時々雑録

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危機?

2007年12月03日 | サッカー
昨日に続きサッカーの話。日本代表の監督が病に倒れ、復帰困難な状況となりました。報道ではほぼ新人事は固まったよう。後任とされる岡田氏、W杯最終予選中に前任者解任、という危機的状況でコーチから昇格となった最初の代表采配はやや荷が重かったですが、おかげで経験値は上がったはず。Jリーグの監督経験も積んだ次こそは、という期待はあったでしょう。しかし私は「適切な選ばれ方ではない。まだ早い」と考えています。

JFAの技術委員会が彼とどういう交渉をしているか、本当のところは分かりませんが、報道のように「もう予選が近いので、ここまでの路線を継承すべき」という理由で、力量などが未知でなく、コミュニケーションが取りやすい(有り体に言えば今回のような無理を聞いてもらえる)岡田氏を、ということだとすれば、そういう必要があるとは思わないのです。

理由は3つ。まず、「路線継承を」というほどオシム氏の評価を高くしていいのか、ということ。つぎに、たしかに予選は来年から始まるが、W杯まではまだあと2年半もあるということ。最後に、新任者の力量が不十分ではないか、という不安です。

今年7月のアジアカップを何試合かTVで見た限りでは、オシムさん、前任者よりはいいけど、ベストだとも思いませんでした。とくに、目指すサッカーが聞いているような「考えて走る」なら、選手起用にはちょっと疑問が。欧州選手権予選が終わり、監督の解任も進む時期、失敗したけれどいい監督もいたのでは。そのほか広く人材を探して、オシム氏よりさらに優れた人に一からチームを作り直してもらうには、まだ十分な時間がある。W杯予選はもう数ヶ月で始まりますが、組み合わせにも恵まれ、最初は楽な相手です。なめてはいけませんが、新しい監督が自分のコンセプトに合った選手を選抜し、さらに伸びしろのあるチーム作りをしてもらう機会として利用できないものか。

後任らしい岡田さん、1998年以降、捲土重来を期してきたであろうと思いますが、横浜でリーグ優勝を経験したものの、常勝チームを作るまでにはいたらず退任して浪人の身、という状況を考えると、ナショナルチームを任せるにはもう一歩、という気がします。上手く行けば2014年のチームに彼なり、西野さんなりが間に合うかもとは思ってたんですが、またも急場の代打では気の毒。本人に準備ができた段階で「前任者の路線継承」なんて足かせなしで任せられないものでしょうか。(知り合いのAndrea(サンパウロ出身)はブラジル開催に決まって大喜び、「チケット取るから来て」と言ってくれてます)

もう考え直す余地はなさそうでこのまま契約~発表と進行しそうですが、もしJFAが「危機管理能力が問われる。速やかに新人事を」と考えた結果、「代表チームを強化し、強豪国になる」という、長期的な本来の目的からは逸れる形になるとしたら、個人的には残念。代表チームには危機ではなくチャンスに転換できる状況だ、と思うからです。

それにしても、もともと健康に問題があった(と聞いた気が)あの方に過酷な役割をお願いし、結果こうなったのは申し訳ないことです。オファーを出したと聞いたときは受けるとは思いませんでした。回復して祖国に戻ってもらえることを祈念いたします。

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