今年6月に公開された衝撃の実話映画。アマプラに登場。
時は2020年6月。朝日新聞に掲載された記事から端を発した作品。
ストーリーは………というかほとんど実話なんですが。
主人公の杏。彼女は小さい頃から母親から虐待を受け、お金を稼ぐために売春を強制させられていた。
2018年。杏は売春とともに麻薬に溺れ、とうとう警察に逮捕される。
そこで聴取を担当した刑事に、元依存症患者が集まる自助グループへ誘われ、売春と薬から距離を取る。
グループの活動を取材する記者と仲良くなり、介護施設を紹介され、そこで働き始める。
夜間中学へ通い、知り合いもでき、居場所を見つけ始めた最中。
2020年、新型コロナウイルスの流行。
そこから、杏へ差していた光明が徐々に閉じていく。
といったお話。
後半の赤ちゃんを預かる下り以外は全て実話とのこと。
誰も救われぬバッドエンドの絶望映画とのことで、覚悟しながらの視聴でしたが。
まぁ、そんな見辛くはないな。R12作品で、生々しいシーンはカットだったりマイルドになってる。
話が淡々と進み、映画として洗練された見やすさやとは思う。
話は本当に分かりやすくてスルスル頭に入ってくる。でも、もっとグロくて良かったな。
見応えは少し落ちてる。あっさり感は否めないけど、映画表現として、ここまで持ってきたのは称賛する。
『子宮に沈める』でも思ったけど、描けない限界はあるから、まぁ、仕方ないかなとも思う。
バッドエンドながら、高評価絶賛されてる作品。
個人的な感想を言えば、『うらやましい』と感じました。正直な感想です。
だって、普通に生きてて、映画になるような人生なんてないもんな。偉人でもない限り。
自殺する、他人を殺す。もちろん決して褒められたことじゃないんだが。
ないんだけど……そこから分からない。そっからはそれぞれの心の中にあると思う。
でも、結局、大事なんは1日1日生きることなんじゃないか。
例え破滅が分かっていたとしても、1日1日を指折り数えながら生きる。
例え、今日か明日、自殺したり他人を殺すとしても。
問題の先延ばしだとしても、1日1日を生きる。それだけなんちゃうかね。
なんか映画を見てる最中や直後は、そんなに感慨は湧かなかったけど。
こうやってレビューを書く段になると色々考えさせられる。
皆さんもぜひ見るべき。オススメです。
良い映画でした。
では、また。