町から市道を南へ進み、細野の集落を過ぎ人家が全くなくなりましたが、ワラビ園は見えません。と言うよりも完全に見失いました。それでも、どこまで行けるか、行くだけ行ってみたくなりました。目的が途中からコロコロと変わります。

 山の中に道が入ってから暫くして、右側に大きな木柱の標識が立っていました。「阿弥陀堂桂巨神木 樹令400年」と書いてあります。

 巨神木は標識から少し離れていて、山の奥の方へ入った所にありました。私にとっての巨木の類(たぐい)は、殆ど杉の木です。例えば、延沢お城山の杉、畑沢熊野神社の杉、畑沢延命地蔵堂の杉、戸沢村の土湯杉、遠く屋久島の縄文杉です。例外的に、東根の大ケヤキがあります。桂の巨木は見たことがありませんし、そもそも桂の木に対するイメージを持ち合わせていません。当然、知らないものには好奇心が湧き上がります。

 桂の巨神木を目の当たりにして、驚きました。異様な形です。さすがに400年の歳月を生きてきただけのことがあります。単なる幹が太くなるばかりでなく、根元から幾つもの枝が出て一まとめにされているような形です。桂とはこのように成長するものなのですねえ。感心してしまいました。他の樹種とは全く異なる樹形です。

 ところで、下の写真では「大きく」ないように見えてしまいましたが、それは私の「腕」が拙いのです。巨木の手前にある草の葉が大きく写ってしまったからです。実際は大き過ぎるので、かなり離れて撮影しています。

 下の写真は、阿弥陀堂です。堂の両脇にも杉の巨木が立っていて、堂の門柱の役割をしています。

 堂の中には、三体の石仏が座っています。向かって左の石仏の頭部は地蔵のようですが、地蔵ではないのでしょう。中央と右の石仏の頭部は、まるで女の子の「おかっぱ頭」のように、髪がたっぷりあるように見えます。このような石仏を見たことがありません。桂の巨木もそうでしたが、細野地区は畑沢の直ぐ隣なのに、これほどまでに違いがあります。これも文化の違いと言うのでしょうか。面白いものです。

 私は「阿弥陀仏」なる仏様についても知識を持ち合わせていませんので、少し調べてみましたらその形は一つではありませんでした。奈良や鎌倉の大仏のような形もあれば、この写真のように髪がフサフサとしている仏像もありました。細野地区の阿弥陀仏は、「フサフサ」派です。

 

 ところで、とうとうワラビ園を確認することができませんでした。

コメント
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