ことし秋に台湾(台北)で予定されていたフィギュアスケートの国際大会の開催地が急きょ、中国(広東省東莞)に変更されたと国際スケート連盟から通知があったことが分かりました。
変更の理由には、「国際情勢に関連して、台湾は現在、国際大会を開催するのにふさわしくないため」などと記されていたということです。
しかし台湾は、過去にも四大陸選手権など国際的なフィギュアスケートの大会を開催した実績があります。
台湾側は「国際情勢を理由に開催を取り消された」としていて、地元メディアは中国の圧力が背景にあると指摘するなど、波紋が広がっています。
また、台湾でのスポーツ大会をめぐっては去年7月、日本や中国などで作る東アジアオリンピック委員会が、政治的なリスクを理由に国際大会の開催を中止しました。
それに対し、台湾当局は中国政府の圧力だと非難していました。
なぜ、こんなことが起こるのでしょう。
昨今、強い立場にある者、権力を有する者の横暴な行いが多いと感じます。
力があるのだから、全てのことに「ゆとり」をもって接すればいいのに、何を急いでいるのか?
大きな力を利用して手段を択ばない。
また、その「力」の顔色をうかがって、判断基準がブレるのも残念です。
そこに美学は無く何か見苦しい。
大好きなイビチャ・オシム氏が言ってました。
『スポーツの力を信じるならば、外交的には仲の良くない国同士で合同主催させることによって、解決の方向に向かわせることだってできる。オリンピックを通じて複数の問題が解決されてほしい。しかし、残念ながら、スポーツの成績を勝った負けたという国ごとの軍事作戦とシンクロさせている人さえいます。それはとても危険なことです。』
思いやりのない力(権力)は、暴力に等しい。
こんな言葉を思い出すニュースでした。