平成30年11月28日(水)に、尾花沢市内での用事があり、畑沢にも廻ってきました。紅葉はとっくに終わり、木々の葉はほぼ全てが落ちていました。風景全体が暗い色です。その中で唯一、明るいのが雪です。少し前に畑沢全体が雪で覆われたようですが、その後、天候が回復して雪が消えました。ところが、屋根から落ちた雪が積み重なっている場所には雪が残っていました。昔の11月の下旬ならば、既に根雪になっていて、雪で覆われていました。今は12月に入っても、雪がありません。去年だけは特別で、11月下旬に根雪でした。
永年の間、放っておいたキャラの枝が伸び放題になり、大量の積雪で幹が損傷する危険がありました。私の得意な「雪に耐えうる」強い剪定を行いました。少し、仕事をしただけで疲れてしまい、息抜きに周りをうろついていたところ、思わぬ光景を目の当たりにしました。下の写真です。かなりのピンボケなのですが、これしか撮影しませんでしたのでそのまま載せました。写真下の中央部から左側へ斜めに水路があり、その上側は全て耕作放棄されている水田ですが、その輪郭が滅茶苦茶になっています。イノシシの成せる業です。水路の岸を掘り起こして、ミミズを探したようです。水路が破壊されて、水が田んぼに流れ込んでいました。まるで湿地のようです。イノシシは鼻や牙で土を掘り起こすのでしょうが、イノシシ並みと自称する私も負けてはいません、ゴム長靴で水路の底の土砂を掘って、土手を修復してきました。負けるもんか、イノシシなどに。イノシシがいない時は、大口を叩けます。イノシシは、写真に写っている山の方からやってきます。
帰りは背炙り峠を通りました。まだ通行止めになっていませんでした。ありがたいことです。山の木々から落ちてきた葉っぱが山側の路肩にうず高く積もっています。この下にU字溝があるのですが、完全に覆われています。今のところは、積み重なった落ち葉の間に隙間がありますので、雨が降っても側溝に流れ込みます。しかし、やがて積雪が落ち葉をぎゅっと押し固めてU字溝への穴を塞いでしまいます。3月下旬にもなると、雪が溶け始めて4月の一ヶ月間もの間、大量の雪解け水が、路面だけでなく山中から流れ落ちてきます。しかし、その大事な時期に側溝の機能が発揮されるのでしょうか。山岳道路に、この形の側溝は無理がありそうです。雪が溶けて5月に落ち葉を取り除いても、最も必要な時期に側溝の機能を果たさないのではないのではないでしょうか。山岳道路には、それなりの工事手法がありそうです。良い例が畑沢から上五十沢へのスーパー農道にありますので、参考にしてもらいたいものです。L字溝です。
山中と平地では、側溝の集水範囲、側溝から排水すべき場所などの点が全く異なりますので、それぞれに適した工法を採るべきです。それは私ごときが論じるまでもなく、既に確立されているはずです。山岳部での側溝などについての私の考えを、後日、投稿したいと思っています。
目を側溝から上に転ずると、古道が走っている背中炙り峠方向の木々が見えました。寂しげに私を見下ろしています。今年は忙しくて、一度も背中炙り峠と楯跡に入っていません。峠の地蔵さんが「どうしたんだ、顔を見せねーなあ」と言っているようです。ごめんなさい。