安部公房著の『 砂の女 』を読みました。
主人公が教員と云うことでしたが、『坊ちゃん』のそれとは違い、その必然性を読み取ることはできませんでした。
『 雪国 』の時も感じたのですが、どうも私は純文学を読み取る力が弱い気がしています。
池井戸潤作品や山崎豊子作品は情景をイメージできるのですが、この作品の繊細な比喩を感じ取る感性が弱いらしく、イメージが浮かびません。
また、絵画や音楽は、自分なりの受け止め方で楽しめば良いと『我が儘力』を発揮するのですが、文学は果たしてそれでいいのか?・・・などと疑問に思ってしまう。
読書はマラソンと同じで、自分の足で前に進まないと終わりません。だからかストレスが溜まってしまうのです。(映画や音楽は途中で歩いても終わりが来るので楽です)
この作品は、海外で高い評価を受けているとのことでした。
「武士道」でも感じましたが、多彩な比喩表現が、外国人読者を魅了するのかと思いました。
何となく自分(低いレベルですが)を知ることができた作品でした。
勧めて頂いた方に感謝です。