カトマンズにいると空気の悪さに閉口します。なにしろ舗装されていない道路や、舗装された道路もほとんどアスファルトが剥がれてしまい、むき出しの土は乾燥したパウダー状の土ぼこりを舞い上げ、そこに時代遅れの廃ガス対策も無いボロ車が、白煙を上げて走り回るという状態。またバイクも多くそれらが無秩序に走り回るので、町の通りを歩いていると目は痛くなるわ、喉は痛くなるわで、私などは滞在3日目には完全に気管を痛めてしまいました。
対策としてはマスクを二重にして、ホテルに帰ったらすぐに目を洗い、うがいを必ず行うことです。ただしうがいについても、水道の水質が問題で、生水ならばちゃんとした店でペットボトル入りの水を買ってきて使用するべきです。
私もカトマンズを出るとき油断をして、もう最後だからと慰労のビールを飲んだら、翌日から猛烈な下痢が始まり、帰国後も3日間下痢が止まらず、毎日500cc入りの点滴を2本ずつ打ち続けました。検査の結果ノロウィルスに感染していたことがわかりました。どうやら飲んだビールのコップが問題だったようです。
人間が生活できる高度は5000mが限界だそうです。(ヒマラヤ登山の場合それ以上の高度にベースキャンプを置いたりしますが) 普通トレッカーが高山病になるのは4000mから5000mの間です。高山病になったら一旦高度を下げるしかありません。高度を下げることで簡単に治ります。
人間の体はその高度に順化する能力を持っています。簡単に言えば一度5000mまで登り、一旦4000mまで戻って再び5000mまで登ると、もうその高度に体が順化しているといったものです。ヒマラヤ登山はこの作業を何回も繰り返しながら高度を上げて行くのです。
カトマンズから飛行機で一飛びで2840mのルクラに着くと、そこからいよいよベースキャンプまでの歩きが始まります。第一段階の目標は3440mにあるナムチェバザールです。富士山より少し低い町ですが、ここまでに軽い高山病になる人もいます。
BCまでのことは次回にします。6/26