時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

正義のビル

2006年06月05日 | フィールドワークから
先日交通違反(自転車で信号無視)をやって警察に捕まり、違反切符を切られました(5/11の記事)。6/1が出頭の締め切り、遅れるとひょっとしたら刑事裁判にかけられたり、へたすると逮捕されるんじゃないか。法律も、弁護士の頼み方も、相場も分からない国でそんなことになったら大変と、行動を起こしました。警官に渡された書類によると、Monroe County(Bloomington市を中心とした、郡みたいなもの)の事務所で支払える、とあります。期日の前日、5/30(水)の朝の授業後、行ってみました。

写真が、その事務所がある「Justice Building」というすごい名前の建物です。写真右、大きなドーム型の場所に、中が見えないガラス張りの入り口があります。でも「EXIT」という文字しか見えないので、うろうろしたあげく写真左の小さな入り口へ。「Sheriffのオフィスって書いてあるから、違うよなあ」と思いつつ、ともかく中に入り「交通違反の罰金を払いに来たんです。ここじゃないことは分かってるんですけど、入り口は?」と尋ねると、最初のところでいいらしい。

(ケーサツとSheriffって多分違うんでしょうね、アルバカーキにも、Police以外にSheriffって書かれた自動車がありました)

「金属探知機がある入り口ですよ」と教えてくれたとおり、入るとすぐに警官がいて、セキュリティチェック。空港とおんなじ体制。入り口が分かりにくかったのは、こういうふうに進入経路を限定していたかららしい。「ここで支払います」とか、いろいろ写真にとって紹介しようと思っていたのですが、この時点で断念。写真なんか撮りまくる姿勢を見せようものなら、別室に連行されていたに違いありません。

さて、その事務所自体はなんということはない、普通のお役所の窓口。戸籍や住所の届出の窓口があって、一番奥の「離婚」の窓口の脇に「交通違反」の窓口。でも、払えませんでした。「現金・為替・小切手」で支払えるんですが、ふだん家賃や公共料金の支払いに使っている銀行の小切手はだめだと言われました。たしかに「Personal checkはだめです」と書いてはあったのですが、銀行の小切手はそれに当たるのか・・・

その窓口の担当の若い女性は「来週の月曜日までに届くように郵送すれば、もう一度ここに来る必要ありませんよ」とおっしゃる。え、明日が締め切りでしょ? と思ったのですが、まあ、その翌週の頭までならいい、というくらいの緩やかな基準でやってるのかもしれません。為替は現金を持っていって郵便局やガソリンスタンドなどで作ってもらうそうな。

でも、遅れると心配だったし、午後も北川先生との仕事が待っていて郵便局に行っている時間がなかったので、キャンパス内の銀行(IU Credit Unionという取引している銀行です)に行って、公的機関が受け取ってくれる小切手を作ってくれるかどうか聞いてみました。

想像通り、銀行が発行する小切手なら大丈夫で、希望額を作ってくれました。窓口の男性によると、わたしが持っているPersonal checkに対して、銀行が発行するものをCasher’s checkと呼ぶ。Personal checkは銀行にその額の預金が本当にあることを保証しないので受け付けない、銀行からの小切手はその額が確かにあることが保証されるのでOK、ということだそうです。手数料は$1.00。郵便局で為替を作ってもらうと、この半分くらいだったと思いますが、ともかく早く郵送してしまいたかったので、やってもらいました。これで、逮捕されないでこのまま生活できると、思います。たぶん。

空港以外であのゲートをくぐらされたのはこれで2回目、以前はアメリカ大使館(虎ノ門の)でビザ申請に行ったとき。Bloomington市内でこんなことをさせられるとは思いませんでした。「正義のビル」なんて名前がついてるだけのことはあります。