退職オヤジのひとりごと

退職オヤジが直面する新しい日々…感動か困惑か?
カオスの日々を綴ります

バス

2019年07月12日 13時13分43秒 | 日記
 昨日は、バイクの点検日でした。

 身支度を調え、点検手帳を携えて、いざ出発。

 ところが、エンジンが掛かりません。
 セルは回っているのですが点火してくれないのです。
 
 “どうしたんだよ!VT400、バッテリーはビンビンだぜ!!”

 清志郎さんの「雨上がりの夜空に」が頭の中に浮かびました。




結局、「点検」ではなく「修理」でロードサービスを呼ぶ羽目となりました。

11時に連絡して、13時過ぎに来てくれました。

ロードサービスの若者は、人当たりも良くとても良い感じの人だったので良かったです。



無事、ホンダドリームにお願いできて、2時間点検のはずが、数日バイクを預けることになりました。

ま、仕方無いか。ツーリングの最中じゃなくて良かったと思おう。


近くで遅い昼食を取って、バスで最寄りの駅まで戻りました。




その時事件は起こりました。




バスに乗り込み、真ん中より少し後ろの一人席に座って発車を待っていると、二つ前の座席のおじさん(私と同年代か少し上風)が、いきなり座席から床に倒れてしまったのです。

自分で席に戻ろうとするのですが、動けません。

驚いた私は、すぐに駆け寄り後ろから抱き起こし様子を伺いました。(すぐに起こして良いのか迷いましたが)

頭を強く打っている様子もなく、受け答えもしっかりしていたので、同じく駆け寄ってきてくれた運転手さんとそのまま座席に座らせました。

運転手さんは、「救急車呼びましょうか?」と何度も声をかけていましたが、本人は「大丈夫です」と答えていました。

終点の電車の駅まで行くとのことだったので、そこまで行ってまだ調子が悪かったら近くの病院にという判断で、そのままバスは発車しました。


バスは、予定時刻に少し遅れて、終点のターミナル駅に着きました。

そのおじさんは、何事もなかったように料金を払い、しっかりとした足取りでステップを降りて行きました。バスの運転手さんも一声掛けただけでした。



 あの時、救急車を呼ばない判断は、本当に正しかったのだろうか?



 私は救急車に2回乗ったことがあります。一度は付き添い、そしてもう一度は主役。

主役の時の私は、仕事場で急に気分が悪くなり、冷や汗が止まらず、めまいがして自分で動くと倒れそうでした。

周りの人が救急車を呼ぼうか?と声を掛けてくれた時、「お願いします」と承諾しました。

私には、ある友人がゴルフ場で急にうずくまり、車で病院に連れて行ったところ、そこで心停止を起こしたのを目の当たりにした経験があったのです。(その友人は無事生還し、今では人一倍元気です)



「大丈夫?」と周りの人に声を掛けられたとき、人は『迷惑を掛けられない』とか『自分は大丈夫』とかまず考えます。

そんな時、「救急車呼びましょうか?」と言われて、意識のある人が「はい」と答えるだろうか?

私が、素直にお願いできたのは、処置室で「先生!心停止です!」と叫ぶ看護婦さんの記憶があったからなのです。






何もなかったように駅の階段に向かって歩いて行ったあのおじさんの後ろ姿を見て、「無事帰宅して下さい」と思いました。






ところで、バスの中では駆け寄った私と運転手以外の乗客(10人くらいかな)は、何もアクションがありませんでした。(一人私の後ろからご婦人の声がしました)

一番近くにいたイヤホンで音楽を聴いていた若者! 君はどうしたんだ!

テレビドラマでは、みんな駆け寄ってくるじゃないか。


すぐ動いたポンコツのジジイに任せたのか?




帰りの電車の中で、少し複雑な面持ちの自分でした。